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カテゴリ:カテゴリーA・食品
「ガムの主成分は、石油からできている」!
のっけから過激な文章で始まってしまいましたが、今回はガムです。 一般に市販されている大手メーカーのガムには、そのイメージやうたい文句とは裏腹に、「多くの食品添加物や疑惑の人工甘味料」が使われているという実態を知ってから、ほとんど食べることはなくなっていました。 それでも食後などに、口の中をスッキリさせたくて、「食品添加物や疑惑の人工甘味料」が使われていない「こだわりのガム」を買って、時々口にしていました。 (ガムは結構好きなんです。) しかし問題は、「単に味付け」だけにあるのではなく、ガムの元(ガムベース)自体にもあることを知るに及んで、ガムに対して根底から考え方を変えざるを得なくなりました。 今更ですが、「ガム」とは、「チューイング(噛むこと)・ガム(ゴム)」の略で、噛むことによって味が出る菓子のことです。 ガムは、最後まで口の中に残るそれ自体は何の味も匂いもない「ガムベース」と呼ばれるものと、そのガムベースに後から「味付け」、「色付け」、「匂い付け」をしたものからできています。 ということは、「味付け」、「色付け」、「匂い付け」するものだけにこだわってもダメということになります。 まさにベース(基本)が大事というです。 それはつまり、ガムの主原料であるガムベースは何かという問題になるわけです。 ガムの起源は以外に古く、中米マヤ文明の頃まで遡るといわれているようです(古代ギリシアの頃からという説もあるようです)。 一度は行きたいワンダーランド、マヤ遺跡! ですから本来ガムは、「全て天然素材」でできていたわけです。 その天然素材とは、熱帯地方に生息する「サポジラ(サポディラ)」という木です。 この木の樹液を煮つめることで、「チクル」と呼ばれる天然樹脂を作りガムのベースにした、これが本来のガムだったそうです。 (参照 http://www.geocities.co.jp/nettaikaju/sapodilla.html) 熱帯の果実、サボジラ このサポジラ、日本でも沖縄あたりにはあるようですが、天然樹脂「チクル」として製造しているのは、ほとんど中南米や東南アジアの国々だそうです。 ところが、このチクルの生産量が熱帯雨林の伐採問題(環境問題)と共に減少の一途をたどっているというのです。 このため、当然のことながらサポジラやチクルは稀少なものとなり、値段が高くなっているわけです。 また、そもそも自然のものであるがために、生産量も天候などに左右されてしまいます。 そうした理由が重なれば、大量生産、大量消費の現代では歓迎されないのは当然です。 よって今日では、 安定供給でき、値段も安く、噛み心地の加工調整などもしやすい「酢酸ビニル樹脂(ポリ酢酸ビニル)」や「ポリイソブチレン」というものが使われている のだそうです。 では、この「酢酸ビニル樹脂(ポリ酢酸ビニル)」や「ポリイソブチレン」が何かということになります。 「酢酸ビニルは他の化学物質をつくる原料として使用されている化学物質。」 「酢酸ビニルからつくられた化学物質は、ビニロン繊維、接着剤、洗濯糊、人工芝、木工用ボンド、チューインガムなどのさまざまな製品の原料になる。」 ポリイソブチレンは、「接着剤の成分として樹脂を接着する働きをする。」 信じられないことですが、 酢酸ビニル樹脂もポリイソブチレンも接着剤などの主成分 のようなのです。 接着剤の成分と同じものを口の中に入れて、ずっと噛んでいるというのはいかがなものでしょうか。 まさかという感じですが、 「現在市販されているガムのガムベースは、この酢酸ビニル樹脂に、植物性樹脂のチクルをちょっと混ぜ合わせたもの」が全て だというのです! では、この酢酸ビニル樹脂は一体どのようにして作られるものなのでしょう。 接着剤だからといって、からだに悪いとは限らないかもしれません。 ―酢酸ビニル樹脂の作り方― 「まず石油を精製してナフサ、灯油、軽油などに分ける。 そのうちのナフサを分解精製し、エチレンを作る。 エチレンを酸素と酢酸に反応させると酢酸ビニル(モノマー=単量体⇔ポリマー)ができる。 そして、この酢酸ビニルをつなぎ合わせると、ガムベースの原料である酢酸ビニル樹脂ができる。」 つまり、 「石油から合成された柔らかくて伸縮性のあるプラスチック」、それが酢酸ビニル樹脂であり、ガムベースである ということです! ちなみに、「つなぎ合わせる前の酢酸ビニル(モノマー)は、皮膚や粘膜、そして目に刺激を与える有害物質」であり、 「1996年には、労働省(当時)によって発がん性も認められた。 また、労働安全衛生法では、工場などで扱う際に、労働者の暴露時間を短縮することなどが求められている」、 そんな物質だそうです。 さらには、「酢酸ビニル樹脂自体にも、動物実験で発がん性が示唆されている」という情報もあるといいます。 やはり、どう考えても安心安全な「食材」とはいいがたいようです。 そして、繰り返しにもなることで、一番残念なことでもありますが、 「現在市販されているガムで、チクル100%などの植物性樹脂だけを使用したものはない」 というのです。 「どのガムにも、多かれ少なかれ、酢酸ビニル樹脂が使われている」というのです。 その中でも特に、「風船ガムのガムベースは、100%酢酸ビニル樹脂」なのだそうです! (酢酸ビニル樹脂はよく伸びるそうです。) 以上のことをすべて鵜呑みにすると、ガムなどとても噛む気にはならなくなります。 ガムは、噛まなければ生きていけないという代物ではないわけですからなおさらです。 ということもあって、個人的にはガムを噛むことはやめにしました。 もちろん、これらのことが全て正しいと思ったからではありません。 ・ガムは所詮嗜好品であって、必需品ではありません(安くて手頃な嗜好品ではありますが)。 ・それにもかかわらず、このガムベースの問題や人工甘味料(例えばアスパルテーム)、添加物の問題とガムにはいろいろ「疑惑」がありすぎます。 ・そして、これがやめる一番大きい理由になったのですが、口の中に常に食べ物が入っている状況を作ることは、虫歯になりやすい状況を作ってしまうことになるからです。 (虫歯にならないといわれる甘味料を使っていてもその状況は変わりません。キシリトールのみのガムはないからです。) そうした状況を作るのはガムに限ったことではありません(間食するもの全てです)が、ガムは簡単に噛むことができるので、どうしてもクセになり易いということがあるように思います。 こうしたものを、子どもには食べて欲しくない、そう思ってしまったというわけです。 当然ながら、反対意見(ガムは無害、有効など)はあります。 それを述べる前に、ひとつ、ふたつ。 ・某大手ガムメーカーのホームページをのぞくと、日本におけるガムの歴史が載っていました。 その中では、このメーカーが日本で初めて天然チクルを使ってガムを製造したくだりがあります。 これだけを読むと、このメーカーはあたかも天然樹脂チクル100%でガムベースを作っているように勘違いしてしまいますが、残念ながらそうではないようです。 どうやら、酢酸ビニル樹脂、エステルガム、ポリイソブチレン、炭酸カルシウムなどと共に天然樹脂チクルも使っている、ということのようです。 (「ガムベース」って、なんだ? http://www.excite.co.jp/News/bit/00091121845868.html) ・「食品添加物や疑惑の人工甘味料」が使われていない「こだわりのガム」を作っている某健康食品メーカーも、問い合わせてみたところ、ガムベースの原材料は、「酢酸ビニル樹脂、エステルガム、タルクなどです」との回答でした。 噛み心地が普通のガムとは違うので、ひょっとしたら天然樹脂使用のためかと少し期待したのですが、無謀な期待だったようです。 ちなみに「タルク」とは、「滑石(かっせき)という鉱石を微粉砕した無機粉末で、白色及び灰色をした滑らかでしかも脂肪感に富んだ素材」で、安定した物質であることから、配合充填材(フィルター)として「 医薬品(錠剤の賦形剤)、化粧品(ファンデーション、パウダー、アイシャドウ、口紅)」などに幅広く使われているもののようです。 噛み心地が違っていたのは、この「タルク」配合のためかもしれません。 「市販されているガムで、チクル100%などの植物性樹脂だけを使用したものはない」というのは、どうやら本当かもしれません。 では、ガムは安全という意見を― ―ガムの原料について― ・酢酸ビニル樹脂 1912年にドイツで開発された無色透明、水に溶けない、無味無臭の樹脂です。 チューインガムに使用されている酢酸ビニル樹脂は、食品衛生法の厳しい規格基準にもとづき製造されています。 この樹脂は、軟化して快い噛み心地をもつガムベースの原料となり、また安全性は、各種の試験により確認されています。 ・エステルガム 噛み心地をよくするために使用されます。 各種の試験により、その安全性は確認されています。 ・ポリイソブチレン ガムベースに弾力性をだすために使用されます。 共に各種の試験で安全性は確認されています。 ・炭酸カルシウム チューインガムのカルシウム強化と長くかんだ場合のたれを防止するため使用されます。 ―安全性は歴史が証明しているという意見― 「酢酸ビニルはガムとして過去100年噛まれてきた物質で、プラスティックだからといっても危険性は少ないと思います。」 (風船ガムは1880年代にはすでに存在したそうです。 ) 「ガムを飲み込んだ場合、体内では消化されずに排便されます。 また、酢酸ビニルは脂溶性の特徴があるため、チョコレートなどといっしょに食べると溶けます。 この場合も体内ではほとんど吸収されずに排出されると考えられますが、一部吸収されても有機化合物が分解されたものはC(炭素)やO(酸素)などが大半なので危険性は低いと考えられます。」 「実際、飲み込んだガムや溶けてしまったガムによるトラブル事例は多くないようです。」 ―そして、(ガムを)噛むことの効用について― (危険性よりも有効性が大いに勝る) ・歯と歯茎(はぐき)、あごの骨を強くする ・脳内血流、脳血流の増加、促進を促す ・唾液(だえき)の分泌 →細菌に抵抗する ・リラックス効果をもたらす ・眠気を防ぐ、集中力をあげる ・消化を助ける 個人的には、以上のことを知っても、ガムをやめる気持ちに変化は起きないのですが、皆さんはいかがなものでしょうか。 ・日本チューインガム協会 http://www.chewing-gum.org/ (参考までに) ・今のところかなりいいガムといえるのでしょうか、でもガムベースはやはり・・・ マスティックガムのホームページ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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NANA0709さんへ
毎日数時間に渡って、何十個(何十枚)もかみ続けることは普通ないでしょうから、大げさにすることもないのかもしれません。 でも、チョコレート中毒のようにガム中毒の人というのもいるのでしょうか。 いたとしたら、どういう症状があるのか知りたいところです。 スルメは確かにいいですね。吐く息はさわやかとはいかないでしょうけど。 (2007.07.25 19:08:39)
添加物より外国産の食べ物の方が危険だろ
(2011.08.16 17:14:12)
ガム好きで何十年か噛み続けてるけど、特に何のデメリットも感じないな
メリットのほうが大きく上回ってる (2018.12.14 02:04:24)
調べたらチクルの主成分は、ポリイソプレンっていう化学物質らしい😵😵 これはタイヤにも使われてるような材料だし、重合前の物質はブタジエンって言って、爆発性がある上に重油から分流したナフサ分解して作ったりしてるんだってさ... こんな危ない物質が天然にあるなんて信じらんない、もう天然のガムも食べない方がいいよ😭
(2022.10.28 00:44:35)
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