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2023.07.01
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テーマ:読書(8218)


書名



プロティアンシフト 定年を迎える女性管理職のセカンドキャリア選択 [ 田中 研之輔 ]

目次


第1章 働き続けることを選んで
第2章 女性管理職として
第3章 定年に向けたキャリアワーク
第4章 定年後のプロティアン・キャリア
第5章 女性管理職に関する知見の整理
第6章 女性管理職のキャリア形成

引用


彼女たちは、変化に翻弄されるのではなく、まるでサーファーが次々に押し寄せる波を捉え、その波の上でバランスをとるように、サブ・アイデンティティのゆらぎに柔軟に対応しながら、なんとかバランスをとり、その経験を蓄積してきた。これは「内面的に変身する過程で経験を蓄積する」と田中(2019)が主張するプロティアン・キャリアの本質を体現している。


感想


2023年142冊目
★★★

プロティアンってなんだっけ、プロテインじゃないんだよな…
というくだり、前にやったな。

新しいキャリアの見つけ方[ 有山徹 ]

この本で。
グロービス経営大学院」のウェブサイトによると、

プロティアンという言葉には、「変化し続ける」や「変幻自在な」という意味があります。 この言葉の語源は、ギリシャ神話に出てくる海神プロテウスにあります。 神プロテウスは、火にもなり、水にもなり、必要に応じて変幻自在に姿を変えることができる神でした。


「変化し続ける」ということなのて。
みんな、タンパク質関係ねえぞ!笑

この本は、法政大学キャリアデザイン学部教授と、早期退職して同大学の院に通い直した西村さんの共著。
もともと論文形式だったものを一般書形式に書き直したもの。

西村美奈子(ニシムラミナコ)
株式会社Next Story代表取締役、修士(キャリアデザイン学)、昭和女子大学現代ビジネス研究所研究員。1983年富士通株式会社に入社。役職定年を機に研究活動を開始。その後早期退職して起業。「マチュア世代の働く女性のためのセカンドキャリア研修」事業や、講演・執筆活動、キャリア女性達のコミュニティ「マチュアの会」の運営を手がける。2級ファイナンシャルプランニング技能士(国家資格)。法政大学大学院キャリアデザイン学研究科修了。プライム市場企業の社外取締役就任予定


本では、さまざまな定年を迎えた「キャリアウーマン」たちの選択を紹介する。
男女雇用機会均等法(1972年)の前後に社会に出て、働き続けた女性たち。
そして定年後に、退職、転職、起業、継続雇用…を選ぶ。

本の初めには、現役時代の業種と役職(部長、課長、主幹、代表)、退職年齢、管理職になった年齢と勤続年数、転職回数、配偶者の有無、出産年齢、介護経験が一覧になっている。
育休がなかったころ(想像できる?産休しかなかったんやで?)、子どもを産み育てながら働くってすさまじいことだっただろうな…。
しかし制度が一定整った現在、働き続けること、管理職になることを女性が選ぶかというと、そうじゃない。
それはなぜなんだろうか?

私は今、係長3年め。
このまま行くと、「女性管理職を増やしたい」という会社の思惑に従い、ある程度上まで行くのかもしれない。
本社に戻れば課長代理にはなれるんじゃないか。
定年までに課長くらいまでは行くのかも。
社内政治に疎いから、部長は無理だろうなあ。
という、うっすら見えてくる「キャリアレール」。
しかし私はそれに乗りたいんだろうか。
実際に乗れるのか、乗せたいと思われてるのかは知らんけど。

年配の男性と一緒に先方へ行き、私が名刺を差し出すと、相手が「おや」という顔をするときはいつも「ふふん」と思う。
裁量権があってやりたい放題出来る楽しさもある。
まあその分、それにともなう責任もあるのだけれども。

向き不向きでいうと、圧倒的に管理職に向いてない。
毎日毎日、自分のことでいっぱいいいっぱい。アップアップ。
しんどみ。つらみ。じぶんのしごとのできなさにおちこむ。
というかもう、はたらくことにむいてない。
むしろ、はなからいきることにむいてない。

と、メンタルやられているので、降格しよっかなあ、平社員に戻って気楽に働こうかなあとも考える。
今年度、夫は管理職登用試験を受けなかった。
今いる会社に対する不信感が募り、「役職がついて上がっていっても、責任を取らされて辞めさせられるだけ」と言う。
それもまた、一理。

管理職への一歩を踏み出してよかったか?
と訊かれたら、迷いながらも「イエス」と答える。
けれど、あの時に戻って同じ選択をするか?と訊かれたら、「ノー」と答えるかもしれない。
圧倒的に向いてないことがわかったのは、挑戦したからであるけれど。
昇格試験を受けようか迷っていたときの2020.07.12の記事(現在非公開)。

子どもが小さいうちは昇格は辞めようかな。
そもそも私の特性的にマネジメント出来ないんじゃないかな。
うだうだ悩んでいたら、夫に言われました。

「受けられるなら、受けてみたら?」

何を気軽に!私に出来ると思う?
不安達磨になった私が「お前には分からん!」と吠えていると、

「周りの管理職、年齢いってるだけの、しょうもない奴もたくさんおるやろ?
 なんで自分だけ完璧じゃないとあかんの?
 やってみて、あかんかったら、降格したらええやん」

…。
………。
そう、なんだよね。
これが、夫と私の、「男性」と「女性」の差、なんだろうか。


やってみて、あかんかったら。
の、「あかん」がどこにあるのか、まだ見極めがつかない。

新しい会社で、「前の会社よりいいでしょ、時短で帰れるし」と上司から言われた。
「気にせず帰ってくれて良いんだよ!」
…この人は、時短勤務になったその分の時間の仕事も、消えてなくなると思ってるんだろうか。
「子どもが小さいんだし」と「家庭もあるし」。
だから緊急連絡の担当からは外しておいてあげるね。
難しい案件が発生したけど、君はいいよ。
残業しているときの「今日のお迎えはパパ?」「ごはんはどうするの?」。

なんだろうなあ。
ありがたい。
ありがたいのだけど、「配慮」という名で覆われた「免除」と「爪弾き」について考える。
赦されていること、に対する負い目と、甘え。
楽をさせてもらっていると思う。その分誰かが背負ってくれている。
そして赦していること、への優越感のようなもの。

この本の中で、

「変な気遣いなく私に選択権を与えてくれた当時の上司には感謝している。」


と、年に数回の海外出張や国際展示会などを担当した方は仰っていた。
そう。選択権。
「配慮」は必要だと思う。
それはその人それぞれにみーんな抱えている事情も違うのだから、全員に全員「配慮」が必要だ。
でも、「ここまではこういった方法でカバーできるんだけど、で、どうする?」と訊くのが、「配慮」なんじゃないだろうか。
選択権を奪うことは、「配慮」じゃない。

障害者権利条約を策定する時に、用いられたスローガンがある。
「私たち抜きに、私たちのことを決めないで(Nothing About Us Without Us)」。
私はこれを知った時、同じことなんじゃないかと思ったんだ。
私抜きに、私のことを決めないで。
私から選択権を奪わないで。

と、思って私が前の部署で男女関係なく休日出勤の動員の打診をして、「都合がつかない人は仕方ない」と言ったら、女性からめちゃくちゃバッシング受けたんですけどね。
なんで子育て中の女性をメンバーに入れるんだと。そもそも外せと。
「子どもが社会人の〇〇さんとか△△さんに行ってもらえばいいじゃないですか」
「断ること自体がプレッシャー。無理だと分かっているのに声かけるのはパワハラでは?」
平等に訊いてみるだけやったらええやんと思ったけど、あかんかった。
むずかしす。

この本によると、女性の管理職は長時間労働が仕事へのコミットメントシグナルとして企業で活用されており、男性以上に長時間労働ができることが女性への管理職要件となっているという。
踏み絵としての「名誉男性」の証明である長時間労働。

うへえ、と思う。
唾棄すべき前時代的労働…。
定年を迎えたときには、そうやって「獲得してきたポジションに対する自信」をリセットできないために自分を高く見積もり、なかなかキャリアチェンジができないのだという。
私もこの傾向、あると思った。
自負が強すぎて、痛い。
組織が変われば、業界が変われば、これまでの積み上げって役に立つものもあるけど、立たないものも多い。
自分が組織や周囲の人間関係、ハード面での環境に守られて働いていたのだと思い知った。
毎日毎日、仕事ができない自分に落ち込んでいる。
そもそも自分ってどうやって仕事してきたんやっけとわからなくなる…。
働き始めて12年目にして…。

周囲の人を見て、学びながら、やっていくしかない。
私はまだまだ「わからないこと」の不安の渦の中。
一生懸命が空回りしているハムスター。とっとこ走るよ。

著者は、定年を迎える女性管理職たちの生き方を、サーフィンに例えた。
彼女たちだって、押し寄せる波をはじめから上手に泳げたわけじゃないだろう。
何度も波にのまれて、そのたびに「もうサーフィンやめよっかな」と思っただろう。
でもそこでやめたら終わり。
試合終了ですよ!

でももしかしたら、私にはサーフィンが向いていないだけなのかもしれない。
その可能性も、頭の隅に置いておく。

ほんとは、ぷかぷか大の字で浮かんでいるだけがいいんだけどなあ。


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最終更新日  2023.07.01 07:17:09
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