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テーマ:二次創作小説(1036)
カテゴリ:「キャプテン翼」小説
BLの苦手な方は読まないでください。
18禁です。 あくまで二次創作ですから苦情は受け付けません。 何卒お許しくださいませ。 クリスマスイブの日。映画はアニメにした。ロマンチックに恋愛ものにしようかと思ったが、 日向が寝てしまう恐れがあるので、愛と感動の物語はやめて、サッカーアニメを観る事にした。 案の定、日向は喜んだ。映画を観た後、ハンバーガーを食べて、イルミネーションを見る為に 公園に行った。公園の並木道はクリスマスツリーのような電飾で彩られ、光り輝いていた。 夜の公園は幻想的な光りに満ちていた。 「イルミネーションとっても綺麗ですね。」 若島津が日向に言った。 「ああ。そうだな。」 2人で並木道を歩いている時、若島津は星が見えない夜空に浮かぶ月を見つけて、 「月が綺麗ですね。」 と言った。そして、日向の手を握り、コートのポケットに入れた。日向の手は冷たかった。 若島津は自分の温かい手で温めてあげようと思った。 「日向さん。子供の頃から手袋してないですよね。最初は暑がりなのかと思ってたけど、 そうじゃなかった。」 「俺の家は貧乏だから・・・俺のクリスマスプレゼントはいつも手編みのセーターだった。 長男が着たセーターはお下がりで次男も三男も着れるだろ。弟たちのクリスマスプレゼントは マフラーか手袋だったから、マフラーは借りる事ができたけど、手袋は大きさが違うからな。」 「日向さん。」 「若島津の手あったかいな。手袋よりこっちのほうがいいや。」 その時、どこからかクリスマスの音楽が流れて来た。 「公園の野外ステージでクリスマスコンサートやってるみたいですよ。無料演奏会だから 観に行きましょうか?」 「うん。でも遅くならないか?」 「それもそうですね。コンビニでショートケーキとシャンメリーを買って帰りましょう。 それも俺が奢りますよ。」 「今日全部奢ってもらうのは流石に悪いから、半分出すよ。今月まだ千円残ってるから。」 「いいですよ。日向さんはそんな気を遣わないで下さい。クリスマスイブのデートが クリスマスプレゼントって言いましたよね?あ、それと、もう1つプレゼントあるんですよ。」 と、若島津は言うと、鞄からプレゼントを取り出した。 「開けてみて下さい。マフラーです。でも、手袋のほうが良かったかな。」 「そんなことない。嬉しいぞ。」 「日向さん。マフラーを首に巻いてあげます。」 若島津はそう言うと、日向の首にマフラーを巻いた。ウール100%の上質なマフラーだった。 「似合ってますよ。日向さんマフラー持ってないかと思って、クリスマスプレゼント買った後に、 日向さんがマフラー編んでるのを見て、5千円のマフラー買わなきゃ良かったかなって 思ったりもしたんですけど・・・あれ、やっぱり日向さんのマフラーだったんですよね? マフラー買えなくて、自分用のマフラーを編んでたんですよね?弟さんたちには文房具を 包装紙に包んで郵送してるのを見ましたし・・・」 「違う。若島津のだ。あの時は恥ずかしかったから、嘘をついてしまったんだ。」 「日向さん。それ本当ですか?」 「俺もクリスマスプレゼントを持って来たんだ。マフラー巻いてやる。」 日向は手編みのマフラーを若島津の首に巻いた。 「日向さん。嬉しいです。」 若島津はニコッと笑って、日向に抱きついた。 「お、おい。人に見られるぞ。」 「ハグくらい見られても構いませんよ。クリスマスプレゼントはないって日向さん言ってたから、 貰えて嬉しいんです。」 「俺の言った事を鵜呑みにしたのか?バカなやつだな。」 日向はフッと笑った。若島津は満面の笑みで、日向の腕に手を回して腕を組み、 日向の肩に頭を傾けて乗せた。 月は夜空に輝き、木々は光を放ち、全てが恋人たちの為に輝く中に2人は居た。 (続く) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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