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なぜか突然、健康生活はじめました! ~自分の食べているもの、使っているものをもっと知りたい!~

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どろんじょ@ Re, 野菜に入っているビタミンCも酸化されて危…
2007.10.06
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かなり長いブランクになってしまって、今まで長々と何の話をしてきたのかほとんど忘れてしまっているとは思いますが、9月15日以来の「放射線」の話の続きです。


パレンケ



どうやら前回までに見てきたところによると、微量の放射線は、からだに危害を与えるものではなく、それどころか、からだにとっては有効な作用さえあるらしいということがわかりました。

そして、このいわば「放射線は人類にとって有益なのだ」説の論拠となるものが、ひとつには人間が普通に生活している環境には、微量の放射線は常に溢れていて、だからといって危険なことは何もないという「自然被曝」の考え方であり、さらには世界各地にある放射能泉の温泉治療に代表される「ホルミシス効果」ということになるわけです。

(しかし、こうした「放射線は安全かつ有効」であるという説を誇大にクローズアップして、実際は微量かつ自然ではない人為的に作られた原発などの高エネルギーの放射線までが、同じようにその安全性、有効性に関して主張される傾向があるようですが、これは如何なものでしょうか。)

(原発の是非はともかくとして、それはちょっと違う議論なのではと思ってしまうのですが。)

(高いリスクはあるが、今の日本には必要不可欠なエネルギー源だと、単純に主張してほしい気がします。)


しかしとにかく、放射線は現在、前述のような医療分野での利用以外にも、工業分野や研究分野などでも幅広く利用されているといいます。

有名なところでは、考古学や古生物学などの分野で使われている、放射性同位体の半減期を利用して古い年代を測定するというものがあります。

つまり放射線は、一般にはあまり馴染みはないとはいえ、既に多方面で実用化され、利用されている科学技術だというわけです。


こうした状況にある放射線ですから、食品分野においても既に利用されています。


まず、食品と放射線と聞いてすぐ思い浮かぶのは、「放射線照射食品」です(舌をかみそうになりますが)。

放射線照射食品とは、「コバルト60やセシウム137のような放射性物質から出るガンマ線や、電子加速装置からでる電子線を食品にあてることで、殺菌や殺虫、または作物から芽が出るのを止めたりして保存性を高めた食品」のことです。

食品においては、ジャガイモの発芽防止に利用したのが最初といいます。

「ジャガイモやタマネギなどの発芽組織の細胞は、放射線の影響を受けやすく、他の部分の細胞はあまり影響されないので、商品価値を落とさずに発芽を防止することができる」のだそうです。

こうした食品照射に用いられる放射線は、世界的に権威のあるコーデックス委員会(FAO/WHOの合同食品規格委員会)などにおいて厳格に規定されているといいます。

では、なぜ食品に放射線を照射するのか、その利点といわれるものをまとめてみます。

・ 透過力が強いので、包装した最終製品に照射しても、殺菌、殺虫の効果がある。

・ 照射による温度上昇は一般に2℃前後なので、冷凍食品の殺菌も可能となる。

・ 栄養素の損失については、加熱の場合と同様に一部のビタミンが影響を受ける程度である。

・ 連続処理が可能なので、大量に処理できる。

・ 最終的には熱に変わって消失するので、残留の心配がない。



食品照射は、上述のように「野菜の発芽防止、殺虫、殺菌、果実の熟度抑制など広い範囲での応用が可能なため」、世界的には既に以下のような食品と利用目的で実用化されているそうです。

・ ジャガイモ、サツマイモ、タマネギ、ニンニクなどの発芽防止

・ バナナ、マンゴー、パパイヤなどの熱帯または亜熱帯産果実の熟度抑制

・ イチゴの貯蔵期間延長(照射と冷蔵の併用)

・ 穀類や豆類、果実の害虫、肉などの寄生虫の殺虫

・ 鮮魚、食肉、家きん肉(鶏など)の腐敗菌の殺菌による貯蔵期間延長

・ サルモネラ、病原性大腸菌、腸炎ビブリオなどの殺菌による食中毒防止

・ 香辛料などに多いかびや耐熱性芽胞菌の殺菌



放射線の食品照射は、従来の農薬などによる殺菌、殺虫や温度調整による貯蔵方法などに比べて、はるかに有効性が高く、応用範囲も広いというわけです。

さらには、環境に対して悪影響を及ぼしたり、その残留性によって人間の健康への害が問題視されている農薬やポストハーベスト(収穫後の農産物に使用する殺菌剤、防かび剤)を使わなくてすむことにもなるというわけです。


こうした利点ばかりのような照射食品ですが、日本での現状はどうなのでしょう。

日本では、1972年に発芽防止のためのジャガイモへの放射線照射が、食品衛生法により認可されました。

その後、ジャガイモ以外の食品への照射は認可されていません。

ジャガイモの照射は北海道で行われており、士幌に照射施設があります。

照射ジャガイモには、食品衛生法に基づく表示基準により、照射された旨の記載をしなければならないとされています。



士幌町農協のジャガイモ照射施設の内部.gif



現在は照射ジャガイモのみとはいえ、実用化に向けた研究は次々行なわれているようです。

タマネギの発芽防止、米および小麦の殺虫、ウインナーソーセージと水産練り製品の殺菌処理による貯蔵期間延長、ウンシュウミカンのかび防止について、原子力特定総合研究のプロジェクトとして、日本原子力研究所および国公立の研究機関や大学などがそれぞれ専門分野を担当した研究がすでに終了しており、食品としての健全性はどの品目も問題がないことが明らかにされています。


世界各国の動向はというと、

WHOやFAOが食品照射の実用化を各国に勧告しており、世界で食品照射を実用化している国は、2001年度のIAEAの資料によると、30ヶ国以上に達しています。

このなかで、処理量が多いのは中国と米国です。

また、許可品目としては、香辛料が圧倒的に多くなっています。

主要実用国のなかで、近年特に食品照射の実用化を推進しているのが米国です。



食品照射の実用国および実用照射食品.gif




話が中途になりましたが、明日につづくです。






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Last updated  2007.10.07 12:33:14
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