理論文(書きたくてたまらない作文指導)(6)・安倍首相が力を入れた学力テストへの子どもの声
「信じなきゃ~と思いつつ、何度か挑戦させては《がっかりだよ》ということが多く、つまり作文は全く苦手な息子でも、本当に書けるようになるのでしょうか?」(yasukohatensiさん) というコメントを今朝、戴きました。多くの方が、この僕の実践報告をお読みになりながら、そのようにお感じになられていることだと思います。答えは、「はい。できます。」と、確信を持って、言えます。このような作文は、指導手続きさえ、きちんとしていれば、できるのです。書いてある事が事実と自分の考えです。このようなことは、人間誰でも、できるのですよ。プロの作家が書くような文章とは、まったく違います。これは、それなりの才能が必要になります。運動・音楽・・・・・・・プロになるのは、それなりの才能が必要です。けれど、ここで報告されているような文章は、誰でも書けますし、書けるようにしなくてはなりません。それが、憲法がいう文化的な生活に必要な事だからだと思います。では、なぜ、書けないのか、それは、その指導が不十分だからです。ぼくも、研究会に出る前の10数年間は、行事作文を書かせていました。それは、遠足・学芸会の後、その事をかかせる作文の事です。これも、良いですが、説明的文章(理論文)は、理論文を書く学習が必要なのです。国語科の学力のうち、論理的に考える力が足りないと言われていますが、それは、その指導が、弱いからです。理論文、僕は、小学校の頃、書いたことはありあません。これが、実態です。このような中で、研究会に出て、その始めの頃の指導の実践が、いま、ご報告している事です。ただ、これをご家庭で指導するとなると、別の工夫が必要になりますね。集団での指導は、スムーズにいきまいしたが・・・。さて、前回からの続きで、本日分のご報告です。説明文は、データが決めて。です。下の短冊をご覧下さい。 ピンクは題を書く短冊でしたね。この題は、子どもたちが、一日の中で、一番、心を動かした事をニュースとして、1ヶ月ほど毎日、続けて、書かせて置いて、その中から選ばせたのでしたね。子どもにとっては、自分の重大ニュースとなる訳ですね。宮崎君は、『予定表』という題にしていますね。黄色は、副題を書く短冊です。宮崎君は、『ためになったこと』と、記していますね。緑色は、この題と副題の下で、この「説明文を書く理由」を書く短冊です。宮崎君は、それを『全国の4年生に知ってもらって、実行をしてもらいたい』と、書いていますね。さて、次の表の説明です。この時は、40人ほどのクラスだったと思います。義務教育ですから、このような学習が全員、できる必要がありますね。その為に、全員の今までの学習がどのように、進んでいるか、一目で分かるようにしておいた方がよいと思いまして、このような表をつくりました。これで、教師はもちろん、クラスの仲間からも、できた・できないが、一目で、分かりますね。友だちのこれを読むと、その事が、又、刺激になり、学習になるのですね。1は、氏名。2は、題。3は、副題。4は、書く理由。を、書いて、貼る欄です。これは、前の短冊を貼るわけですね。以上が、全員できたところで、次の表の作成に入りました。それは、副題の事実を書くということです。 この副題の事実を書くことを、どうして考えたかと言いますと、「為になったと言っても、それだけでは、読んだ人・聞いてる人には、分からないので、それをどうすればいいか」と、子どもに問いかけました。すると、加藤君は、「『為になった事を書けばいい」と発表しました。4年生でも、このことは、さっと、分かりましたね。これは、事実のことですよね。子どもって、鋭いと思いました。これには、全員賛成しました。この加藤君は、この発表で、友だちから、その力を認められ、はにかんでいました。これは、自信になったようです。そこで、これを、副題の事実ということにして、それを書かせました。それを書いたものが、上の表です。この『予定表』の説明文を書いた、宮崎君は、日本で、ちょうどサッカーが、はやり出した頃の子で、サッカーに夢中でした。授業が始まっても、埃だらけの顔に、汗を流しています。忘れ物が多く、宿題など良く、忘れました。この子たちに、予定を立てて、生活すればいいというヒントを僕が出すと、その予定表を作成して、生活を始めました。それから、サッカーが楽しめ,忘れ物もなくなり、勉強もよくするようになりました。その事を説明文で書いたのです。上記は、その説明文の構成ですね。この副題の事実をさらに、以前とそれをやった後で、比較して書くといいということも指導しました。その表が下記です。 青が、『予定表』をやる前の事実です。黄色が、やってからの事実です。比較していますね。以上の流れをまとめますと、下記のようになります。 上欄の緑・ピンクは、色画用紙を半分の大きさです。この色分けで、・題・副題・・副題の事実が一目で分かると思います。これには、『詳しい事実を書く欄がありません。そこで、それが書けるように、色画用紙1枚を貼り付けました。不鮮明で読みにくいと思いますが、ご判断は、できるでしょうか。この大きさでしか、これは、提示できないのです。でも、全体の構成を提示する為に、出しました。時事問題です。安倍首相が力をいれています学力テスト、この国語の中学のテスト問題について、次のような中学生の意見があるのを知りました。「私は、テストを受けた事は、どちらかというと意味がなかったと思う。ものを考えたり、意見を述べる事が少なかった。学校の先生の授業は、生徒にものを考えさせたり、主張する授業が多いのに、テストは、ものを考える事が、少なかった。」と言う意見です。この考える得る授業の大切さは、この日記でも、何度も書いてきたことです。大人が作ったた設問に答えるが、主体の授業では、自主的に考える力は、着きませんからね。このように子供の声が出ていますが、これは、大切にしていきたいと思います。このブログの応援クリックして下さることも、その力になりますね。応援クリックは、下のマークです。1日1回、有効です。* この作文教育は、下記の本に出ています。『小学生の作文教育』(明治図書)1・2・3・/4・5・6年(読売教育賞賞外優秀賞 受賞)波多野完治さんから、「新しい作文教育の提案です」と言うコトバを戴きました。 残念ですが、絶版です。しかし、アマゾンの古書で売られています。公立図書館には、あると思います。* 下記にも、ありました。(net販売です)『小学生の作文教育』 小林喜三男・田村利樹編、明治図書、昭58、2冊渥美書房 7,350円