カテゴリ:歴史や史跡の旅に関するジジイの考え
山城へ足を踏み入れたのはごく最近になってからのことだけど、
ちょっと気になることがある。 その昔、しばらく登山をしてた時期がある。 私も相棒も怪我をしてから、な~んとなく山から離れてしまって久しいけど、 山城を歩いてると、「登山やってて良かったな~」と思うようになった。 登山といっても、私は歩くの遅いし、日帰りがほとんどなので 近場の低山が主だったけど、でも、山は山。 中高年の登山ブームの頃でもあったので、入門書系の本などは たくさんあって、独学で勉強した。 大人数のパーティーとかなら万が一の時もなんとかなるような場面でも、 私は相棒と2人での山行だったので、そうはいかない。 単独行よりはマシだけど、何かあったら自力で困難を乗り越えるのは 結構大変だし、その点では2人といっても単独行に毛が生えた程度のもの。 つまり、複数人いるパーティーよりは、自己責任という言葉が重くのしかかる。 何かあれば、即、遭難だからね。 山に登る以上は、自力で下山するのが当然の心得。 色んな種類の本を読んだけど(←マニュアル人間)、 実際の遭難を紹介した本は特に多く読んだなあ。 一般論では経験が大事、ってされるけど、 これに関しては経験する訳にいかないからね。 だから、人様の経験から学ばせて頂いた。 本題に入りましょう。 城としてはかなり高い標高にあると感じるものでも、 登山の世界ではほとんどが超低山の部類に入る。 しかし、高山=危険、低山=安全という図式は山では成り立たない。 低山、特に里山では里山ならではの難しさ、危険がある。 そこで山城へ行かれる方に言いたいのが、 「登山の基本は身につけましょう」ということ。 基本ったって、何も難しいことじゃない。 夏の低山は熱中症の危険が高いですよ~とか、 最低限の食料・水分・また応急処置のグッズくらいは持って行きましょうね~とか。 まあ、基本的な歩き方くらいは知っておいた方が、 疲れないし怪我のリスクも減るけど。 あとは、野生動物についても少しは知っておいた方がいいかな。 野生動物たちの生活の場に入らせていただく訳だからね。 山では、私達が侵入者なのだ。 一般のハイカーは登山道を歩くだけだけど、 山城攻めの場合は、曲輪や土塁などの遺構を確認しに登山道を外れる場面も出てくる。 それはつまり、一般のハイカーよりもリスクのある登山をするということ。 登山者に踏み固められていない斜面などは崩れやすいし、 ケガもしやすい。 もし自力で動けなくなったら、どんな低山でも立派な遭難ですよ。 遭難騒ぎになれば沢山の人に迷惑をかけるし、 救助隊でも出動すればお金もかかる。 救助隊はタダじゃないのだよ。知っとるけ? 時々、TVなどで遭難した人の認識の甘さが問題になったりするけど、 「登山をしている」という自覚のない城好きが遭難したりしたら、 それこそ世間の非難は免れないでしょう。 ジジイはそれが心配なんです。 戦国ブームで、(私も含め)おそらく一昔前よりは 山城攻めの人口が増えてると思うけど、あまり気軽に山に入ってると いつかはその甘さが問題になるんじゃないかって。 まあ、もちろんどんなに備えをして経験があったからって、 絶対安全なんてことはないんだけどね。 でも、好きで遭難する人はいないんだし、 避けられる危険は避けるに越したことはないでしょ? 「たかが低山で、大げさな!!」 って思うかもしれないけど、山に入る以上、これは常につきまとうことなのですよ。 どうか、「山に入っている」という事を忘れずに、 皆様が安全で楽しい山城攻めをされることを願っておりまする。 にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2013年01月26日 19時54分05秒
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