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バス停地名学のすすめ

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2010.02.07
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カテゴリ:杉並区
(前回からのつづき)

桜並木が続く車庫東側の塀際を歩いていくと、ちょうど車庫の真裏に梅里児童公園という小さな公園がありますが、ここはかつて軌道に送電した変電所の跡地のようで、その変遷を伝える貴重な碑を見つけることができましたた。人通りの多い場所ではなく、その存在もあまり知られていないと思われるので、全文をご紹介しておきます。

この公園は、昭和四十年に西小沢児童遊園として開設されました。この辺りは、昭和初期まで西小沢と呼ばれ五日市街道と青梅街道の交わる交通の要所でした。
ここにあった建物は大正十年に西武軌道の変電所として建てられ、当時にしては珍しいコンクリート造りでした。昭和二十六年に都電杉並線となり昭和三十八年の廃止に伴い変電所は地元の運動により梅里敬老会館として生まれ変わり、作家有吉佐和子の小説「恍惚の人」の舞台にもなりました。
平成十年、新敬老会館の建設に伴い撤去され、この公園と一緒になりました。
              平成十一年三月 杉並区


有吉佐和子『恍惚の人』(昭和四七年)は、認知症や老人介護の問題に正面から向き合ったベストセラー小説で、これまでに何度も映画化、ドラマ化、そして舞台化されてきた作品ですが、作中にはこんな記述を見つけることができます。

近所の菓子屋で、挨拶がわりに洋菓子の箱詰めを買ってから、梅里敬老会館を訪ねた。昔は変電所だったという洋風の建物だが、玄関を入るとすぐ目の前に交番のような事務所があって、その中に若い女性がこちらを向いて腰かけていた。

路面電車の変電所という小さな存在ではありますが、区の施設として再利用され、小説の舞台ともなり、そしてその歴史が碑に刻まれているという事実の発見は、私のような散歩者にとって、最上の掘り出し物といえるでしょう。

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最終更新日  2010.02.07 21:55:44
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