｢歩きつなぎの旅」の記録

[（完結）学生時代の中東の旅] カテゴリの記事

全51件 (51件中 1-50件目)

1 2 >

• 

  【中東の旅　４８日目】

  19XX年03月09日（土）昨夕 Ｋａｒａｃｈｉ を飛び立った Ｐａｋｉｓｔａｎ 航空 ＰＫ－７６２便は、12:00 成田空港に着陸する。01月21日に日本を発ち、Ｔｕｒｋｅｙ ・ Ｓｙｒｉａ ・ Ｉｒａｎ ・ Ｐａｋｉｓｔａｎ をめぐった４８日間の旅は、これで終わり。04月01日からは、社会人として働き始める。

  2013.01.03

  コメント(0)

• 

  【中東の旅　４７日目】

  19XX年03月08日（金）夕方、Ｋａｒａｃｈｉ の国際空港へ行く。搭乗手続を済ませ、空港利用料 １００ ＰＫＲ（約１５５０円）を支払うと、残りの Ｐａｋｉｓｔａｎ 通貨は６０ ＰＫＲ（約９３０円）だけ。これは記念品として日本へ持ち帰る。旅行中に相当体重が減っている。ジーンズのウエストはぶかぶか。満足に食事を取れないことが多かったし、途中で風邪をこじらせ下痢が続いたこともあった。係員がいないのをいいことに、荷物用の秤に乗ってみる。出発前より５ｋｇ以上軽くなっている。「 Ｉｓｔａｎｂｕｌ → Ｎａｒｉｔａ 」の航空券は、Ｐａｋｉｓｔａｎ 航空の本拠地の Ｋａｒａｃｈｉ で乗り換えがある関係で、「 Ｉｓｔａｎｂｕｌ → Ｋａｒａｃｈｉ 」と「 Ｋａｒａｃｈｉ → Ｎａｒｉｔａ 」の２枚に分かれている。当初の計画通り、「 Ｉｓｔａｎｂｕｌ → Ｋａｒａｃｈｉ 」は陸路を移動したので、この間の航空券は未使用のまま残った。17:55 Ｐａｋｉｓｔａｎ 航空 ＰＫ－７６２便は Ｋａｒａｃｈｉ を離陸する。

  2012.12.27

  コメント(0)

• 

  【中東の旅　４６日目】

  19XX年03月07日（木）Ｒａｗａｌｐｉｎｄｉ から２８時間半かかって、12:30 列車は Ｋａｒａｃｈｉ 駅に到着。ガイドブックに載っている ＹＭＣＡ に宿をとる。１泊 ３０ ＰＫＲ（約４７０円）。共同のシャワーを浴びてから、Ｐａｋｉｓｔａｎ 航空の事務所へ行く。オープンチケットを提示し、明日夕方発成田行きの便を確保する。

  2012.12.20

  コメント(0)

• 

  【中東の旅　４５日目】

  19XX年03月06日（水）Ｒａｗａｌｐｉｎｄｉ 駅。長時間の旅に備え、売店で英語版「ＴＩＭＥ」を買う。２０ ＰＫＲ（約３１０円）。08:00 列車が出発する。座席は指定されている。Ｋａｒａｃｈｉ 到着は、明日 12:30 の予定。相席になったのは、警察官たち。ベレー帽姿の彼らを、Ｐａｋｉｓｔａｎ 国内様々な場所で見掛けてきた。彼らは一様に体格がよく、長くて硬そうな木の棒を持ち、いかめしい、時に高圧的・威圧的な振る舞いをする。こちらとしては、あまりいい印象を持っていない。日本の「おまわりさん」とは、かなり存在感が違う。係わり合いを持たないほうが身のためだと考え、「ＴＩＭＥ」を開いて目を会わさないようにする。・・・・・が、デカデカと「ＴＩＭＥ」の表紙を飾っているのは、当時の Ｐａｋｉｓｔａｎ 大統領「ジア・ウル・ハク」の写真。トップ記事も、大統領に関する内容だ。彼らのうちのひとりが表紙の写真に気付いたらしく、「ちょっと見せてくれ」と言うので「ＴＩＭＥ」を渡す。彼は仲間たちと、写真や記事を指差しながら笑っている。その表情には、時おり嘲りの様子がうかがえる。どこの国でも権力者は、好意的に見てもらえる存在ではないようだ。しかし、考えようによっては、警察官が公の場で権力者に批判的な態度を取れるのも、それなりに民主的な国だから、と言えるのかも知れない。座席の上が、荷物を置くスペースになっている。乗客は１～２時間交替でそこへ上がり、横になって休む。それが暗黙のルールらしい。「今度はお前の番だ」、相席の警察官が言う。写真を１枚撮らせてもらい、荷物置き場へ上がり横になる。

  2012.12.13

  コメント(0)

• 

  【中東の旅　４４日目】

  19XX年03月05日（火）昨日14:00 Ｇｉｌｇｉｔ を発ったバスは、06:30 Ｒａｗａｌｐｉｎｄｉ に到着する。ガイドブックには１８時間かかると書いてあったが、１６時間半で済んだ。６日前に利用した同じ安宿に荷物を降ろす。明日の鉄道の便で南部の都市 Ｋａｒａｃｈｉ へ向かうため、駅へ切符を買いに行く。運賃 ５５ ＰＫＲ（約８５０円）。Ｇｉｌｇｉｔ で書いたものの、出しそびれていた葉書を、郵便局で出す。（実家に送った葉書・その７）パキスタン北部ギルギットに来ています。パキスタンの山奥で、観光地としても有名なのですが、どこを探しても絵ハガキを売っていないので、郵便局で買った普通ハガキに書いている次第です。３月１日にギルギットに来たのですが、イスラマバード空港から４０人乗りプロペラ機に乗りました。バス便もあるのですが、１８時間かかって８５ルピー（約１３２０円）。飛行機だと１時間で１６０ルピー（約２４８０円）なので、飛行機を使ったほうがずっと楽で、料金も大きく違うわけではないのです。中南米旅行では食べ物がおいしく、ビールも安く飲めたので、それほど不便を感じませんでしたが、ここパキスタンの料理は、はっきり言って、まずくて非衛生的。四六時中、日本食とビールのことを考えています。

  2012.12.06

  コメント(0)

• 

  【中東の旅　４３日目】

  19XX年03月04日（月）Ｒａｗａｌｐｉｎｄｉ へ戻る飛行機に乗るため、Ｇｉｌｇｉｔ 空港へ行く。「今日の便は、天候不良で飛びません」と、搭乗手続のカウンター係氏。「明日の便はどうですか」、「明日にならないと分かりません」、・・・・・それはそうですけど。往路はすんなり飛んだので気にならなかったけれど、かなり欠航が多いようだ。いつ飛ぶか分からない飛行機を、こんな山奥の町で待っていられない。１８時間かかるとガイドブックに書いてある、バス便を使うことにする。運賃 ８６ ＰＫＲ（約１３３０円）。14:00 Ｇｉｌｇｉｔ を出発。バスはカラコルム・ハイウェイを、山岳地帯の谷を縫って走る。夜になると、漆黒の闇。休憩のために停まる集落には、電気が通じていない。灯かりは懐かしいアセチレンランプ。たぶんこの時が、アセチレンガスのにおいを嗅いだ最後だと思う。

  2012.11.08

  コメント(0)

• 

  【中東の旅　４２日目】

  19XX年03月03日（日）Ｐａｋｉｓｔａｎ の山奥、「桃源郷」と言われる Ｈｕｎｚａ まで来たけれど、１日で退屈してしまう。なんにもないところでゆっくりしたい旅人には桃源郷なのかも知れないが、自分はそういう類の旅人ではないらしい。「Ｇｉｌｇｉｔ へ戻るには、どこからバスに乗ればいい？」宿の主人に聞く。「カラコルム・ハイウェイに出て、バスが来るのを待てばいい」という応え。「いつ位に来るの？」、「わからない」。とにかく、ハイウェイに出てみる。５分も経たないうち、クルマがやってくる。手を上げるとクルマが停まる。ジープだ。「Ｇｉｌｇｉｔ？」と聞くと、「乗れ」という手振り。Ｐａｋｉｓｔａｎ 人が４人ほど乗っている。３時間で Ｇｉｌｇｉｔ に着く。「２０ ＰＫＲ（約３１０円）」、運転手が手を出す。ヒッチハイカーとして乗せてくれたのか、商売で乗せてくれたのか判らなかったが、後者だったようだ。２０ ＰＫＲ は往路と同額。妥当な額だ。支払う。空港で翌日の飛行機を予約、一昨日と同じ安宿に泊まる。

  2012.11.01

  コメント(0)

• 

  【中東の旅　４１日目】

  19XX年03月02日（土）11:00 １０人ほど乗れるワゴン車で Ｇｉｌｇｉｔ を発つ。カラコルム・ハイウェイを走ること３時間で、山岳地帯の更に奥の Ｈｕｎｚａ に着く。運賃は ２０ ＰＫＲ（約３１０円）。「ハイウェイ」と言っても、高速道路ではない。中国の新疆ウイグル自治区まで繋がる山岳道路である。ガイドブックによると、Ｈｕｎｚａ は「桃源郷」と紹介されている。４月になってアンズの花が満開になると、そういう景色を見られるようだが、今はまだ寒々としている。小さな村で、特別なにがあるというわけではない。１軒の安宿に泊まる。中学生くらいに見える宿の子供が、「ボクは日本の伊勢崎でホームステイしていた」と英語で言う。こちらは関東地方の地理に詳しくなく、「伊勢崎」がどこにあるのか分からない。１泊 ４０ＰＫＲ（約６２０円）。

  2012.10.11

  コメント(0)

• 

  【中東の旅　４０日目】

  19XX年03月01日（金）Ｇｉｌｇｉｔ 行きの飛行機は、07:15 Ｉｓｌａｍａｂａｄ 空港を離陸する。06:15 に空港へ来るよう言われている。Ｒａｗａｌｐｉｎｄｉ の街からは、タクシーを使うしかない。１５ ＰＫＲ（約２３０円）。飛行機は４０人乗りのプロペラ機、主翼が胴体上部に付いている。満員の乗客を乗せ、定刻に飛び立つ。Ｐａｋｉｓｔａｎ 人の乗客がほとんどで、観光客は数人だけ。観光シーズンではないからだろうか。途中、窓からカラコルムの真っ白な山々を堪能する。１時間で Ｇｉｌｇｉｔ 空港に着陸。宿にチェックインするには、時間が早過ぎる。Ｇｉｌｇｉｔ の町をぶらぶらして時間をつぶす。市場では、生きたニワトリを計りに乗せ、目方で売り買いしている。昼過ぎ、安宿の１軒に入る。中庭を囲んでロの字型に部屋が並ぶ、典型的な中東風の造り。１泊 ３０ ＰＫＲ（約４７０円）。

  2012.10.04

  コメント(0)

• 

  【中東の旅　３９日目】

  19XX年02月28日（木）Ｒａｗａｌｐｉｎｄｉ から、Ｐａｋｉｓｔａｎ 北部山岳地帯の中心都市・Ｇｉｌｇｉｔ へ行くには、陸路と空路の２つの方法がある。ガイドブックによると、陸路では１８時間かかって ８５ ＰＫＲ（約１３２０円）、空路だと１時間で １６０ ＰＫＲ（約２４８０円）とのこと。７５ ＰＫＲ（約１１６０円）の差なら、少し贅沢をして空路で行くことにする。Ｐａｋｉｓｔａｎ 航空の営業所で尋ねると、明日の便にまだ空席があると言う。ガイドブックに載っているとおり、運賃は １６０ ＰＫＲ。

  2012.09.27

  コメント(0)

• 

  【中東の旅　３８日目】

  19XX年02月27日（水）Ｌａｈｏｒｅ を発ち、Ｒａｗａｌｐｉｎｄｉ へ移動する。交通手段は１０人ほど乗れる日本車の乗合ワンボックスで、料金は ３０ ＰＫＲ（約４７０円）。09:30 全部の席が埋まり、発車する。途中、休憩のために停車。車から離れたところで、乗客の男が３人しゃがんでいる。世間話でもしているようだ。彼らがその場を離れると、そこの砂に３ヶ所濡れた跡が残っている。このときガイドブックに載っていた記述を思い出す。「中東では、男性もしゃがんで小用を足す」。立って用を足したほうが楽だと思うのだが、何故しゃがんでするのかは載っていない。実際に見るのは初めて。15:00 Ｒａｗａｌｐｉｎｄｉ に到着する。整然として無機的な首都 Ｉｓｌａｍａｂａｄ に隣接しているが、こちらは雑然とした庶民の街。１泊 ３５ ＰＫＲ（約５４０円）の宿に泊まる。

  2012.08.30

  コメント(0)

• 

  【中東の旅　３７日目】

  19XX年02月26日（火）日本に帰国する日は決めていないが、だいたい03月20日頃までには帰るつもりで旅に出てきた。復路の飛行機便については、現地で便を決めるオープンチケットにしてある。まだまだ日数があるので、日程的に余裕があれば行こうと考えていた Ｐａｋｉｓｔａｎ 北部の山岳地帯を旅してみることにする。この地域の中心都市 Ｇｉｌｇｉｔ の近くには、ナンガ・パルバット（８１２６ｍ）、ラカポシ（７７８８ｍ）といった８０００ｍ前後の高峰がある。運がよければ、それらを望むことができるかも知れない。また、国境線をめぐって Ｐａｋｉｓｔａｎ は、Ｉｎｄｉａ との間でカシミール紛争を抱えており、この地域においてたびたび軍事衝突を起こしている。

  2012.08.23

  コメント(0)

• 

  【中東の旅　３６日目】

  19XX年02月25日（月）Ｌａｈｏｒｅ の市内観光。１７世紀に建てられたという Ｂａｄｓｈａｈｉ　Ｍｏｓｑｕｅ へ行く。入口で靴を脱がなければならず、脱いだ靴は入口脇で預かってもらうことになっているらしい。下足番をしているのは子供。「預けないと靴が盗まれるかも」とか言って、観光客を脅す。預けた靴は、その辺に雑然と並べられるだけ。預け賃がいくらなのか尋ねると、「アッラーの神の思し召しのままに」という応え。５ ＰＫＲ（約８０円）紙幣を渡す。子供は「これだけか」という顔をして受け取る。すれたガキだ。トイレットペーパーが売られている店を探すことにする。日本から持参しているを、もうすぐ使い切ってしまう。中東の一般庶民は、紙を使わず左手で処置するので、日本のようにどこででも買えるということはない。Ｌａｈｏｒｅ は大きな街だから、ここで調達しておくのが賢明だ。市場を歩いていると、トイレットペーパーを山積みしている店が見つかる。いくらなのか聞くと、１個 ７ ＰＫＲ（約１１０円）という応え。物価水準を考えると、高い。ふっかけられているのかも知れないし、一般庶民が使うものではないから高いのかも知れない。左手で処置するほど中東慣れしていないので、７ ＰＫＲ を支払う。

  2012.08.16

  コメント(0)

• 

  【中東の旅　３５日目】

  19XX年02月24日（日）（実家に送った絵葉書・その６）02月19日、パキスタンに入りました。予定より１０日ほど早くパキスタンまで来てしまい、トルコやシリアにもっと長く居るのだったと思っている次第です。イランとパキスタンの国境近くの町・ザヘダンからここ・ラホールまで、Ｊ大学のひとと一緒でした。中東ではチャイ（お茶）がなければ１日が始まり終わりませんが、国によって飲み方が全然違います。トルコでは５０ｃｃくらいの金魚鉢型のガラス容器に角砂糖２個つき。シリアでは１８０ｃｃの普通のガラスコップに、はじめから砂糖入り。イランでは口に角砂糖を入れて、１８０ｃｃのガラスコップから受け皿にお茶をこぼして受け皿で飲みます。パキスタンではティーカップで砂糖ミルク入り。いずれも１０円～２０円。

  2012.08.09

  コメント(0)

• 

  【中東の旅　３４日目】

  19XX年02月23日（土）昨日 Ｑｕｅｔｔａ を出た列車は、２５時間以上かかって 15:15 Ｌａｈｏｒｅ に到着する。４日間行動をともにしてきたＫ井さんは、隣国 Ｉｎｄｉａ へ行くので、この街で別れる。まず、宿を決める。１泊 ３５ ＰＫＲ（約５４０円）。ここで数日過ごすことにする。Ｌａｈｏｒｅ は、かつてムガル帝国の首都だった時期もあり、歴史的建造物が多く残る街である。

  2012.08.02

  コメント(0)

• 

  【中東の旅　３３日目】

  19XX年02月22日（金）Ｌａｈｏｒｅ まで鉄道で２５時間以上かかるので、列車内で食べるものを準備しておく。Ｑｕｅｔｔａ の街でチャパティを買う。チャパティというのは、小麦粉と水を練って生地を作り、円形に平たく伸ばして焼いたパンのこと。Ｐａｋｉｓｔａｎ 人の主食で、日本人にとっての御飯に当たる。店の床下にある釜から、先が鉤型になった鉄の棒で焼きあがったチャパティを、店員が次から次から取り出す。カメラを向けるとおじさんは、チャパティをかざしてポーズをとってくれる。１枚 １ＰＫＲ（約１６円）。Ｋ井さんと Ｑｕｅｔｔａ 駅へ行く。駅には「席取り屋」がいて、客車のドアが開くと同時に殺到する乗客を押しのけて席を確保、依頼者からお金をもらうのだそうだ。料金は １０ ＰＫＲ（約１６０円）だと言う。自分たちが買った切符は指定席ではない。「席取り屋」に １０ ＰＫＲ を払って席を確保する。14:00 列車は Ｑｕｅｔｔａ 駅を出発。通路まで乗客がひしめいている。その混雑した通路に、よちよち歩きの子供がシャツ１枚だけ、下半身裸でウロチョロしている。そんな格好をしていてオシッコをしたらどうするんだと思っていたら・・・・・、ウンコを垂れてくれる。

  2012.07.05

  コメント(0)

• 

  【中東の旅　３２日目】

  19XX年02月21日（木）Ａｆｇｈａｎｉｓｔａｎ への入国情報について聞いてみるというＫ井さんに同行、Ｑｕｅｔｔａ 市内にある Ａｆｇｈａｎｉｓｔａｎ 領事館を訪ねる。当時の Ａｆｇｈａｎｉｓｔａｎ はソ連の軍事介入によって紛争の只中。大勢の難民が周辺国へ逃れている。貧乏旅行の学生２人を、係官が応接用のソファに案内してくれる。中東風の重厚な調度が、落ち着いた佇まいを醸し出している。係官の説明を要約すると、「ツーリスト」として入国することはできないが、「ジャーナリスト」としてなら入国できるらしい。「ジャーナリスト」というのは何か資格が要るのだろうか。「自称、ジャーナリスト」でもいいのだろうか・・・・・。Ｋ井さんは係官と色々話していたが、Ａｆｇｈａｎｉｓｔａｎ 入国を諦める。係官と握手を交わし、領事館を出る。明日、２人で Ｌａｈｏｒｅ へ向かうことにする。両替のため銀行に立ち寄る。ライフル銃を手にした男が、入口脇の椅子に座っている。両肩から２本の弾帯を、バツ印に袈裟懸けしている。昔の西部劇に出てくる悪役そのまま。いい写真が撮れそうだが、とてもカメラを向けられる雰囲気ではない。Ｌａｈｏｒｅ へは鉄道を使う。駅で切符を買う。Ｓｙｒｉａ でも Ｉｒａｎ でも、物の売り買いの場で、相手が女性だったことは一度もなかったのに、ここの切符売場では女性が対応している。Ｐａｋｉｓｔａｎ ではイスラムの戒律に関して、多少柔軟なのかも知れない。運賃 ６０ ＰＫＲ（約９３０円）。線路上には蒸気機関車が見える。貨車を引いて現役で働いている。明日の長距離列車はディーゼル気動車が引っ張るとのこと。蒸気機関車が引っ張ってくれたら、さぞかし思い出に残る旅ができるだろうに・・・・・。

  2012.06.28

  コメント(0)

• 

  【中東の旅　３１日目】

  19XX年02月20日（水）10:30 バスが Ｑｕｅｔｔａ に到着。Ｋ井さんと宿を探す。街を歩いていると、ラクダが荷車を引いて通りを走って行く。馬車ならぬ「ラクダ車」。馬やロバが引いているのは見たことあるが、ラクダのは初めて見る。安宿が見つかる。Ｋ井さんとツインルーム。狭い部屋で、２台のベッドだけで部屋がほぼ一杯である。１人当たり １２．５ ＰＫＲ（約１９０円）。安宿には珍しく、お湯の出る共同シャワーがある。久々に汗と埃を洗い流す。街に出て、いくらか小奇麗なカフェに入る。メニューの中から「チキンカレー」を注文。どんなものが出て来るのかと思ったが、出てきた料理は至って「まとも」。見た目だけではなく、味もイケル。日本で食べるカレーに通じるものがある。ロクなものを食べてこなかったので、記憶に残っている。隣のテーブルで、ターバンに髭面の男たちが何やら議論している。Ｐａｋｉｓｔａｎ では、男性が頭に載せるターバンや帽子の形状で、その人物の属する部族が分かるという。

  2012.06.21

  コメント(0)

• 

  【中東の旅　３０日目】

  19XX年02月19日（火）05:30 Ｚａｈｅｄａｎ に着く。ここで日本人旅行者と会う。Ｊ大学の学生、Ｋ井さん。英語が堪能。彼も Ｐａｋｉｓｔａｎ へ行くので、この日から数日の間、行動を共にすることになる。国境の町 Ｔａｆｆｔａｎ へは、09:00 にバスが出る。運賃 ６３０ ＩＲＲ（約３００円）。１時間半ほどで国境。Ｉｒａｎ の出国手続と Ｐａｋｉｓｔａｎ の入国手続を済ませる。路上の両替屋で、手持ちの Ｉｒａｎ 通貨を Ｐａｋｉｓｔａｎ 通貨（ＰＫＲ：パキスタン・ルピー）に変える。１ ＰＫＲ＝約１５．５円。17:00 Ｋ井さんと Ｑｕｅｔｔａ 行きのバスに乗り込む。運賃は ８５ ＰＫＲ（約１３２０円）。日が暮れる頃、何もない砂漠でバスが止まる。乗客たちがぞろぞろと降り、メッカの方角に向かって祈り始める。車中泊。

  2012.06.14

  コメント(0)

• 

  【中東の旅　２９日目】

  19XX年02月18日（月）昨日頼んであった印章を受け取りに、ハンコ屋さんへ行く。出来上がった印章は、直径１ｃｍほどの小さなものだが、真鍮製で黄金色をしている。印面にはアラビア文字。読めないけれど、名前が刻まれているはず。２５０ ＩＲＲ（約１２０円）。この印章は、後日、Ｐａｋｉｓｔａｎ のホテルで盗まれてしまう。真鍮製を金製と間違われたのかも知れない。Ｉｒａｎ を旅した記念の品として気に入っていたので、非常に残念。13:00発の長距離バスに乗り Ｉｓｆａｈａｎ を離れる。Ｐａｋｉｓｔａｎ との国境に近い町 Ｚａｈｅｄａｎ に向かう。運賃 ９７０ ＩＲＲ（約４７０円）。車中泊。

  2012.06.07

  コメント(0)

• 

  【中東の旅　２８日目】

  19XX年02月17日（日）Ｉｒａｎ に入国してから欧米人の姿を見掛けたことは一度もなかった。ビザ無しでこの国に入れるのは、日本の他ほんの数ヶ国だと聞いている。Ｉｓｆａｈａｎ の街で、初めて数人の欧米人観光客を目にする。外国人観光客がほとんど来ないからだろう、Ｉｒａｎ 人から声を掛けられることが度々ある。そういう切っ掛けだと思うのだが、ハンコ屋さんと言葉を交わす。スタンプとかシールなんかを売る小さな店。アラビア文字の印章が作れるというので、記念にひとつ作ってもらうことにする。名前をアルファベットで書いて渡す。明日できあがると言う。Ｉｓｆａｈａｎ に着いた日、街でホットドッグの屋台を見つけた。それから毎日２回、そこでホットドッグを買って食べている。具が日本で食べるのとはだいぶ違うけれど、パンはほとんど同じ感じ。よく分からない中東料理ばかり食べているので、こういう食べ慣れたものが無性に恋しい。

  2012.05.17

  コメント(0)

• 

  【中東の旅　２７日目】

  19XX年02月16日（土）（実家に送った絵葉書・その５）一昨日、「中東の３Ｐ」のひとつ・ペルセポリスへ行きました。有名な割りにショーモナイ遺跡でした。シリアのパルミラのほうが、知名度は低いですが、ずっと見ごたえがありました。昨日からイランの古都イスファハンにいます。古いモスクが多くある街です。バザールに土産物屋があり、ペルシャじゅうたんを売っていますが、荷物になるので買えません。

  2012.05.10

  コメント(0)

• 

  【中東の旅　２６日目】

  19XX年02月15日（金）04:30 バスは Ｉｓｆａｈａｎ に到着する。こんな早朝に着くとは思っていなかった。真っ暗。夜明けまで大分時間がある。冷え込みが厳しい。どこかで寒さを凌がなければならないが、そんなところは見つかりそうにない。バスのドライバーに「休憩できる場所はないか」と身振り手振りで聞いてみる。理解してくれたようで、すぐそばの建物に連れて行かれる。暗くてよく分からないが、２階の広い部屋にベッドが１０台ほど並んでいる。そのうちの１台を指して「これを使え」と言っているようだ。これで寒さに震えながら朝を待たなくて済む。助かった。ここがどういうところなのか分からないまま、ベッドにもぐり込み、いつの間にか眠りに落ちてしまう・・・・・。目が覚めると、外はとっくに明るくなっている。バックパツクを背負って１階へ降りてゆく。宿泊料ということなのだろう、５００ＩＲＲ（約２４０円）を支払う。ここが簡易宿泊所だったのか、それともバスのドライバー用の仮眠施設だったのか、結局分からず仕舞い。街を歩き回りながら安宿を探す。大通りに面して‘ＨＯＴＥＬ ’の看板を見つける。料金を聞くと、８００ＩＲＲ（約３８０円）。ここに決める。Ｉｓｆａｈａｎ はかつて都が置かれていた街で、名所旧跡が多い。午後、それらを見て回る。今でも記憶に残っているのは、そういう名所旧跡ではなく、ビルの壁面に描かれた巨大な反米の絵（たとえば、星条旗を爆弾で粉砕しているような）。残念ながら、写真は撮っていない。

  2012.05.03

  コメント(0)

• 

  【中東の旅　２５日目】

  19XX年02月14日（木）Ｓｈｉｒａｚ の街から７０ｋｍほどの距離にある Ｐｅｒｓｅｐｏｌｉｓ の遺跡見物に出掛ける。今夜のバスで Ｉｓｆａｈａｎ へ移動するつもりなので、バックパックを背負って宿を出る。遺跡入口の事務所で「見物の間、バックパックを預かってもらえないか」と身振りで頼むと、係のおじさんが部屋の隅を指して、「そこに置いとけ」と言っている様子。置かせてもらう。Ｐｅｒｓｅｐｏｌｉｓ は Ｉｒａｎ 観光のハイライト。世界史の教科書にも写真が載っていたはず。戦争中の国とは言え、さすがにここなら観光客がいるだろう・・・・・と思ったが、誰もいない。遺跡見物しているうちに、Ｉｒａｎ 人らしい観光客の姿が多少見られるようになる。でも、やっぱり閑散としている。Ｓｈｉｒａｚ に戻る。Ｉｓｆａｈａｎ へ行くバスは、夜までない。どのようにして時間を潰したのか記憶していないが、21:00発の便で Ｓｈｉｒａｚ を離れる。運賃は５３０ＩＲＲ（約２５０円）。

  2012.04.26

  コメント(0)

• 

  【中東の旅　２４日目】

  19XX年02月13日（水）Ｉｒａｑ と戦争中の Ｉｒａｎ では、絵葉書を売っているところがなかなか見つからない。ようやく見つけた絵葉書も、宗教的な理由なのか分からないけれど、写真のものはなく、絵を描いたものしかない。（実家に送った絵葉書・その４）２月４日にシリアを出国、トルコを通って、２月７日イランに入りました。タブリーズに２泊、テヘランに２泊の後、今日、南部シラーズに入りました。トルコ東部は気温が夜間－３０℃くらいまで冷え込むところで、思わず毛糸の手袋と靴下を買ってしまいました。イランの銀行では＄１＝２００リアルですが、実際のレートは＄１＝５００リアルくらいです。イランに入って食べるものの種類がいっそう少なくなり、毎日たいして変わらないものばかりです。ですが、イラン米と言って、細長い米を食えるのはありがたい次第です。

  2012.04.19

  コメント(0)

• 

  【中東の旅　２３日目】

  19XX年02月12日（火）14:30 夜行バスに乗り Ｔｅｈｒａｎ を発つ。翌朝06:00 南西部の街 Ｓｈｉｒａｚ に着く。

  2012.04.12

  コメント(0)

• 

  【中東の旅　２２日目】

  19XX年02月11日（月）手持ちの Ｉｒａｎ 通貨が少なくなってきたので、Ｔｅｈｒａｎ の街で両替屋を探す。どういうきっかけだったか忘れたが、Ｉｒａｎ 人のおじさんが両替してくれることになる。このおじさんは片言の英語を話す。おじさん曰く、「銀行だと公定レートで＄１が２００ＩＲＲ。実勢レートだと５００ＩＲＲ。銀行で両替すると損するよ」。で、＄４０を２００００ＩＲＲに交換してくれる。Ｉｒａｎ 人は自国通貨をあまり信用していないようで、米ドルを手に入れたがる。アメリカを敵視している国なのだが、この点は別の問題らしい。交通公社のガイドブックには、「 Ｉｒａｎ では正規の機関で両替すること。闇両替には手を出してはいけない」と書いてある。公定レートで両替することは一度もなかったが、出国するまで何の問題もなかった。「Ｓｈｉｒａｚ に行きたいけど、どこでバスの切符を買えばいい？」おじさんに尋ねると、「車で連れてってやる」。日本車でバスターミナルまで送ってくれる。おじさん曰く、「ホンダはグッドだ」。翌日の Ｓｈｉｒａｚ 便、８００ＩＲＲ（約３８０円）。

  2012.04.05

  コメント(0)

• 

  【中東の旅　２１日目】

  19XX年02月10日（日）09:00 夜行列車が Ｉｒａｎ の首都 Ｔｅｈｒａｎ に到着する。凍える寒さだった Ｔａｂｒｉｚ より、多少暖かい。世話になった大学生にお礼を言い、別れる。泊まるところを探さなければならない。安宿を何軒かまわるが、どこも満員だと断られる。Ｉｒａｑ との国境付近の住民が、首都に避難してきているのだろうか。４～５軒目でようやく、部屋が見つかる。１泊１０００ＩＲＲ（約４８０円）。食堂に入ってもアラビア文字が全く分からない。他のテーブルの客の料理を指さして「あれをくれ」と言って注文する。付け合せで、ナマの小さな玉ネギがそのまま皿にのっている。出てきたものは何でも食べる。Ｔｅｈｒａｎ の地図を買ってから宿に戻る。熱が下がってきた。風邪は最悪の状態を脱したようだ。

  2012.03.08

  コメント(0)

• 

  【中東の旅　２０日目】

  19XX年02月09日（土）Ｔａｂｒｉｚ 駅、16:00発の夜行列車に乗り込む。車内は８人用のコンパートメントになっている。昨日切符の入手で助けてくれた大学生も同じコンパートメント。英語の通じる Ｉｒａｎ人がいて心強い。どのコンパートメントも満員。大雪でバスが不通になっているためだろうか。厳格なイスラムの国だから、男女別のコンパートメントかと思ったら、同室におばさんもいる。夜になる。乗客達が座席シートをスライドさせると、コンパートメント内は全面フラットなシート席に変わる。それでも大人８人が寝るには大分窮屈そうだ、と思っていたら・・・・・。１人が通路の天井裏にある荷物置場に上がってゆく。２箇所ある金属製の網棚にも、１人ずつ寝るのだそうだ。シート席からでも１．５ｍくらいの高さがある。寝相が悪くて落ちたら、落ちたひとより下で寝ているひとのほうが危なそうだ。誰が網棚に上がるんだろう・・・・・。体重の軽い者が上がるのが暗黙の了解らしい。つまり、自分が一方の網棚で寝ることになる。日本の電車と同様に、壁のほうに傾斜が付いていて、落ちにくくはなっている。こんなところでも、いつの間にか眠ってしまう。

  2012.03.01

  コメント(0)

• 

  【中東の旅　１９日目】

  19XX年02月08日（金）Ｔｅｈｒａｎ に移動するため、バスターミナルへ切符を買いに行く。窓口で明日の Ｔｅｈｒａｎ 行きの便について尋ねると、「運休している」と言っているようだ。明後日の便についても「運行する分からない」と言っているようだ。理由を聞いてみるが、言葉が理解できない。どうしようか思案していると、２０代後半くらいの男が英語で声を掛けてくる。Ｔｅｈｒａｎ まで行きたいが、切符を買えない旨を伝える。彼によると、道路は大雪で通行できなくなっているけれど、鉄道は動いているとのこと。彼も明日 Ｔｅｈｒａｎ へ行くというので、駅まで連れて行ってもらう。彼は Ｉｒａｑ との戦争に徴兵されていたが、兵役を終えて復学した大学生だという。Ｔａｂｒｉｚ 駅で買った切符は、明日16:00発の夜行列車。運賃１０００ＩＲＲ（約４８０円）。宿に戻る。かなり熱があり、体調は最悪。通常の鼻水だったのが、黄色く変わる。何度も鼻をかんでいるうち、鼻から熱い液体が流れ出てくる。鼻血・・・・・と思ったら、粘り気のない黄色い液体。相当悪性の風邪らしい。

  2012.02.23

  コメント(0)

• 

  【中東の旅　１８日目（その２）】

  19XX年02月07日（木）その２出入国事務所を出る。次の街・Ｔａｂｒｉｚ へ行くための交通手段を探さなければならない。何台か停まっている大型バスを、端から当たってみる。３台目のバスが Ｔａｂｒｉｚ へ行くというので乗せてもらう。Ｉｒａｎ 通貨を持っていない旨を伝えると、乗客が両替を申し出てくれる。＄５０が２５０００ＩＲＲ（イラン・リアル）になる。１ＩＲＲ ＝ 約０．４８円。ついでに、残っていた Ｔｕｒｋｅｙ 通貨も両替してもらう。バス代は５００ＩＲＲ（約２４０円）。大した面倒もなく入国できて安心したせいか、風邪の症状が悪化してきた。かなり熱がありそうだ。薬を飲んで眠るように努める。15:00 Ｔａｂｒｉｚ 到着。体調は最悪。凍て付く寒さ。宿を探す気力と体力がない。タクシーに乗り、安い宿を紹介してくれるよう運転手に頼む。連れて行かれのは、ほぼ希望に合った安宿。タクシー代、４００ＩＲＲ（約１９０円）。案内された部屋でベッドに倒れこむ。宿代は９００ＩＲＲ（約４３０円）。

  2012.02.16

  コメント(0)

• 

  【中東の旅　１８日目（その１）】

  19XX年02月07日（木）その１昨日から風邪気味が、一段と悪化している。ジーンズを２枚重ねばきして寒さに備える。08:00 乗合ワゴン車で Ｄｏｇｕｂａｙａｚｉｔ を発つ。運賃３００ＴＬ（約１６０円）。一面の銀世界。道路はアイスバーン。旧約聖書で「ノアの方舟」がたどり着いたとされる Ａｒａｒａｔ 山（５１３７ｍ）が、この地域の北側にそびえているはずだが、吹雪で何も見えない。Ｔｕｒｋｅｙ と Ｉｒａｎ の国境に着いたようで、ワゴン車を降りる。吹雪で視界が５ｍほどしかなく、どっちに行けばいいのか分からない。脛まである雪のなか、前を行く同乗者に付いて出入国事務所まで行く。パスポートに Ｔｕｒｋｅｙ の出国スタンプを受け、次は Ｉｒａｎ の入国手続き。Ｉｒａｑ と戦争中の国に入るのだから、緊張する。窓口には２０～３０人くらいのひと達が殺到している。行列なんていうものは、ない。待っていたって永遠に手続きができないから、殺到するひと達がしているのと同じように、ひとつしかない窓口へパスポートを持った腕を突き出す。・・・・・と、どうしたことか窓口の係官が、何十もあるパスポートの中からすぐに、日本の赤いパスポートを「すっ」と受け取ってくれる。係官は英語で「父親の名前は？」。「なんで父親の名前なんか？」と思いながらも、「ＯＯＯ」と応える。次に聞かれたのは「母親の名前？」、？？？？「◇◇◇」。聞かれたのはそれだけで、別室へ行くように指示される。厳格なイスラムの国に入国するのだから、厳重な持ち物検査は覚悟している。ガイドブックの「ベリーダンスの踊り子」の写真のページも昨日、破って捨ててきた。別室の係官は「所持金を出すように」と言う。下手に隠すとタメにならないので、万一の場合用の秘密の財布のドル紙幣まで、包み隠さず全て御開帳する。「パスポートのそんなところに書き込みしたり、スタンプ押したりしたら困りますう」という気がするあちこちのページに、係官は書き込みしたり、スタンプ押したりする。アラビア文字なので、何を書き込まれたのか全く解らない。持ち物検査は、・・・・・なかった。出入国事務所を出ると、吹雪は収まっている。

  2012.02.09

  コメント(0)

• 

  【中東の旅　１７日目】

  19XX年02月06日（水）Ｅｒｚｕｒｕｍ は標高１８００ｍの高地にあり、冷え込みは強烈。それなのに大した防寒具を持ってきていない。これほど寒いとは予想していなかった。毛糸の手袋と靴下を買い込む。バスターミナルで東へ行くバスについて尋ねるが、「昼までない」とのこと。12:00発の便で Ｉｒａｎ との国境に近い街 Ｄｏｇｕｂａｙａｚｉｔ へ向かう。料金１７００ＴＬ（約９００円）。18:00 Ｄｏｇｕｂａｙａｚｉｔ に着く。安宿を見つけて泊まる。宿代は５００ＴＬ（約２７０円）。部屋に石油ストーブはあるものの、気休め程度の効果しかない。持ってきた寝袋も使い、寒さをしのぐ。どうも風邪を引いたようだ。熱があって体がだるい。密閉空間のバスに乗っていれば、風邪をうつされても何ら不思議はない。風邪薬を飲んで寝る。

  2012.01.12

  コメント(0)

• 

  【中東の旅　１６日目】

  19XX年02月05日（火）10:00 夜行バスは Ｃｉｖａｓ のターミナルに着く。次に東へ向かうバスについて尋ねると、１時間後に出るという。Ｅｒｚｕｒｕｍ 行き、料金は２２００ＴＬ（約１１７０円）。19:00 Ｅｒｚｕｒｕｍ に到着する。凍て付く寒さで、辺りはもう真っ暗。歩いて宿を探すのは無理。タクシーに乗り、英語と身振りで「安いホテルに案内してくれ」と頼む。運転手が連れて行ってくれたのは、けっこう立派なホテル。他を探してもらうのも面倒なので、ここに決める。タクシー代４００ＴＬ（約２１０円）。案内された部屋はバス・トイレ付。スチーム式の暖房がよく効いている。宿代は２５００ＴＬ（約１３３０円）、貧乏旅行者には贅沢なクラス。久々に熱いシャワーを浴びる。溜まった汚れ物を洗濯し、暖房機の上に並べる。暖かいベッドでぐっすり眠る。

  2012.01.05

  コメント(0)

• 

  【中東の旅　１５日目】

  19XX年02月04日（月）08:30 乗合タクシーで Ａｌｅｐｐｏ を発ち、 Ｔｕｒｋｅｙ との国境へ向かう。記念の５ＳＰ硬貨を１枚だけ残し、あとは国境の両替屋で Ｔｕｒｋｅｙ 通貨に交換する。パスポートに Ｓｙｒｉａ の出国スタンプを押してもらい、数キロ離れた Ｔｕｒｋｅｙ 側の事務所へ小型バスで移動。入国手続を行う。乗合タクシーに乗り、13:30 Ａｎｔａｋｙａ の街に着く。バスターミナルでこれから行く方面のバス便について尋ねると、「19:00発の Ｃｉｖａｓ 行きまでない」とのこと。時間潰しでアメリカ映画を上映している映画館に入るが、Ｔｕｒｋｅｙ 語の吹き替えのためサッパリ意味が分からない。19:00 夜行バスは Ａｎｔａｋｙａ を発つ。運賃１９８０ＴＬ（トルコ・リラ、約１０５０円）。車中泊。

  2011.12.29

  コメント(0)

• 

  【中東の旅　１４日目】

  19XX年02月03日（日）09:30 小型バスで Ｐａｌｍｙｒａ を発つ。３時間かかって Ｈｏｍｓ 、路線バスに乗り継ぐ。Ｚａｒｂｅ の青年協力隊の兄が不在なので、Ａｌｅｐｐｏ まで行く。16:20 Ａｌｅｐｐｏ 着、宿を探す。”Ｈｏｔｅｌ ”の看板の提がった安そうな宿を見つけるが、名前はアラビア文字なので分からない。料金を尋ねると、１５ＳＰ（約３００円）とのこと。ここに決める。

  2011.12.22

  コメント(0)

• 

  【中東の旅　１３日目】

  19XX年02月02日（土）この日一日、Ｐａｌｍｙｒａ 見物で過ごす。遺跡のはずれをぶらぶらしていると、テントのおじいさんから手招きされる。何でこんなところにテントを張っているんだろう。まさか住んでいるわけではないだろう。近づいてみると、「お茶を飲んでけ」と言っているようだ。とても衛生的には見えないが、断るのも失礼かと思いご馳走になる。どういう人達なのか、・・・・・言葉が通じないから分からない。 （実家に送った絵葉書・その３）ザルベで２泊した後、パルミラに来ています。中東の３Ｐ（あと、ペトラとペルセポリス）のひとつということで、さすがに見応えのある遺跡です。観光シーズンではないので、人はまばらです。外国人もほとんどいません。シリアに入るとき、強制的に１００ドル両替させられましたが、１日１０ドルくらいしか使わない身には困りものです。１ドル＝８シリアポンドでしたが、実勢レートは１ドル＝１２シリアポンド。シリア政府のぽったくりです。ザルベの様子については、帰国後にゆっくりと。

  2011.12.15

  コメント(0)

• 

  【中東の旅　１２日目】

  19XX年02月01日（金）Ｓｙｒｉａ を代表する遺跡 Ｐａｌｍｙｒａ へ向かう。09:00 路線バスで Ｚａｒｂｅ を出発、11:15 Ｈｏｍｓ に着く。ここで乗合タクシーに乗り換える。 Ｈｏｍｓ の広場には数台の乗合タクシー。Ｐａｌｍｙｒａ 行きは、おそろしく旧式で馬鹿でかいアメ車（たぶん、キャデラックとかいう類のクルマ）。人数が集まるまで出発しない。１０人以上が乗って満員になり、12:00 運転手はエンジンをかける。料金は４０ＳＰ（約８００円）。２時間半でＰａｌｍｙｒａ に着く。Ｎｅｗ Ｔｏｕｒｉｓｔ という貧乏観光客向けのホテルに宿をとる。シーズンオフらしく、空いている。宿代は２０ＳＰ（約４００円）。夕方まで遺跡をぶらぶら。観光客は疎らにしかいない。宿に戻って共同シャワーを使う。真冬なのに水しか出ない。頭だけ洗って済ませる。

  2011.12.08

  コメント(0)

• 

  【中東の旅　１１日目（その２）】

  19XX年01月31日（木）　その２Ａｌｅｐｐｏ のスーク（市場）で、いかにもアラブの国らしくて興味を引いたのが、水煙草の道具を売る店。金色銀色に輝く吸引器具が並んでいる。映画で見たことのある、アヘンを吸う器具を連想させて、なんだか怪しげなムードでもある。一枚撮っておこうと店にカメラを向けると、頼みもしないのに、店のオヤジと客の男がホーズをとる。写真を見ると、かなりわざとらしく見える。 さらにスーク見物を続けていると、１０人ほどの中高生らしき集団から声をかけられる。くたびれた服を着た連中の多いスークのなかで、彼らはずいぶんと小奇麗な服装をしている。カタコトの英語で話をすると、ボーイスカウトなのだそうだ。いいとこの家の子達らしい。一緒に記念撮影。子供のくせに、立派なヒゲを生やしているのもいる。

  2011.12.01

  コメント(0)

• 

  【中東の旅　１１日目（その１）】

  19XX年01月31日（木）　その１今日は Ａｌｅｐｐｏ の街を見物に行く。Ａｌｅｐｐｏ は、首都 Ｄａｍａｓｃｕｓ に次ぐ Ｓｙｒｉａ 第二の都市である。朝から小雨模様。上着の替わりに雨具を着て出かける。Ｚａｒｂｅ から幹線道路に出て、路線バスに乗る。昨日 Ａｌｅｐｐｏ から Ｚａｒｂｅ まで、タクシーに５０ＳＰ（約１０００円）を払ったが、路線バスだとたったの１ＳＰ（約２０円）で済む。バスの窓から見える景色は、テレビで見るような砂漠ではない。兄によると、「Ｓｙｒｉａ のは、砂漠じゃなくて土漠」。雨が降っているせいもあって、「土漠」という文字のイメージがぴったり。Ａｌｅｐｐｏ の旧市街でバスを降りる。西洋化の進んでいる Ｔｕｒｋｅｙ に比べ、Ｓｙｒｉａ はずっとイスラム色が濃い。全身をブルカで覆った女性が、通りを歩いていたりする。兄いわく「あれはエレファント・マン」。あんな姿で日本の街を歩いていたら、警察に通報されてしまう。Ｉｓｔａｎｂｕｌ や Ａｎｋａｒａ では、ブルカを見ることはなかった。年配の女性がスカーフで髪を覆っていた程度。ガイドブックに載っている旧跡をいくつかまわる。出納帳を見ると、入場料１ＳＰを払って Ａｌｅｐｐｏ 城を見物したことになっているが、ぜんぜん憶えていない。観光地には興味を引くものがないが、スーク（市場）をぶらぶらしていると退屈しない。

  2011.11.24

  コメント(0)

• 

  【中東の旅　１０日目（その２）】

  19XX年01月30日（水）　その２幹線道沿いの集落でタクシーが止まる。運転手によると、ここが Ｚａｒｂｅ なのだそうだ。発車前に決めた５０ＳＰ（約１０００円）を払うと、案の定、「チップをくれ」と言っているようだ。たぶん、外国人には誰にでも言うのだろう。５０ＳＰでも十分ぼったくっているくせに・・・・・。分からない振りをして ”Ｓｐｅａｋ　Ｅｎｇｌｉｓｈ，ｐｌｅａｓｅ．” と言う。運転手は英語で応答できないと見え、じきに諦めて Ａｉｅｐｐｏ へ戻って行く。こんな田舎町に青年海外協力隊以外の日本人はいないだろう。近くにいる男に ”Ｊａｐａｎｅｓｅ，Ｍｒ．××× ？” と尋ねてみる。男は意味が分かったようで、兄が働いている職場に連れて行ってくれる。兄は別の場所で仕事中。もうひとりの協力隊員Ｔさんが出てきて、宿舎へ案内してくれる。昼時、Ｓｙｒｉａ 人の職員が、Ｔさんのオマケとして自宅の昼食に招いてくれる。食事を囲むのは男ばかり。イスラムの国だから、女性は他人と同席しないのかも知れない。どんな料理が出たのか憶えていないが、・・・・・写真を見ると、チキン（たぶん）の乗った山盛りの中東風チャーハン、豆（たぶん）の煮込み料理、ピクルス（たぶん）、ホブス（薄くて平たいパン）。何故か生のネギ（たぶん）も写っている。この時の料理は写真があるから分かるけれど、中東旅行中、他にどんなものを食べたのかほとんど記憶していない。唯一、料理らしい料理にありついた機会だったかも知れない。貧乏旅行だからロクなものを食べていないし、そもそも中東ではどんなものを食べているのか知らない。食べることに対する関心が薄い。持ってきたガイドブックには中東料理なるものが載っているが、そういうのはそれなりのお金を払う旅行者が食べるもので、こちらには縁がないと思っている。「食」に関して言うと、「何か食べなきゃ旅が続けられないから食べる」というのが基本的なスタンスなのである。

  2011.11.17

  コメント(0)

• 

  【中東の旅　１０日目（その１）】

  19XX年01月30日（水）　その１06:00 Ａｎｔａｋｙａ に着く。Ｓｙｒｉａ との国境へ行くバス便が、あるのかないのか分からない。仕方なくタクシーを使う。１５００ＴＬ（約８００円）。国境の Ｔｕｒｋｅｙ の事務所で、パスポートに出国スタンプが押される。しかし、入国手続きをする Ｓｙｒｉａ 側の事務所が見当たらない。これから Ｓｙｒｉａ に入国するらしい男が１０人ほどいる。一緒に待っていると小型バスが来る。彼らに続いて乗り込む。バスは何もない荒野をどんどん走って行く。手続きをしないまま Ｓｙｒｉａ に入国してしまったのでは・・・・・、どうしよう。焦りだす。何キロ来たのだろう。ひどく長く感じた。ポツンとある建物の前で、他の乗客に続いてバスを降りる。料金２５０ＴＬ（約１３０円）。ここが Ｓｙｒｉａ の出入国事務所。両国の事務所は数キロも離れている。両国が緊張関係にあって、緩衝地帯を設けているのかも知れない。Ａｌｅｐｐｏ へ行くバスは、何時間も先なのだそうだ。入国手続きに行こうとしているところへ、２人の男が近づいてきて何か話しかけてくる。２人とも先程の小型バスの乗客だ。言葉は通じないが、身振り手振りで理解する。「Ａｌｅｐｐｏ までのタクシー、３人でワリカンしないか」と言っているようだ。こんな何にもないところで何時間もバスを待つより、この話に乗ったほうがよさそうな気もする。３人で事務所に入る。出入国係官は軍服姿。入国に際して＄１００ を強制的に両替させられる。ワリカンのひとりが係官に何か言うと、「黙ってろ」という感じで制止される。後で知ったことだが、公定レートでは＄１００ が ８００ＳＰ（シリアポンド） 。ところが実勢レートだと、１２００ＳＰ くらいになるらしい。出入国事務所では公定レートで両替させられる。差額の４００ＳＰは入国税といったところだろうか。国庫に入るのか、係官の懐に入るのか、それは分からない。実勢レートで計算すると、１ＳＰ ＝ 約２０円。ひとりあたり ３５ＳＰ（約７００円）を払い、タクシーに乗り込む。ワリカンの２人は Ｊｕｇｏｓｌａｖｉａ のパスポートを持っている。他にも Ａｌｅｐｐｏ へ行くだろう入国者がいたにもかかわらず、なぜ彼らは自分をワリカンに誘ったのだろう。カネを持っているように見えたのだろうか。彼らとタクシー運転手がグルだったら、追い剥ぎに遭ったり、殺されて埋められたり・・・・・、そんな疑念が脳裏をかすめる。追い剥ぎにも遭わず、埋められもせず、無事 Ａｌｅｐｐｏ に到着する。２人の Ｊｕｇｏｓｌａｖｉａ 人はここで降りる。青年海外協力隊員の兄が派遣されている Ｚａｒｂｅ というところは、Ａｌｅｐｐｏ の２０キロだか３０キロだか南にあるとしか聞いていない。運転手に「Ｚａｒｂｅ を知っているか」と英語で聞くと、「知っている」と言っているようだ。運賃交渉。５０ＳＰ（約１０００円）で交渉が成立する。

  2011.11.10

  コメント(0)

• 

  【中東の旅　９日目】

  19XX年01月29日（火）「 Ｙａｔ　Ｈｏｔｅｌ 」のロビー、何をするでもなく時間をつぶしているときのこと。客の男が３人、ソファで談笑している。そのうちのひとりが、鞄からピストルを取り出し、いじっている。こちらがその様子を見ているのに気付いて、ピストルの男が声をかけてくる。トルコ語のようなので、何を言っているのか分からない。「英語とスペイン語なら少し分かる」と英語で応えると、男は（たぶん）ドイツ語で「ドイツ語は？」。ドイツへ出稼ぎに行くトルコ人が多いと聞いている。彼も出稼ぎ帰りなのかも知れない。唯一知っているドイツ語で「イッヒ　リーベ　ディッヒ」と応える。ピストル男がにっと笑う。ピストルに触ってみたかったが、触らせてはくれない。たぶん、本物なのだろう。ビザを取るため Ｓｙｒｉａ 大使館へ行く。午前中に申請すれば、午後受け取れる。まだ受付は始まっていない。２０人ほどの列の後ろに並ぶ。自動小銃を持った警備兵から、身振りで「こっちへ来い」と呼ばれる。「あぁ、面倒なことになる・・・・・」と思いながら彼の方へ行く。警備兵は列の先頭を指差し、身振りで「ここに入れ」。トルコ人は親日的だと聞いている。「いえ、いいです」という身振りをするが、警備兵は「ここに入れ」・・・・・彼も親日家なのだろう。並んでいるトルコ人の視線を気にしながら、言う通りに従う。午後、ビザが押されたパスポートを受け取りに、再度 Ｓｙｒｉａ 大使館へ行く。トルコ人以外の申請者７～８人から先に渡される。日本の赤いパスポートは１冊だけ。すぐに分かる。次にトルコ人の分。係りの男は３０～４０冊のパスポートを、大きなテーブルの上にバサっとぶちまける。おいおい、大事なパスホートをそんな風に扱っては・・・・・。ビザ発給手数料、２５００ＴＬ（約１３３０円）。19:00 Ｓｙｒｉａ との国境に近い町 Ａｎｔａｋｙａ へ向かう夜行バスに乗る。運賃は２２００ＴＬ（約１１７０円）。途中の町で降りる客、乗ってくる客がいる。窓越しに見ていると、兵隊姿が数人、これからこのバスに乗るようだ。高校生くらいの年齢にしか見えない。見送りの母親達が声を上げて泣いている。少年兵達も泣いている。徴兵年齢になり、軍隊に行くところなのだろう。反戦映画のワンシーンのよう。真夜中、バスはトイレ休憩で止まる。暗くて狭い待合室に入る。先程の少年兵達が大人に混じってストーブの周りに座り、黙って煙草をふかしている。待合室は煙草のけむりが充満し、目に染みるほど。煙草を吸わない者が居られる場所ではない。

  2011.11.03

  コメント(0)

• 

  【中東の旅　８日目】

  19XX年01月28日（月）（実家に送った絵葉書・その２）昨日２７日、アンカラに来ました。ここは観光地でないので、絵葉書を買うのにもずいぶん歩き回りました。アンカラはトルコの首都で、かなり内陸にあるため、朝晩は金沢と同じくらい冷え込みます。日本人が珍しいのか、子供なんかが「ジャポネ、ジャポネ」と指をさすので、はずかしいことがあります。シリアのビザを取って、明日 アレッポへ行く予定です。

  2011.10.27

  コメント(0)

• 

  【中東の旅　７日目】

  19XX年01月27日（日）09:30発 Ａｎｋａｒａ 行きのバスに乗るため、ターミナルへ行く。待合室で出発時間を待つ間、中学生くらいに見える子供が、チャイ（紅茶）をたくさん乗せたお盆を提げて、客の間を忙しげに歩き回っている。理科実験のフラスコを小さくしたようなガラス容器（１００ｃｃくらいだろうか）の熱いチャイは、角砂糖と一緒にガラスの受け皿に乗っている。バス待ちの客はお盆からチャイを受け取る。観察していると、小銭を渡している客もいれば、何も渡していない客もいる。お金を払わないからといって、別段イヤな顔をされるわけではない。お金を払う払わないは客の自由らしい。欧米のチップ制度より、ずっとゆるい感じだ。自分も一杯もらう。小銭をお盆に乗せる。茶葉を煮出しているようで味は渋めなのだが、大きい角砂糖を入れるのでかなり甘い。この後 Ｔｕｒｋｅｙ 国内を旅する間、いろんなところでチャイを飲むことになる。小銭を渡すこともあったし、渡さないこともあった。バスは Ｂｏｓｐｏｒｕｓ 大橋を渡って、ヨーロッパからアジアに入る。トイレ付きではないので、２～３時間毎にドライブインのようなところで休憩する。Ａｎｋａｒａ は内陸にあり、山間を行く。相当のスピードで、ワインディングする道を疾走する。道端には雪。路面が凍っているところもあるように見える。スリップしたら、谷底へ真っ逆さま・・・・・。18:00 Ａｎｋａｒａ のターミナルに着く。もう暗くなっている。急いで宿を探さなければならない。ターミナルから程近いダウンタウンで「 Ｙａｔ　Ｈｏｔｅｌ 」という看板を見つける。ちょっと高そうだが入ってみる。部屋代を聞くと １０００ＴＬ （約５３０円）。ここに決める。Ｉｓｔａｎｂｕｌ で泊まった宿よりだいぶいい部屋だが、部屋代は同じ。Ｉｓｔａｎｂｕｌ は観光地だから高かったのだろう。

  2011.10.20

  コメント(0)

• 

  【中東の旅　６日目】

  19XX年01月26日（土）首都 Ａｎｋａｒａ 行き長距離バスの切符を買いに行く。料金は２０００ＴＬ（約１０６０円）。Ａｎｋａｒａ にある Ｓｙｒｉａ 大使館でビザを取得するのが目的である。ガイドブックによると、日本で Ｓｙｒｉａ のビザを取ろうとすると、東京の Ｓｙｒｉａ 大使館まで出向いて、英文の履歴書など煩雑な書類を提出しなければならない。そんな手間とお金のかかることは、やっていられない。隣国 Ｔｕｒｋｅｙ なら、もっと簡単に発給してもらえるだろう。Ｓｙｒｉａ には兄が青年海外協力隊員として派遣されている。兄のところに寄り、それから Ｓｙｒｉａ 国内を旅しようと考えている。

  2011.10.13

  コメント(0)

• 

  【中東の旅　５日目】

  19XX年01月25日（金）（実家に送った絵葉書・その１）一昨日２３日、イスタンブールに到着しました。北京で飛行機が故障して、北京で１泊、カラチで１泊ということになりました。イスタンブールの下町地区は坂の多い石畳のところで、昨日と今日歩き回っただけで足の裏がマメだらけです。あさって、首都のアンカラへ行くつもりです。

  2011.10.06

  コメント(0)

• 

  【中東の旅　４日目】

  19XX年01月24日（木）Ｉｓｔａｎｂｕｌ の公共交通機関としては路線バスを利用できるが、旅行者にはどれに乗ればいいのか分かりづらい。自分の足を頼りにするしかない。。市内を歩き回るため地図を買う。２００ＴＬ（約１１０円）。モスクや宮殿・バザールなどの観光スポットは、旧市街に集まっている。ガイドブックと地図を手に、旧市街をめぐる。冬だから仕方ないのかも知れないが、霧が街を包んでいる。寒さはそれほどでもない。

  2011.09.29

  コメント(0)

• 

  【中東の旅　３日目】

  19XX年01月23日（水）07:30発の便で Ｋａｒａｃｈｉ を発つ。この便は Ｉｓｔａｎｂｕｌ 行きではなく、Ｇｒｅｅｃｅ の Ａｔｈｅｎｓ 行き。Ａｔｈｅｎｓ でもう一度乗り継がなければならない。11:30 Ａｔｈｅｎｓ 着。12:30発の乗継便は Ｐａｋｉｓｔａｎ 航空の飛行機ではなく、Ｔｕｒｋｉｓｈ 航空のもの。尾翼の下に搭乗口がある。14:30 ようやく Ｉｓｔａｎｂｕｌ に到着する。まず両替、＄５０ が ２２５３０ＴＬ（トルコ・リラ）になる。１ＴＬ ＝ ０．５３円ほど。同じ飛行機に乗ってきた４０歳代と思われる日本人から、一緒にホテル探しをしようと誘われる。このひとも個人旅行。Ｉｓｔａｎｂｕｌ 市街へ向かうエアポートバスは ２７５ＴＬ（約１５０円）、ダウンタウンで降りる。とりあえず目に留まったホテルに入ってみる。当方が泊まるには、ちょっと高そう。宿泊代を聞くと、思った通り予算オーバー（日本円で２０００円以上）。４０代氏は「ここにする」と言うので、こちらは「安いところを探します」。４０代氏とはここで別れる。裏通りをしばらく探し歩き、いかにも安そうなホテルを見つける。「 Ａｒｚｕ Ｈｏｔｅｌ 」 、安アパートに「ホテル」の看板が出ている感じ。宿代は １０００ＴＬ（約５３０円）。ベッドと小さいテーブルだけの２階の部屋、窓から通りが見える。これで十分。

  2011.09.22

  コメント(0)

• 【中東の旅　２日目】

  19XX年01月22日（火）朝食は Ｇａｆｆａｒ さんと 「Ｌｉｄｏ　Ｈｏｔｅｌ 」のバイキング。この費用も、もちろん航空会社持ち。送迎バスで北京空港に戻る。空港でパスポートを返してもらい、11:30 飛行機は北京空港を飛び立つ。機内食のランチを食べ終え、食器を片付けてくれるのを待っているとき、隣の席のこちらより少し年上の日本人が「機内食が余ってたら、頼めばもうひとつもらえるよ」。ものは試し。片付けに来たスチュワード（ Ｐａｋｉｓｔａｎ 航空の客室乗務員は、ほとんどがスチュワードで、スチュワーデスはごくわずか）に言うと、配膳カートからお替りを出してくれる。16:00 Ｋａｒａｃｈｉ 着。予定していた Ｉｓｔａｎｂｕｌ 行きの乗継便には、当然間に合わない。この日も航空会社が用意するホテルに泊まる。「 Ｍｉｄｗａｙ　Ｈｏｔｅｌ 」、一昨年の夏にも乗り継ぎで泊まったホテルだ。ふたたびお世話になるとは思わなかった。昨日の 「Ｌｉｄｏ　Ｈｏｔｅｌ 」のようにゴージャスではない。ひとによっては「こんなホテル」と思うだろうが、当方のような貧乏旅行者には快適である。今日はシングルルームを割り当てられる。予定通りなら、もう Ｉｓｔａｎｂｕｌ に着いているはず。急ぐ旅ではないのだから、時間がかかるのは構わない。宿泊費も食事もタダなんだし・・・・・。

  2011.09.15

  コメント(0)

全51件 (51件中 1-50件目)

1 2 >