画家藤田嗣治生誕120年の記念展が今東京国立近代美術館で行なわれているが、数日前に大島の古い絵葉書などを集めている知人から貴重な絵葉書をみせてもらった。
雑誌の切抜きが手元にあるので「大島を描いた画家のリスト」に入れてあるが、どんな絵を描いたのかそれは知っていたが、こんな鮮明な図録は初めてだ。
切抜きには【藤田嗣治1937年（昭和12年）大島の娘　野間仁根近作展賛成出品・数寄屋橋ラテン画廊二十日まで】と書いてあるから、藤田がパリに移住してから一度日本に帰って来た頃に大島に来て描いたもので、多分画廊で売られたものだろう。
当時の三原山登山道の茶屋寄書き帳には1936年と嗣治のサインが入ったスケッチが残っているし、古い藤田嗣治画集には昭和10年作「大島あんこ」素描が載っている。ということは２度大島に来ている可能性もある。
生誕120年の記念展に「あんこ」の作品が出てはいないだろうか。