｢歩きつなぎの旅」の記録

[（完結）中国一周徒歩旅行] カテゴリの記事

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  中国一周徒歩旅行　総括

  足掛け６年、「中国一周徒歩旅行」が完結しました。年を追うごとに、旅の計画が立てにくくなってきていると感じています。宿泊する予定の宿に電話すると、「廃業しました」と言われることが、かなりの頻度であるのです。観光地でもない田舎の古い宿は、女将さんが高齢になると、後継者がいないまま廃業するようです。近くに別の宿があれば、そちらを当ることもできるのですが、田舎町だと他に宿がない場合が多いのです。そうなると、計画をはじめから作り直さなければならなくなります。この旅で最も記憶に残っているのは、見ず知らずの家に泊めていただいた日のこと。2008年05月の「中国一周徒歩旅行１２日目」、島根県の山間の小さな町の民家。泊めていただいただけでなく、晩酌と朝食までご馳走になりました。こういう経験は、後にも先にもこの一度だけです。歩行日数　　　　　　３６日間（2007年04月～2012年10月）歩行距離　　　　　　１１５７．２ｋｍ交通費・宿泊費　　２２４，１４５円

  2012.10.16

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  【中国一周徒歩旅行３６日目】龍野町（兵庫県たつの市）→書写（兵庫県姫路市）

  2012年10月15日（月）快晴05:00 起床。おにぎりとインスタント味噌汁の朝食。06:35 「二葉旅館」を出発する。朝日がまぶしいほどの快晴。揖保川を吹き下る北風が冷たい。ウインドブレーカー代わりの雨具を着用。龍野橋を渡る。世間は月曜日、一週間が始まる。昨日に続き、今日も県道５号線を東へ向かう。龍野の街を出ると、じきに田園風景。槻坂（けやきざか）トンネルを抜け、姫路市に入る。この小さな峠に、山陽自動車道とＪＲ姫新線もトンネルを通している。08:05 相野の大池ほとりでひと休み。水上に施設が見える。釣堀かな、とよく見ると、これがゴルフの練習場。池に向かって打ちっ放し。やらないので知らないが、ゴルフボールというのは、水に浮くものなんだろう。しばらく行くと、道路脇に整然と墓石・石塔・石仏が並ぶ。見たところ、新品の売り物ではなく、無縁仏のよう。寄り集まって、団地になっている。合掌。菅生川を渡り、県道５号線を北東に折れる。正面に書写山が見える。09:20 書写山ふもとの東坂参道口に到着する。この地点が「中国一周徒歩旅行」の終点である。「西国三十三観音巡礼」の際、二十七番札所である円教寺に、2003年07月、ここから登っている。地蔵堂脇の「右 志よしや山道」と記された石標に見覚えがある。書写バス停に着くとすぐ、姫路駅行きの神姫バスが来る。３０分ほどで姫路駅北口。手土産の「御座候」赤あんを購入する。山陽電鉄と神戸市営地下鉄を乗り継ぎ、兄の家へ。翌16日、法事を済ませ、三宮 21:30発のＪＲバス関東「青春エコドリーム１０号」に乗る。工事渋滞で１時間１５分の遅れ、17日 08:50 東京駅着。山手線と総武線を乗り継ぎ、09:20 自宅に帰り着く。龍野町→書写：１１．９ｋｍ（中国一周徒歩旅行累計１１５７．２ｋｍ）

  2012.10.15

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  【中国一周徒歩旅行３５日目】和気駅前（岡山県和気町）→龍野町（兵庫県たつの市）

  2012年10月14日（日）曇一時晴04:45 起床。ぐっすり眠れた。おにぎりと味噌汁の朝食。女将さんからバナナと缶ジュースをもらい、05:40 「竹園旅館」を出発する。まだ日の出前、少し明るくなり始めている。県道９６号線を金剛川沿いに東へ向かう。煉瓦造りの煙突が目に留まる。一升瓶ケースと酒蔵・・・・・、造り酒屋だ。「金剛酒造」とある。歴史を感じさせる建物。日本酒党としては、ちょっと覗いてみたくなる。商品紹介の出窓に並ぶ酒瓶は、「二人静」という銘柄。しばらく行くと、見覚えのある「ＧＯＲＥ」のロゴマーク。雨具・靴・テントなど、いろいろお世話になっている「ＧＯＲＥ-ＴＥＸ」は、こんなところに生産拠点を持っていたのか。吉永駅を過ぎ、07:05 コンビニで飲物を調達。旧道で金谷集落を歩いていると、「どこから？」と仙人のような白髭の老人。「今日は和気からです」と応える。白髭仙人は大声で「ごくろー」。たしかに相当ご苦労しています。並行する山陽線では、頻繁に貨物列車が行き来する。08:30 三石集落、県道９６号線から旧山陽道に折れる。静かな旧街道は、集落を抜けて間もなく、国道２号線に合流してしまう。トラックの行き交う１桁国道を、できるだけ回避するようにしているのだが、行程上避けられないこともある。片側１車線しかない２号線は、岡山・兵庫県境の船坂トンネルに入る。なんとこのトンネル、西日本の大動脈であるにもかかわらず、狭い歩道が白線で仕切られているだけというサイテーの代物。少し遠回りでも、船坂峠を越える旧道を行けばよかったと後悔する。落命することがないよう念じながら、４００ｍほどのトンネルを無事通過。旧道に逃れ、梨ヶ原集落を行く。集落の外を２号線が通るおかげで、長閑な旧街道の町並みが残っている。10:10 国道２号線を離れ、落地（おろち）で県道５号線に折れる。上郡（かみごおり）の町の南側を通る。家々にはしめ縄が張られ、のぼり旗が立つ。遠くから御囃子も聞こえてくる。秋祭りのようだ。11:45 千種川を渡る手前、コンビニでロースカツカレーを調達。昼食休憩にする。県道５号線を更に東へ。13:10 椿峠を越える。寂しい峠に地蔵が２体。真広集落は旧道を行く。この集落でも秋祭り。あちこちに御神燈が掲げられ、神社からは御囃子。歩きながら、まぶたが重くなってくる。14:20 二木峠。スーパーで食料・飲料を調達。16:25 揖保川縁にある今日の宿「二葉旅館」に到着する。風呂と洗濯を済ませ、夕食は肉じゃが弁当とコロッケ。何だかジャガイモばっかり。２日連続で４０ｋｍ超の行程、かなりくたびれている。19:30 就寝。「二葉旅館」、素泊 ３８００円。和気駅前→龍野町：４２．８ｋｍ（中国一周徒歩旅行累計１１４５．３ｋｍ）

  2012.10.14

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  【中国一周徒歩旅行３４日目】高松稲荷（岡山県岡山市北区）→和気駅前（岡山県和気町）

  2012年10月13日（土）晴れたり曇ったり05:00 起床。休憩室のリクライニングチェアでは、十分な睡眠は得られない。夜行バスよりマシだが、テントで寝るほうが楽という感じ。パンとジュースで朝食。05:50 「稲荷山健康センター」を出発する。健康センターからすぐ、「日本三大稲荷のひとつ」を自称する最上（さいじょう）稲荷に寄ってみる。参道に建ち並ぶ土産物屋は、当然、まだ閉まっている。「稲荷」というから神社だと思っていたら、最上稲荷山妙教寺というお寺。早朝なので参詣者はいない。ちょうど朝のお勤めが始まっている。ひと汗かきながら県道２４１号線を上る。長野集落からは県道６１号線を下る。気温は１０度ほど。息が白くなる。汗が冷えて寒い。手も凍えている。手袋を持ってくればよかった。山陽自動車道をくぐり、コンビニで飲物を調達。07:40 一宮、国道１８０号線に出る。マンホールの図柄は、桃太郎とお供のイヌ・サル・キジ。国道５３号線につなぎ、岡山市街北部を東へ横断する。ひと通りの多い市街地を歩くのは、あまり楽しいものではない。岡北大橋で旭川を渡る。山陽新幹線・山陽線と並行する県道３８４号線を東へ。交通量が多いのに、歩道が狭い。高島駅前のコンビニ、昼食と飲物を調達する。10:25 東岡山駅通過。ようやく市街地を脱したようだ。道はかつての山陽道に合流する。車は稀にしか通らない。ここの消火栓マンホールの図柄は、消火活動中の桃太郎。お供の３匹に代わり、消防車が描かれている。11:00 すさのお神社で、おにぎりとジュースの昼食休憩。旧家の塀や蔵に、旧街道の町並みが残っている。上道駅を過ぎ、山陽道と別れ、県道２２０号線を北上する。のんびり歩ける田舎の県道。12:55 瀬戸駅、ひと休み。県道９６号線に出ると、また交通量が多い。万富駅の辺りに、場違いに大きい建物が見えてくる。近づくと、キリンビールの工場だと判る。ずいぶん辺鄙なところに建てている。円光寺のコンビニで食料・飲料を調達。和気橋で吉井川を渡る。16:25 和気駅前、今日の宿「竹園旅館」に到着する。風呂と洗濯を済ませ、夕食は鶏飯と秋の炊き込み御飯。一昨日は夜行バス、昨日は健康センターのリクライニングチェア。今晩、ようやく布団で寝られる。19:30 就寝。「竹園旅館」、素泊 ３８００円。高松稲荷→和気駅前：４１．５ｋｍ（中国一周徒歩旅行累計　１１０２．５ｋｍ）

  2012.10.13

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  【中国一周徒歩旅行３３日目】小田駅（岡山県矢掛町）→高松稲荷（岡山県岡山市北区）

  2012年10月12日（金）晴れたり曇ったり昨夜 22:10 に東京駅八重洲通りを発った両備バスの夜行高速「ままかりライナー」号は、定刻より１０分遅れの 08:10 、倉敷駅北口に到着する。倉敷駅 08:37発のＪＲ伯備線に乗り換え、 08:44 清音駅。08:48発の井原鉄道に乗り継ぎ、09:16 小田駅にて下車する。駅前のコンビニで食料と飲料を調達。09:25 今回の歩き旅をスタートする。交通量の多い国道４８６号線を東へ。晴れているけれど、北東からの向かい風が強い。小田川沿いに４８６号線を進み、矢掛の町に入る。10:15 朝昼兼用のおにぎりで休憩にする。旧家の壁に「山陽道矢掛宿」の看板。この国道が、かつての山陽道らしい。田圃は黄金色に実り、あちこちで稲刈りが始まっている。乾燥した稲藁の匂いがする。そんな田圃の一画に、黒い稲穂が栽培されている。「黒米」というのを聞いたことがあるが、これがその黒米だろうか。真備（まび）の町に入る。奈良時代の遣唐使・政治家である吉備真備の出身地。町名は彼に由来するそうだ。歩いていると、「まきび公園」とか「吉備真備公　産湯の井戸」の案内標識を目にする。酒屋には、ずらりと並ぶ「清酒　吉備真備」。13:25 川辺橋で高梁川を渡る。白線で仕切られただけの歩道は狭く、歩行者にとって、今どき珍しいくらい危険で前近代的な、サイテーの橋。土手を北上する４８６号線を離れ、ＪＲ伯備線を越える。総社の街を抜ける。14:30 東総社駅、国道１８０号線に出る。ここも歩道が狭い。スーパーで食料･飲料を調達。バイパスに合流し、ようやく歩道が広くなる。先週末の山登りの影響が残っていて、足が相当重い。足守川を渡り、１８０号線を離れる。ＪＲ吉備線を越え、田圃に囲まれた田舎道を行く。この辺りには、「吉備高原 自転車道」が通っている。16:45 今日の宿「稲荷山健康センター」に到着。宿と言っても、温泉施設の「朝までプラン」。寝るのは休憩室のリクライニングチェアである。とりあえず温泉に浸かり、疲れを癒す。夕食は食堂でカレーライス。疲れているのに、休憩室はひとの出入りがあって、なかなか眠れない。21:00 頃、就寝。「稲荷山健康センター」、朝までプラン ２４００円（たまたまサービスデーで、割引６００円）。小田駅→高松稲荷：３４．１ｋｍ（中国一周徒歩旅行累計　１０６１．０ｋｍ）

  2012.10.12

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  明日から「中国一周徒歩旅行」の続きを歩きます。

  明日から「中国一周徒歩旅行」の続きを歩きます。前回の終点・岡山県矢掛町の井原鉄道小田駅をスタート。「西国三十三観音霊場巡礼」の際に歩いた兵庫県姫路市書写までを、３泊４日でつなぐ予定です。「中国一周徒歩旅行」は、今回で完結することになります。

  2012.10.11

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  【中国一周徒歩旅行３２日目】府中（広島県府中市）→小田駅（岡山県矢掛町）

  2012年03月20日（火）晴時々曇05:00 起床、おにぎりの朝食。06:00 「富士旅館」を出発する。今朝も晴れて寒い。たぶん氷点下まで下がっている。ＪＲ福塩線沿いに東へ向かい、高木駅に立ち寄る。この駅で「歩きつなぎの旅」は本州と四国がつながる。３日前に置き忘れた手袋が、もしかするとまだ残っているかもと期待していたが、やはりもうなくなっている。07:05 戸手、ここからは県道１８１号線を行く。昔からの道らしく、緩く曲がりながら続く。旧家や古い商店があり、旧道の趣きがある。08:00 沖組の「お堂」でひと休み、ここには畳ゴザが敷いてある。道上で国道１８２号線を越える。辺りに溜池が多く、水鳥たちがのんびり群れる。09:35 下御領、国道３１３号線に出る手前で旧道に折れる。この旧道が、かつての「山陽道」。国分寺跡・一里塚跡があったり、古い家並みが残っていたり。10:30 岡山県に入り高屋の町を抜ける。しばらく行くと「山陽道」は国道３１３号線に合流してしまう。昨日食べられなかったカレーライスを、今日こそ食べよう。カレーを出していそうな店を探しながら歩くが、見つからない。コンビニに寄ってみると、カツカレーがある。まあこれでもいいか。近くの空き地で昼食にする。食べてみるとこのカレー、ちゃんとコクと辛さがあって美味い。「所詮、コンビニ弁当」などと侮ってはいけない。セブンイレブンの「ロースカツカレー」、４９８円。５分ほど歩くと、井原で国道３１３号線は国道４８６号線に変わり、すぐ「すき家」の看板が・・・・・。知っていれば、こっちのカレーのほうがよかったのに。「すき家」のカレーに未練を残し、小田川沿いに４８６号線を行く。13:15 今回の旅の終点・小田駅に到着、13:28発の電車に乗る。井原鉄道・伯備線・山陽線・山陽電鉄・神戸市営地下鉄を乗り継ぎ、神戸にある兄の家へ。途中、岡山駅で手土産に「ままかり寿司」を買う。まる一日を兄の家で過ごし、２１日21:30三宮発西日本ＪＲバス「青春エコドリーム号」で東京へ向かう。事故渋滞のため１時間半遅れ、２２日09:05 東京駅着。山手線・総武線を乗り継ぎ、09:35 自宅に帰り着く。府中→小田駅：３３．６ｋｍ（中国一周徒歩旅行累計１０２６．９ｋｍ）

  2012.03.20

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  【中国一周徒歩旅行３１日目】本郷（広島県三原市）→府中（広島県府中市）

  2012年03月19日（月）晴のち曇05:50 起床、おにぎりの朝食。07:00 「星野旅館」を出発する。晴れ。かなり冷え込んでいる。ＪＲ山陽線を渡り、県道５０号線を北に向かう。許山集落を過ぎると民家はなくなり、仏通寺川に沿って谷筋を行く。08:45 仏通寺、堂宇が建ち並ぶ立派なお寺。紅葉シーズンには観光客の車で渋滞するらしいが、早春の今は森閑としてひとの気配も感じない。ここから簡易舗装の脇道に入る。九十九折りで標高を上げてゆく。車一台通らない。てっきり林道だと思っていたら、県道５０号線の標識が立っている。09:30 トチ谷で５０号線は国道４８６号線に出る。山陽自動車道と交錯しながら東へ歩く。田舎の幹線道路沿いで時々見かけるヤツだが、これには思わず笑ってしまう。「マル秘お宝」無人販売所、その名も「こっそり堂」。うまいネーミングだ。座布団３枚。昼が近づいて、無性にカレーライスが食べたくなる。この辺りで食堂が見つかるとは思えない。丸河南でコンビニの弁当コーナーを探すが、・・・・・ない。11:40 昼食はパンとジュースで済ます。広島県を歩いていると、かなりの頻度で「お堂」に出会う。神社の附属施設の場合もあるし、単独で建っている場合もある。全国の神社にはその地方ごとに特色があるのだが、神社で休憩する機会の多い歩き旅にとって「広島型のお堂」は、足を休める場所としてとても重宝する。御調（みつぎ）の町を抜け、御調川に沿って国道４８６号線を東へ。14:20 福塩線を越え、府中の街に入る。コンビニで食料・飲料を調達、15:30 今日の宿「富士旅館」に到着する。風呂を済ませ、夕食は焼きサバ寿司とアジの南蛮漬け。20:00 就寝。「富士旅館」、素泊４５１５円。本郷→府中：３７．２ｋｍ（中国一周徒歩旅行累計９９３．３ｋｍ）

  2012.03.19

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  【中国一周徒歩旅行３０日目】西条駅（広島県東広島市）→本郷（広島県三原市）

  2012年03月18日（日）雨のち曇05:40 起床。朝食をいただき、07:05 Ｍ田の家を出発する。緑井駅07:25発の電車に乗り、可部線・山陽線を乗り継ぐ。08:32 西条駅にて下車。2010年05月の「中国一周徒歩旅行２６日目」の続きを歩き始める。西条の市街地を離れ、ＪＲ山陽線に並行する県道５９号線に出る。今日一日、この県道を歩く。スーパーで食料・飲料を調達。09:55 西高屋駅を過ぎる頃、降り続いていた雨があがってくれる。歩道の状況がよくない。ブロックで仕切られた歩道がないのは仕方がないとして、車道との境を示す白線さえないところもある。かなり交通量があるのだから、せめて白線くらいは引いてもらいたい。大型車が脇を通ると恐怖を感じる。10:45 白市駅を過ぎる。国道４３２号線を越えた途端、急に交通量が減って、のどかな田園地帯に変わる。12:05 大内原の集会所前、パンとジュースで昼食にする。動いていないと寒いので、早々に歩き出す。前方に長大な構造物が見えてくる。高速道路にしては華奢だし、途中で終わっている。いったい何だろう。近づくに連れ、これが広島空港の誘導灯らしいと分かってくる。滑走路の端が航空母艦の甲板のよう、いい写真が撮れるかも・・・・・。しばらく待ってみるが、飛行機は来ない。本谷集落を歩いていると、果樹園の柵に吊るされたオレンジ色のビニールのオモチャが目に留まる。縞模様だからトラのつもりらしい。イノシシなどの侵入を防ぎたいという切実な気持ちは分かるけれど、これを見て退散するとはとても考えられない・・・・・。コンビニで食料・飲料を調達、本郷の町に入る。15:15 今日の宿・「星野旅館」に到着。こういう安宿には珍しく、部屋にトイレと洗面所が付いている。風呂と洗濯を済ませ、夕食はチキン南蛮弁当。20:00 就寝。「星野旅館」、素泊４０００円。西条駅→本郷：２８．５ｋｍ（中国一周徒歩旅行累計９５６．１ｋｍ）

  2012.03.18

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  【中国一周徒歩旅行２９日目】重井（広島県尾道市）→高木駅（広島県府中市）

  2012年03月17日（土）雨のち曇03:30 起床、おにぎりの朝食。04:15 「民宿 玉屋」を出発する。雨は止んでいるが、道路には水溜り。集落を離れて街灯がなくなると、真っ暗で足下も見えない。大浜から６番目の橋「因島大橋」へ上がる。橋は２階建て構造で、上が自動車道、下が原付・自転車・歩行者道になっている。全長１２７０ｍ。ここも無人料金所。自転車５０円、歩行者無料。自転車だと６本の橋で、通行料の合計が５００円になる。暗闇でも、雨音で降り出したことが分かる。05:45 向島に降りる。島を北上、国道３１７号線に出る。ようやく夜が明けてきた。06:55 尾道水道の渡船「向島運航」乗り場に出る。船は頻繁に水道を往復しているので、じきに出航となる。乗客は６人、運賃は１００円。わずか数分の船旅で尾道駅前に渡る。「しまなみ海道」はここが終点。ＪＲ山陽線をくぐり、尾道の街を北へ抜けて行く。雨が降ったり止んだり。新尾道駅の手前で国道１８４号線に合流する。「ひとり卍固め地蔵」の写真を一枚、「昭和三十一年十月吉日」とある。08:30 木梨口で国道を折れ、県道１５８号線に入る。お堂で「あんぱん」休憩。雨が止んでくれる。木梨で県道を離れると、人家は疎らになり、車もまれにしか来ない。10:05 四通路、県道３８４号線を行く。山間の静かな道が続く。バス停の時刻表を見ると、こういう山奥でも平日と土曜には４往復の路線バスが運行している。ようやく山間を抜け、登呂茂集落に出る。扇橋で芦田川を渡ると町らしくなる。12:23 ＪＲ福塩線高木駅に到着、すぐに 12:26発の電車が来る。発車して間もなく、駅に手袋を忘れてきたことに気付く。すでに手遅れ。福塩線・山陽線・可部線を乗り継ぎ、16:12 広島市の緑井駅。一昨年泊めてもらった友人・Ｍ田の家で、今回もお世話になる。風呂で汗を流し、夕方からＭ田と「王将」で餃子とビール、次にお好み焼き屋で「尾道焼き」とビール。酔っ払って、22:00 就寝。重井→高木駅：３７．０ｋｍ（中国一周徒歩旅行累計９２７．６ｋｍ）

  2012.03.17

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  【中国一周徒歩旅行２８日目】叶浦（愛媛県今治市）→重井（広島県尾道市）

  2012年03月16日（金）曇05:50 起床、おにぎりの朝食。06:40 「民宿 寿荘」を出発する。曇り空で寒い。コンビニで食料・飲料を調達。国道３１７号線を行く。間もなく、３番目の橋「大三島橋」。全長３２８ｍ。伯方島から大三島に渡る。無人料金所に「不正通行防止 対策強化期間中！」とある。自転車５０円、歩行者無料。大三島東海岸の３１７号線を北上、08:30 ４番目の橋「多々羅大橋」入口。ぐるりと山を巻いて高度を上げる。何故だか理由は解らないが、海上自衛隊のヘリコプターが展示してある。橋の全長１４８０ｍ。途中、「多々羅鳴き龍 ここで手をたたいてみてください ふしぎなことが起こります」という看板。備え付けの拍子木を打ち合わせてみるが・・・・・、不思議と思えるほどのことは起こらない。料金所は無人。自転車１００円、歩行者無料。生口島からは広島県になる。09:25 垂水で海岸沿いの道を離れる。山裾の斜面は柑橘類の果樹園、レモンの実も生っている。休憩するのに最適なお堂でひと休み。季節がよければ野宿もできそう。農家のおばさんがネーブルをふたつくれる。行きたい方向と案内標識が合っていない。どこかで道を間違えたらしい。いったん海岸に出てみることにする。近道するつもりが、遠回りになってしまった。福田から海沿いの県道８１号線を行く。10:50 瀬戸田、おにぎりで昼食休憩。小さい町なのに、平山郁夫美術館など立派な建物が並ぶ。平山郁夫が広島出身だとは知っていたが、瀬戸田の生まれとまでは知らなかった。生口島の北側を回り込む。昨日今日と平日にもかかわらず、１日に何度か自転車旅行者と行き合う。ＧＷや夏休みだと、さぞかし多くなるのだろう。あいにく、徒歩旅行者にはひとりも出会わなかった。12:20 ５番目の橋「生口橋」入口。全長７９０ｍで因島に渡る。料金所は無人。自転車５０円、歩行者無料。コンビニで食料・飲料を調達、14:30 今日の宿「民宿 玉屋」に到着する。15:00頃から雨が降り出す。風呂と洗濯を済ませ、夕食はから揚げ弁当といなり寿司。20:00 就寝。「民宿 玉屋」、素泊４０００円。叶浦→重井：３５．３ｋｍ（中国一周徒歩旅行累計８９０．６ｋｍ）

  2012.03.16

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  【中国一周徒歩旅行２７日目】南光坊（愛媛県今治市）→叶浦（愛媛県今治市）

  2012年03月15日（木）曇時々晴昨夜 20:10 に浜松町バスターミナルを発ったせとうちバスの夜行高速「パイレーツ」号は、定刻より３０分早い 07:10、今治国際ホテル前に到着する。コンビニにて食料を調達。四国霊場第５５番札所・南光坊へ向かう。早朝の札所には、近所のひと達がお参りに来ている。遍路の姿は、まだ見られない。いなり寿司で朝食。2003年12月の四国遍路で訪れた南光坊を起点として、本州四国連絡橋・尾道～今治ルート「しまなみ海道」を渡り、本州につなげる。07:30 南光坊を出発する。ちょうど通学の時間帯、ランドセルの列が小学校へ向かう。今治市街を離れ、ＪＲ予讃線沿いに北上。ロードレーサーに追い越される。自転車なら１日で尾道まで行ける。08:30 最初の橋「来島海峡大橋」の橋脚が近づいてくる。自転車・歩行者は２回転、原付は１回転するループ橋で、本線のある車道まで高度を上げる。車道北サイドに自転車・歩行者道、南サイドに原付道が設置されている。ずいぶん大掛かりな構造。多額の予算がつぎ込まれている。今治造船のドックの様子がよく見える。「来島海峡大橋」は三連の吊橋、全長は４１０５ｍ。観光目的の自転車も通るが、地元のおばちゃんのママチャリも通る。生活道路としても利用されているらしい。途中の馬島に有人の料金所。自転車２００円、歩行者無料。大島まで１時間ほどで渡り切り、国道３１７号線に降りる。道の駅「よしうみいきいき館」でひと休み。ここでは水槽の生きた魚介類を、七輪でＢＢＱできる。見方によれば、かなり残酷・・・・・。八幡まで進み、スーパーで幕の内弁当を購入。11:00 近くの土手で昼食にする。島内は交通量が少ない。島に用事のない車が、西瀬戸自動車道から降りてこないためだろう。お陰で煩わされることなく、のんびり歩ける。やけに石屋が多い。「石文化伝承館」というのもある。ここは「伊予大島石」の産地とのこと。12:20 ３１７号線は宮窪で海岸に出る。２番目の橋「伯方・大島大橋」を渡る。全長１１６５ｍ。原付・自転車・歩行者が同じ道を行く。料金所は無人。自転車５０円、歩行者無料。途中の無人島・見近島にキャンプ場が見える。原付・自転車・徒歩しかアクセスできない様子、・・・・・これは魅力的。伯方島に降りる。コンビニで食料・飲料を調達、13:50 今日の宿「民宿 寿荘」に到着する。風呂に入ると湯船に柚子・・・・・と思いきや、キズ物で出荷できない８個のレモンでした。夕食は牛丼弁当と納豆巻き。20:00 就寝。「民宿 寿荘」、素泊３５００円。南光坊→叶浦：２８．６ｋｍ（中国一周徒歩旅行累計８５５．３ｋｍ）

  2012.03.15

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  明日から「中国一周徒歩旅行」の続きを歩きます。

  明日から「中国一周徒歩旅行」の続きを歩きます。まず、2003年12月の「四国遍路２６日目」で訪れた、愛媛県今治市の四国霊場第５５番札所・南光坊を出発。本州四国連絡橋の尾道～今治ルート「しまなみ海道」を渡り、広島県府中市までを３日かけて歩きます。次に、2010年05月の「中国一周徒歩旅行２６日目」の終点、広島県東広島市のＪＲ山陽線西条駅へ移動。府中市を経由して、岡山県矢掛町の井原鉄道小田駅までを３日間で歩く計画です。今回の旅で、本州と四国をつなげるつもりです。

  2012.03.14

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  高速バスの早割・ネット割

  今回、広島から東京へ戻る夜行高速バス「ニューブリーズ号」の予約で、「早割」と「ネット割」を利用しました。東京～西条間の通常料金は、片道１０，８００円。「早割」と「ネット割」を使うと、それが９，５３０円で済みます。予約手続を終え、指定された座席を見ると、「１０Ｃ」。夜行高速バスの座席は、基本的に「３列独立シート」です。しかし、バス会社により、最後列だけ４列の場合があります。その４列の席が割り当てられたわけです。安い席には、それなりの理由があるのです。乗車当日。始発の広島駅を出て、途中５ヶ所で客を乗せたニューブリーズ号が、最後の停留所である西条駅に着いたとき、座席はまだ半分ほどしか埋まっていないようでした。乗車券を見せると、係りのひとは「空いてる席、どこでも座って構いませんよ」。好みの席は、Ｃ列の後ろのほう。割引料金で「８Ｃ」をゲットできました。

  2010.05.07

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  【中国一周徒歩旅行２６日目】緑井（広島県安佐南区）→西条駅（広島県東広島市）

  2010年05月06日（水）曇一時小雨 06:30起床。朝食をいただき、07:25Ｍ田の家を出発する。連休は昨日で終わり、今日から世間は平日。通勤通学のひと達を横目に、少し居心地の悪いをしながら、広島の街を離れる。コンビニでパンと紅茶を調達。大田川沿いの土手の道に出ると、通学の高校生の自転車が、次から次から追い越して行く。08:20高瀬大橋で大田川を渡る。県道３７号線は、中深川でＪＲ芸備線と合流。交通量が多いのに、歩道は狭い。10:15狩留家の手前で脇道に入る。峠越えの道で、距離はずっと短くて済む。曇っているから、昨日までよりは楽に上れる。11:10湯坂峠。農業用貯水池の畔には、ベンチや休憩舎のあることが多い。小野池はかなり大きい貯水池だから、小さな公園くらいはあるだろうと期待していたが、なんにもない。草地に座って、パンと紅茶で昼食休憩。13:30山陽自動車道をくぐったところで小雨が降りだす。久々に雨を吸った道路から、埃っぽいアスファルトの臭いが立ちのぼる。１０分ほどで雨はあがる。国道２号線に合流する。こういう幹線道路は極力避けるようにしているのだが、迂回路をあまり検討しないで選んでしまった。脇を走る大型トラックに、どっと疲れがでる。２号線を離れ、14:40八本松駅前を過ぎる。再び戻った国道は４８６号線。かつての２号線だが、大型車はバイパスを通るので、かなりマシ。道は西条の町に入ってゆく。旅に出る前、西条にある公衆浴場をインターネツトで探してみたが、スーパー銭湯が１軒あるだけで、普通の銭湯は見つからなかった。16:30郊外にあるそのスーパー銭湯「ホツトカモ」に着く。夜行バスの発車時刻まで時間はたっぷりある。ここで２時間過ごす。入浴料６００円。３０分ほど歩いて、今回の徒歩旅行の終点・ＪＲ山陽線西条駅に到着。バス停の位置を確認し、駅前の居酒屋に入る。ここでも２時間ほど。21:31発の中国ＪＲバス「ニューブリーズ号」に乗り込む。翌朝07:05東京駅着。山手線と総武線を乗り継ぎ、07:35自宅に帰り着く。緑井→西条駅：３７．７ｋｍ（中国一周徒歩旅行累計８２６．７ｋｍ）

  2010.05.06

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  【中国一周徒歩旅行２５日目】友田（広島県廿日市市）→緑井（広島県安佐南区）

  2010年05月05日（水）晴のち薄曇 05:00起床、助六寿司で朝食。05:50「民宿 どんぐりの山」を出発する。コンビニでパンと飲物を調達。県道４２号線を北上する。07:15楢原、今日も暑くなりそう。楢原からは県道２９２号線、道の左右は田圃と山の長閑な景色が続く。自然歩道の道標が大沢集落に。ここを中国自然歩道が通っているようだ。十文字から葛原まで、相当急な下り。標識はないが、１０％以上の勾配がある。「車　おちたら　ひきあげます」なんて看板があるところを見ると、事故も多いのだろう。08:55葛原で国道４３３号線に出る。大古谷からは県道７７号線、日陰のほとんどない上り坂。どこか休める場所がないか探しながら歩いていると、日浦畑集落に打って付けの神社が見つかる。板敷きの縁側に寝転んで大休止。日なたは夏のようでも、日陰に入ればまだまだ５月だ。今回の旅では、初日からずっと晴天続き。基本的に東に向かって歩いているので、南側になることの多い右腕が、左腕より明らかに日焼けしている。７７号線を吉山まで下り、また上り。桜ヶ峠を越えたところが上奥畑。ここにも中国自然歩道の道標がある。11:50奥畑集落のお寺で、パンとジュースの昼食休憩。空には薄雲が広がりだす。奥畑川が安川に合流する辺りから、広島の市街地に入ってゆく。南北から山に挟まれ谷地にできた街は、狭い土地に道路や鉄道がひしめいて、雑然とした感じ。座って休める場所もなく、安川沿いを歩き続ける。14:45今日泊めてもらう友人・Ｍ田の家に到着。Ｍ田とは大学のときからの付き合い。大学時代にも一度泊めてもらったことがある。メキシコを旅行したときお世話になったＭ田のおばさんとも、久々の再会。夕食は西条鍋をご馳走になる。友田→緑井：３５．８ｋｍ（中国一周徒歩旅行累計７８９．０ｋｍ）

  2010.05.05

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  【中国一周徒歩旅行２４日目】渋前（山口県岩国市）→友田（広島県廿日市市）

  2010年05月04日（火）快晴06:00起床。今日の行程は２５ｋｍほどだから、早く起きる必要がないのに目が覚めてしまう。宿の朝食を食べ、07:45「亀の屋旅館」を出発。渋前川に沿って県道１３５号線を上ってゆく。たまにしか車の来ない道を、のんびり。上駄床集落を過ぎ、しばらくで峠を越える。上駄床から釜ヶ原までの４～５ｋｍの間には、１軒の人家もない。なのに何もない山の中に２ヶ所、バス停が設置されている。このバス停の利用者は、おそらく皆無だろう。釜ヶ原まで下り、10:20小瀬川を渡る。この小瀬川が県境、旅は広島県に入る。すぐに「蛇喰磐」の看板、県の天然記念物なのだそうだ。それほど大層なものには見えないけれど・・・・。蛇行する玖島川沿いに、県道２８９号線を行く。11:10栗林集落に公園、パンとジュースで昼食休憩を取る。水車のある休憩舎と立派なトイレ、ここならテントがなくても野営できそうだ。強い日差しで消耗してくる。日陰を見つけては休んでいるので、ペースが上がらない。今日は距離が短いから、急ぐこともない。奥谷尻の先で県道４６０号線へ。宿から７００ｍほど先にあるコンビニで食料と飲物を調達、14:50今日の宿「民宿 どんぐりの山」に到着する。通されたのは、ベッドのある洋室。風呂と洗濯、熱い湯が日焼けした腕に滲みる。チキンカツめしとおにぎりセットで夕食。見たいテレビもないし、田圃のカエルの合唱を聞きながら、19:30寝てしまう。他に客はいない。「民宿 どんぐりの山」、素泊３５００円。渋前→友田：２５．１ｋｍ（中国一周徒歩旅行累計７５３．２ｋｍ）

  2010.05.04

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  【中国一周徒歩旅行２３日目】須々万（山口県周南市）→渋前（山口県岩国市）

  2010年05月03日（月）晴 05:00起床、おむすびセットの朝食。今日の行程は４０ｋｍ以上ある。05:45「村井旅館」を出発。出掛けに宿の女将さんが缶コーヒーを２本持たせてくれる。国道３７６号線を１時間、中須のバス停小屋でひと休み。入口のすぐ上、手の届く高さにツバメの巣がある。ヒナはまだいない様子。外ではツバメが盛んに飛び交う。ここで県道に折れる。山間を上ってゆく県道から、谷に広がる棚田がよく見える。これから田植えらしく、どの田圃にも水が張ってある。野段集落を過ぎ、植林地の続く県道から更に寂しい林道へ入る。林道は舗装されているものの、滅多に利用する車がないようで、枝や落ち葉が積もっている。地図に載っている一ノ谷には、空家が１軒。峠を越えた打道では、廃屋ばかりのなかに、１軒だけ人の住んでいるらしい家が残る。アスファルトの道に苔まで生えている。08:50三瀬川（さんぜがわ）集落、県道５号線に出る。根笠川の狭く深い谷沿いの道、削られた崖のあちこちから地下水が湧き出て、涼しげ。そんな田舎の県道が突如広くなり、駐車場にあふれる車。「地底王国 ムーバレー」、・・・・いったい何だ？これ（後から知ったのだが、閉山した廃坑を利用したテーマパーク）。連休だと、こんなキッチュな施設でも繁盛してしまう。もちろん、素通り。10:45山ノ内集落の神社、パンと宿でもらった缶コーヒーで昼食休憩。錦川鉄道根笠駅前で錦川を渡り、11:30国道１８７号線に出る。交通量が多いのに、歩道は狭い。夏のような日差しを遮るものがなく、ちりちり焼かれる感じ。国道とは対照的に、錦川の対岸には、涼しげな緑のなかを第三セクターの錦川鉄道清流線。どんな車輌が走っているのか、カメラに納めようと気にしながら歩いていたが、・・・・音はすれども姿は見えず。13:15国道を離れ、県道へ。生見川のダム湖を越えるアップダウン、休憩ばかりが多くなり、ペースダウン。ようやく渋前（しぶくま）の町、スーパーで飲物を調達。15:40今日の宿「亀の前旅館」に到着する。大きくなった足の裏の肉刺、針を刺して水を抜く。風呂と洗濯を済ませる。この宿は食事処もやっているので２食付で予約したが、夕食は期待はずれ。テレビを見ていたら、今日は夏日だったとのこと。どうりで暑かった。他に客はいない。21:00就寝。「亀の前旅館」、２食付６５００円。須々万→渋前：４１．９ｋｍ（中国一周徒歩旅行累計７２８．１ｋｍ）

  2010.05.03

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  【中国一周徒歩旅行２２日目】徳地堀（山口県山口市）→須々万（山口県周南市）

  2010年05月02日（日）快晴 05:45起床、かなり冷え込んでいる。助六寿司で朝食を済ませ、06:50「友景旅館」を出発する。今日も快晴。予報によると、５日頃まで晴天が続くらしい。コンビニでパンと飲物を調達。島地川沿いに国道３７６号線を１時間ほど、徳地山畑から県道１９２号線を上る。木引峠を越えると、山間地の田圃。田植えの準備を始めている。兼業農家は連休中に田植えを済ませるのだろう。中国自動車道をくぐり、09:00安養地。道路脇に「米とぎの井戸」の立札。解説板には「湧き出る泉は絶えたことがない」とあるが、澱んでいてちょっと飲めそうにない。高瀬まで下り、再び国道３７６号線に合流。また上り。10:45島地川ダムに出る。管理施設の隣に藤棚のあるベンチ。パンとジュースで早目の昼食にする。今日は距離が短いので、横になってゆっくり。日差しは強いが、空気が乾いている。快適。人家がまれにしかない３７６号線。道端に犬・・・・と思ったら、振り向いた顔はタヌキ。目が合った一瞬の後、側溝へ消えてしまった。ものすごいスピード。夜行性のタヌキが、真っ昼間に何をしていたのだろう。13:20長穂から国道３１５号線、交通量が多くなる。須々万（すすま）の町に入り、スーパーで食料と飲物を調達。14:50今日の宿「村井旅館」に到着する。風呂と洗濯を済ませ、ちらし寿司・唐揚・コロッケで夕食。他に客はいない。20:00就寝。「村井旅館」、素泊４５００円。徳地堀→須々万：３０．４ｋｍ（中国一周徒歩旅行累計６８６．２ｋｍ）

  2010.05.02

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  【中国一周徒歩旅行２１日目】山口駅（山口県山口市）→徳地堀（山口県山口市）

  2010年05月01日（土）快晴昨夜19:30東京駅を発った防長交通の夜行高速バス「萩エクスプレス号」は、１７時間かかって、12:35山口市西京橋に到着する。１０００円高速のせいで渋滞に捉まり、定刻の08:43より４時間近い遅れ。３時間までは覚悟していたのだが、思った以上にかかってしまった。コンビニで弁当と飲物を調達、今回の起点・ＪＲ山口線山口駅へ向かう。駅でチキンカツめしを掻き込み、到着が遅れる旨を宿に連絡。12:55徒歩旅行をスタートする。快晴で湿度が低く、歩き旅には快適な気候。山口線に並行して進む。市街地はすぐ終わり、長閑な田舎に変わる。13:50宮野上から国道３７６号線に入る。道端に「中国自然歩道」の道標、仁保地峠で山口線を越える。14:40井開田で仁保川を渡る。川を跨いで泳ぐ鯉のぼりが、いかにも５月らしい。３７６号線は中国自動車道と並行しながら、狭い谷筋を上ってゆく。15:50荷卸峠。高速バスの遅れを取り戻そうと急いだおかげで、18:00前に宿に着けそうだ。峠を下り、佐波川を渡る。徳地堀地区に１軒だけあるコンビニで、食料と飲物を調達。17:30今日の宿「友景旅館」に到着。急いで歩いたためか、足の裏に肉刺ができている。風呂からあがって、牛丼弁当とサラダ巻きで夕食。他に客はいない。22:00就寝。「友景旅館」、素泊３５００円。山口駅→徳地堀：２２．３ｋｍ（中国一周徒歩旅行累計６５５．８ｋｍ）

  2010.05.01

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  明日から「中国一週徒歩旅行」

  明日から「中国一周徒歩旅行」の続きを歩きます。スタート地点は、山口県のＪＲ山口線山口駅。５泊６日の計画。東広島市のＪＲ山陽線西条駅まで歩きつなぐ予定です。

  2010.04.30

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• 徳山の銭湯

  今回の旅でも、最終日に汗と埃を洗い流す銭湯を、事前に調べてありました。インターネットで見つけておいたのは、「日の出浴場」と「文化湯」の２軒。まず、駅の南にある「日の出浴場」に行ってみました。・・・・それらしい建物はありません。ちょうど通りかかった郵便配達のひとに聞いてみると、「何年だか前になくなったなあ」。「もう一軒、文化湯という銭湯があると思うんですけど・・・」、「う～ん、どうかなあ」。「文化湯」は駅の北、・・・・こちらは営業していてくれました。自分が子供だったころの銭湯そのままの古い造り、石鹸と汗が混じった独特のにおい。湯と水のカランだけで、シャワーなんてありません。「かけ湯をする」とか「湯船にタオルをつけない」とか書かれた入浴エチケットのプレートに、「おしっこをしない」なんてのまでありました。新幹線が止まる徳山の町でさえ、銭湯は１軒だけ。それも「風前の灯」の感・・・・。入浴料３９０円、石鹸２０円。

  2009.05.11

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• 「峠」、「垰」、「だお」。

  国土地理院の地形図では、山口県の峠名の「峠」部分に「だお」と振り仮名が記されているのを、いくつも見つけることができます。Wikipediaには「山口弁」の項に、【峠地形を「たお」といい（例：椿峠-つばきだお、吉敷峠-よしきだお）、「垰」字をあてることも多い。】と書かれています。「中国一周徒歩旅行１９日目」の05月06日に泊まった中田旅館の主人は、「険しいのが峠（とうげ）、緩やかなのが垰（たお）」と解説してくれました。「だお」・・・・言われてみると、確かにゆったりした語感があるように思われます。

  2009.05.10

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• 山頭火の句碑

  「山頭火の道」と記された石柱に導かれて、予定していた道を少しだけ外れ、平原集落に入りました。05月06日、「中国一周徒歩旅行１９日目」でのこと。小さい集落の中ほどに、山頭火の句碑がありました。昭和08年08月30日の作。　　よい宿で　どちらも山で　　　　　　　前は酒屋で「まつすぐな道でさみしい」「分け入つても分け入つても青い山」など自由律俳句で知られる山頭火ですが、この句は定型で詠まれています。山頭火のような漂泊・流転の旅に少なからずあこがれますが、体力的にも気力的に甘いもんじゃないだろうなあ・・・・。

  2009.05.09

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  住友大阪セメントベルトコンベヤー

  旅を計画していたときから気になっていました。国土地理院の地形図上に、「住友大阪セメントベルトコンベヤー」が、内陸の石灰採掘現場から仙崎港まで長々と続いていることに・・・・。実物はいったいどんな物なんだろう。地図の上で測ってみると、全長約１８ｋｍ。多くの部分でトンネルを通っていますが、所々地上に姿を現しています。「中国一周徒歩旅行１７日目」の05月04日、仙崎港の近くでベルトコンベヤーと交差しました。この中を石灰が運ばれているのです。こういう巨大な施設が１８ｋｍも続くと、地図に載るんですね。

  2009.05.08

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  【中国一周徒歩旅行２０日目】大田（山口県美祢市）→山口駅（山口県山口市）

  2009年05月07日（木）曇のち晴 06:00起床。いつもは宿に朝食を用意してもらうことはないのだが、今日は頼んである。07:00朝食。筍の田楽なんかもあって、おいしい。天平当初の奈良の大仏が、この地で産出された銅で造られている話など、宿の主人が地元の解説をしてくれる。08:30中田旅館を出発。今回の旅は今日が最終日、山口駅まで歩く。大田川に沿って国道４９０号線を南へ。高山集落の川縁に小公園、水場とトイレがあるから野営地として使えそう。近道になる脇道を経て、国道４３５号線に出る。昨日で連休が終わったお陰で、交通量が少なくなった感じ。山間に続く国道は、緩やかに標高を上げてゆく。10:40鳳翩山トンネル。１ｋｍ以上あるトンネルの中ほどで、美祢市から山口市に入る。トンネルを抜けて下り坂に変わる。国道脇に２ｋｍくらいの間隔をおいて、白砂利を敷いて庭石と樹木を配した場所が設けられている。休憩スペースのつもりかも知れないが、ベンチがある訳でもなく、利用のしようがない。雑草が茂っているところを見ると、使われていないようだ。税金の無駄遣い。下り終わるあたりから市街地、山口市はまわりを山に囲まれた盆地。昼飯は久々にファストフードで牛丼でも、と思いながら歩く。街中を流れる錦川では、亀が重なってのんびり甲羅干し。牛丼屋が見つからないまま、13:40今回の旅の終点・ＪＲ山口線山口駅に着いてしまう。駅前にもファストフードがない。 14:04発の電車に乗車。新山口で山陽線に乗り換え、15:16徳山駅にて下車する。ホームの立ち喰いうどんで遅い昼食。改札口を出ると、駅前に吉野家が・・・・。あらかじめ調べておいた銭湯「文化湯」で、ゆっくり汗を流す。18:00待ち合わせていた下松の友人と合流、夜行バスの発射時刻まで居酒屋で一杯。20:22発の防長交通「萩エクスプレス号」に乗り込む。翌朝の東京は雷雨、定刻より５０分遅れの09:05東京駅着。総武線に乗り、09:35自宅に帰り着く。大田→山口駅：２２．１ｋｍ（中国一周徒歩旅行累計６３３．５ｋｍ）

  2009.05.07

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  【中国一周徒歩旅行１９日目】西市（山口県下関市）→大田（山口県美祢市）

  2009年05月06日（水）晴 05:00起床、助六寿司とお茶で朝食。ザックを持って玄関へ降りてゆくと、女将さんがバナナとコーヒーを用意してくれている。06:10開月旅館を出発。「中国一周徒歩旅行」はここまで西へ歩いて来たが、今日が折り返し点。ここからは東へ向かう。早朝の国道４３５号線。緩やかな上り坂で峠を越え、下関市から美祢市に入る。昨日野営装備を送り返して荷物が５ｋｇ以上減ったはずだが、思ったほど軽くなったようには感じられない。07:40桃ノ木集落で国道を離れ、小さい峠をひとつ越える。峠下の平原集落入口、石柱に「山頭火の道」とある。種田山頭火は山口県出身のひと。集落の中ほどに句碑があり、ここでひと休み。（句碑については後日報告）麦川川を渡ると県道２４０号線、09:40上領でＪＲ美祢線を越える。陸橋上からカメラを構える撮り鉄が２人。すぐにコンビニがあり、食料・飲料を調達する。県道２４０号線は、無機質な景色の石灰採掘現場を突っ切って、単調に続く。日陰のない道・・・・夏場に歩いたら完死だろう。休憩できる場所を見つけられないまま歩き続ける。ようやく採掘現場を過ぎ、10:45田圃の傍らの日陰に座り込む。サンドイッチとオレンジジュースで昼食。山陰側では田植えの最盛期だったが、この辺りではまだ田起し作業。峠ひとつ越えるだけで、ずいぶん違うものらしい。 11:30山露、国道４３５号線に合流。バス停でひと休み、屋根付きで三方に壁。ベンチで横になったら、いつの間にか眠ってしまう。目が覚めると３０分経っている。13:50大田の町に到着。コンビニで飲料を調達してから、今日の宿・中田旅館へ。入浴と洗濯を済ませて、部屋でゆっくり。この旅館は仕出し料理屋も兼ねているためか、夕食は手抜きなしの和食料理。刺身・天ぷら・酢の物などと筍御飯、大いに満足する。明日は遅い出発なので、遅くまでテレビを見る。他に泊まり客なし。中田旅館、１泊２食付５５００円。こういう観光地でない土地の良心的な宿が、一番ありがたい。西市→大田：３２．６ｋｍ（中国一周徒歩旅行累計６１１．４ｋｍ）

  2009.05.06

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  【中国一周徒歩旅行１８日目】小河内（山口県長門市）→西市（山口県下関市）

  2009年05月05日（火）晴のち曇05:00起床、パンとジュースで朝食。06:00「小河内公園」を出発する。夜半に降った雨で路面が濡れている。国道３１６号線を１５分ほど南下、長門湯本温泉で県道３４号線に折れる。道は大寧寺川沿いに上り坂。大寧寺峠を越え、07:25小原集落で小休憩をとる。あと残り２泊は旅館に泊まるので、もう野営装備はいらない。宅配便を扱う商店が見つかったら、装備は東京へ送り返すつもり。空は真っ青に晴れている。県道３４号線は山間の小集落をつなぐ道、車はあまり通らない。沿道の田圃では田植え作業中。宅配便の看板が出ているところがあつても、留守だったり休業日だったり。装備を送ることができないまま、08:50峠道入口の金ノ口集落に着いてしまう。ここからは林道金ノ口線、人家は当分ない。野営装備を背負ったままでの峠越えになる。車一台通らない寂しい林道、雲が広がりだす。09:40鍋提峠に上り着く。ここが長門市と下関市の境界。「鍋下げ峠展望台」の看板がポツンと立つ。どんより曇っているせいか、眺めも何だか陰気臭い。ひと休みしてから、ぼちぼち下り始める。稲見で人里に出る。10:45屋根の上にタコとサカナの飾りが乗った休憩舎で、パンとジュースの昼食。海から遠く離れた場所なのに、どうしてタコとサカナなんだ？風が強くて体温を奪われる。雨具を着けて防寒。 単調な田舎道から国道４３５号線へ、12:50今日の宿がある西市の町に着く。宅配便を扱うスーパーで、ようやく野営装備を東京へ送り返す。重量５．２ｋｇ、料金１２７０円也。開月旅館へ行く。玄関は開いているが、誰もいない。「木賃代」を記したセピア色の紙が、壁に残してある。戦前のもののようだ。３０分ほど待っていると、女将さんが戻ってくる。２階の部屋に案内される。入浴と洗濯、15:00頃から雨が降り出す。夕方、スーパーで食料・飲料を調達。夕食はチキンカツ弁当と寿司。泊まり客は他にいない。素泊まり、３５００円。小河内→西市：２８．１ｋｍ（中国一周徒歩旅行累計５７８．８ｋｍ）

  2009.05.05

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  【中国一周徒歩旅行１７日目】椿東（山口県萩市）→小河内（山口県長門市）

  2009年05月04日（月）晴のち曇 05:10起床、稲荷寿司とお茶で朝食。06:10民宿 二宮を出発する。萩市内に入ると、ゼッケンを着け、歩くような速度で足を引きずるランナーを数人見掛ける。路面には白い矢印でルートが描かれている。（後で調べたところ、05月02日～04日「山口１００萩往還マラニック大会」が開催されている。因みに、最長部門は２５０ｋｍ。）市内を突っ切って玉江橋へ向かう。途中、玄関先の桜からサクランボを収穫しているおじさんに「少し持っていくか」と、おすそ分けしてもらう。店で売っているものほど大きくないけれど、味はしっかりサクランボである。 国道１９１号線を西へ。08:00中山集落を過ぎると、車がほとんど通らなくなる。海側に「萩・三隅道路」が新しくできたため、みんなそちらを利用するようだ。緩やかな上りを約１時間で鎖峠、ここが萩市と長門市の境界。10:00宗頭まで下ったところでアイスクリーム休憩。今日の野営場所について店のひとから情報収集してみると、長門湯本温泉の１ｋｍほど手前に運動公園があるらしいと分かる。行ってみないと分からないけれど、有力な候補地。三隅のコンビニでマスカット水（１０５円）を調達。去年の旅では毎日のように買っていたレモン水が、今年はどこのコンビニにも見当たらない。レモン水のほうがすっきりしていてよかったのに・・・・。国道１９１号線はコンビニの先で新道と旧道に分岐する。11:30バス停でパンとジュースの昼食休憩。旧道は地元の車しか通らないので、いたって静か。ベンチで横になるうち、いつの間にか眠ってしまう。 海が近くなり、潮の香りがしてくる。小浜で国道１９１号線を離れ、県道３４号線へ。「金子みすず記念館」の案内看板が立つのは、仙崎の町がすぐだから。丘陵地を越えて国道３１６号線、ＪＲ美祢線板持駅横のコンビニで食料・飲料を調達する。教えてもらった通り、義隆橋で音信（おとずれ）川を渡ってすぐ、14:15「小河内公園」が見つかる。野球場の脇に小山があり、その頂上に東屋。ここを野営地に決定。水道・トイレもある。夕方までラジオを聞いて過ごし、夕食はレトルトカレー。早々に就寝。夜半、弱い雨が降る。椿東→小河内：３２．５ｋｍ（中国一周徒歩旅行累計５５０．７ｋｍ）

  2009.05.04

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  【中国一周徒歩旅行１６日目】弥富（山口県萩市）→椿東（山口県萩市）

  2009年05月03日（日）曇 05:10起床、ぐっすり眠ったおかげで体力回復。パンとカップスープで朝食、06:00「弥富ふれあい公園」を出発する。しばらく県道１４号線を歩いて国道３１５号線に合流、やがてこの国道とも分かれ、小さな峠を越える。栃原で県道１０号線に出る。08:00笹尾集落の自販機でコカコーラ休憩。ツバメが盛んに軒先を出入りしているのは、巣作りをしているからだろう。連休の今が田植えの最盛期、あちこちの田圃で田植機が動き出している。09:30堀越集落に新しくてきれいなバス停、ここで足の手当てをする。足の裏にできた肉刺に水が溜まり始めている。大きくなる前に対応するのが、悪化させないコツ。針を刺して水を抜く。まだまだ先は長いのだから。紫福地区は県道１０号線の旧道を行く。10:40道端でパンとジュースの昼食休憩。大井川を挟んで新道と旧道の２本も道路を造っているけれど、どちらも車の少ない田舎道である。12:15県道１０号線は、西宗で県道１１号線に合流。にわかに交通量が多くなったのに、歩道は狭くなり、整備状況もよくない。ここを歩いて通行する人間なんて、滅多にいないからだろう。道路標識のｋｍ数表示が、萩市街の近くなったことを示している。 萩市街の東の外れ・椿東（ちんとう）、13:50今日の宿・民宿 二宮に到着。二階のいちばん奥の部屋に案内される。ひと休みしてから市内のコンビニで食料・飲料を調達。松陰神社の前では、駐車場に入ろうとする車が列を作っている。入浴・洗濯を済ませ、食堂での夕食。同席の初老の夫婦は、高速料金１０００円制度を利用して大阪から来たとのこと。自動車を持たない者にとっては、高速バスが遅れるだけで、迷惑以外の何物でもない。天気予報によると、明日の午後は雨が降るらしい。民宿 二宮、１泊夕食付６０００円。弥富→椿東：３６．５ｋｍ（中国一周徒歩旅行累計５１８．２ｋｍ）

  2009.05.03

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  【中国一周徒歩旅行１５日目】益田駅（島根県益田市）→弥富（山口県萩市）

  2009年05月02日（土）晴時々薄曇 昨夜19:10新宿駅を発った石見交通の夜行高速バス「いわみエクスプレス号」は、問題なく東京を脱出したものの、大阪で渋滞につかまってしまい、定刻より１時間１０分遅れの09:30ＪＲ山陰線益田駅前に到着。乗車時間は１４時間２０分。駅近くのスーパーで食料・飲料を調達。今回の徒歩旅行をスタートする。高角橋で高津川を渡ると、じきに市街地を外れる。白上川に沿う県道１４号線は交通量も少なく、広い歩道をのんびり歩く。農産物の無人販売所に貼られた自民党のポスターには、細田博之・青木幹雄・竹下亘の島根県選出代議士３人が並ぶ。11:00松原のゲートボール場、太巻寿司とお茶で朝昼兼用の食事休憩。時々薄雲がかかるだけの晴天、かなり暑くなっている。夜行バスではあまり眠れていないので、初日からしんどい。県道１４号線は川登地区を過ぎ、標高１００ｍ余りの小さな峠「木峠」を越える。13:35島根県から山口県に。県道なのだから、県が変われば何号線という名称も当然変わるものと思っていたら、山口県に入っても標識は１４号線のまま・・・・、そういうもののようだ。益田で買った１Ｌのオレンジジュースが、もう空になる。今日は弥富地区で野営する予定だが、場所に当てがあるわけではない。上小川地区で情報収集してみると、適当な公園のあるらしいことが分かる。梅の木トンネルを抜けると、すぐ弥富の町。16:20教えられた通り、県道沿いの大きな鳥居の先に「弥富ふれあい公園」。水道・トイレ・東屋があり、人家からも適度に離れている。野営地として申し分ない。東屋にテントを設営、横になったらもう動く気がしない。 レトルトカレーで夕食を済ませ、早々に寝袋へ。周りの田圃から聞こえるカエルの大合唱を子守唄に、深い眠りに落ちてゆく。益田駅→弥富：３１．７ｋｍ（中国一周徒歩旅行累計４８１．７ｋｍ）

  2009.05.02

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  明日から「中国一周徒歩旅行」

  明日から「中国一周徒歩旅行」の続きを歩きつなぎます。スタート地点は、島根県のＪＲ山陰線益田駅。主に山口県をまわる５泊６日の旅、終点はＪＲ山口線山口駅の予定です。高速料金１０００円制度のせいで、夜行バスの益田到着が遅れるんじゃないだろうか・・・・心配しています。

  2009.05.01

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• 銭湯 「にしき湯」

  今回の「中国一周徒歩旅行」の終点・益田駅近くの銭湯は、事前にインターネットで調べておきました。いつも使うYahoo!電話帳、「温泉、公共浴場」でそれらしき施設はサウナが１軒あるだけ。銭湯は見当たりません。それでもいろいろ検索した結果、「にしき湯」という銭湯についての情報を見つけました。それよると「にしき湯」は、「一旦廃業になりましたが、風呂のないアパートがあることと、昨年のインターハイの関係で、経営が第３セクターの益田市公共サービスに移り、営業再開となっています」とのこと。情報の日付は2005年01月09日、現在も営業しているかは分かりませんでした。「中国一周徒歩旅行１４日目」の05月09日、計画通り益田駅に到着し、駅前を探しました。「昭和」な雰囲気のレトロな盛り場。Yahoo!電話帳に載っていたサウナ「ドレミ」は１５００円でした。盛り場のはずれに銭湯「にしき湯」はありました。一旦廃業の名残りでしょうか、屋根には植物が育っています。入浴料３５０円、ちゃんと営業していました。

  2008.05.28

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• 広い部屋なのに「畳に布団」だと・・・・・

  今回の「中国一周徒歩旅行」で宿を利用したのは３泊。05月04日のビジネスホテルと05月06日のバンガローは「洋室にベッド」、05月08の「観月旅館」だけ「畳に布団」でした。観月旅館では１０畳ほどの広い部屋。その真ん中に布団を敷いて寝るわけですが、その時ふと気付きました。・・・布団のまわり、すぐ手の届く範囲にすべての荷物を配置していることに。１０畳もある部屋なのに、２畳分ほどしか使っていないのです。要するに、テントの中にいるのと変わらないスペースの使い方。無意識のうちにそうしてしまう、・・・なんという「いじましさ」なのだろう。たぶん今までも「畳に布団」の部屋では同じようにしてきたのでしょう。「洋室にベッド」だとそういう風にはしない、・・・いや、したくてもできなかっただけか。

  2008.05.27

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• 三江線 竹駅

  ＪＲ三江線は、広島県の三次駅と島根県の江津駅をつなぐローカル線です。05月07日の「中国一周徒歩旅行１２日目」、江の川沿いの竹駅でひと休みしました。運行本数が少ないことは容易に想像されましたが、待合所の時刻表を見て笑ってしまいました。・・・１日５往復だけ。これじゃあ使えないでしょう。Wikipediaによれば、この駅を利用する乗客は１日平均８人なのだそうです。ブログ用に時刻表をデジカメに収めているとき、ひとの気配を感じました。横を見ると、いつの間にかこちらを見ているおばあさんがひとり。１日平均８人のうちの１人のようです。もうすぐ到着する「08:13発江津駅行き」に乗るようです。どこまで行くのか知りませんが、電車で再び竹駅に戻ってくるとしたら、時刻表によると、一番早くても「14:11竹駅着」になってしまいます。

  2008.05.26

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• ゴールデンユートピア おおち

  バンガロータイプの宿泊施設の利用料は、１棟いくら（だいたい１００００円以上）の場合が多く、ひとり旅には高過ぎて普段なら利用しません。05月06日の「中国一周徒歩旅行１１日目」で泊まった「ゴールデンユートピア おおち」は、定員２名のツイン棟に限り、大人１人での利用が４７２５円（大人２人で利用なら７３５０円）でした。しかも、温泉と温泉プールの利用が宿泊当日は無料になります。翌日が平日で他に宿泊客がいなかったせいか、定員６名のグループ棟の鍵を渡されました。ベッド３台の洋室と６畳の和室、バス・トイレ付。いつも泊まる安宿に比べると４７２５円は少し高めですが、温泉施設も使えるわけですから納得価格でした。とんがり屋根がトレードマークのこの温泉施設は、美郷町内のマンホールにも描かれていました。

  2008.05.23

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• 「ポプラ」で「レモン水」

  島根県のコンビニに「ポプラ」が多いのは、ポプラの本社が広島にあるからのようです。他のコンビニチェーンでも売っていますが、今回の「中国一周徒歩旅行」では、ポプラで「レモン水」を買う機会が多くありました。徒歩旅行中、特に晴れた日は大量の水分を取ります。水では味気ないし、ジュースだと甘過ぎて口の中がベタつくし・・・。ほんのり甘くてちょうどいいのが、１Ｌで１０５円のレモン水。保冷のためカモノハシ水筒に移し変えます。

  2008.05.21

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  【中国一周徒歩旅行１４日目】木都賀（島根県浜田市）→益田駅（島根県益田市）

  2008年05月09日（金）曇 05:00起床、惣菜パンとジュースで朝食。06:00「観月旅館」を出発する。今日が今回の旅の最終日、終点の益田駅までは３５ｋｍほど。昨日まで３日連続して晴れだったが、今朝は曇り空。木都賀を出ると１０ｋｍ以上集落のない寂しい道が続く。たまにある谷川沿いの人家も、無人だったり廃屋だったり・・・。07:25ダム湖に架かる「おんべ大橋」で対岸に渡る。ひと気のないダム湖を通ると思い出してしまう、・・・殺人犯が重りを付けて死体を沈めるニュースを。そんな感じの場所だ。こういうところで野営するような計画は、立てない。寂しい道は大井手集落で終わり、08:30県道３４号線に出る。郷組集落でひと休み。目の前を数百ｍのループを描いて、県道が高低差５０ｍほどを上っている。車なら楽に上れても、歩く方には何とも迷惑なループである。ちょうどやってきた農作業のおじいさんに、ショートカットできる脇道がないか聞いてみる。「そこの家の脇、行ったらいい」。教えられた通り草深い急斜面の小道を直登すると、容易に上まで出られた。聞いてみるものだ。トンネルを抜け、09:15「道の駅美都」でジュースを調達。ここから先は国道１９１号線を一路益田に向かう。広島と日本海側をつなぐ１９１号線は利用価値が低いのか、交通量が少ない。ここを歩く者もそんなにいないはずなのに、歩道は広く取ってある。こちらにとっては好都合な国道である。時間に余裕があるので、頻繁に休憩しながらのんびり歩く。 利用する車が少ない国道だけあって、沿道に全然商店が見つからない。食料の持ち合わせがないまま昼時が近づく。益田に着くまで昼食はお預けかと諦めかけていると、前方に見覚えのある赤い看板、・・・11:45仙道郷でコンビニ「ポプラ」を発見。ナイスタイミングだ。ハンバーグ弁当とレモン水を購入、店の前で昼食にする。14:05国道を折れ、益田市内に入る。市街地を避けて益田川沿いを行く。15:00益田駅に到着。事前に調べておいた益田唯一の銭湯「にしき湯」でゆっくり汗と埃を流す。夜行バスの時間まで餃子屋と居酒屋で時間潰し。18:45益田駅前発の石見交通「いわみエクスプレス」に乗車、翌朝07:15新宿駅新南口に着く。中央線・総武線を乗り継ぎ、07:50自宅に帰り着く。木都賀→益田駅：３４．７ｋｍ（中国一周徒歩旅行累計４５０．０ｋｍ）この続きは、来年のＧＷを予定しています。

  2008.05.09

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  【中国一周徒歩旅行１３日目】日貫（島根県邑南町）→木都賀（島根県浜田市）

  2008年05月08日（木）晴のち曇 04:45起床。裏庭のテントを撤収していると、奥さんが「朝ごはんも食べていきんさい」。ご飯・味噌汁・目玉焼をご馳走になる。一宿二飯のお礼を述べ、05:45日貫を出発。旅の途中で飲物や果物を頂くことは時々あるが、見ず知らずのお宅に泊めて頂いたのはこれが初めてである。昨日に引き続き県道７号線を更に西へ、今日も４０ｋｍ以上歩く予定。重富で浜田自動車道をくぐる。ここに佐賀県の「吉野ヶ里」のような櫓と竪穴式住居。「ふるさと歴史公園」、トイレもあるから野営地になりそう。08:00今市、ここからは県道５号線を南下する。坂本で県道を離れると、たまに地元車が通るだけの道になる。標高５００ｍ前後の傾斜地にある上ノ谷集落。山間地には耕作放棄された田畑が多いのに、ここでは田植えを控えた棚田が、水をたたえて広がっている。 10:05柚根（ゆね）でひと休み、朝から右膝に痛みを感じる。１日に４０ｋｍ歩くのは無理があるのかも知れない。長閑な農村風景が続く。小国の「島村抱月生誕地顕彰の杜公園」、パンとポカリスエットで昼食。11:30田ノ原で国道１８６号線に出る。やたらとダンプの通る道。２０分の我慢で県道５２号線に折れる。手持ちの飲物が残り少ない。山間なのですぐ清水か湧水が見つかるだろうと期待していたが、飲めそうな水場に出くわさない。12:45周布川（すふがわ）ダム、水筒はカラになる。水場が見つからないままようやく人家のあるところが近くなり、商店にたどり着く。サイダーを買って一気飲み。 14:20長安本郷、ここは旧弥栄（やさか）村の中心だったところ。「Ａコープ」で食料・飲料を調達する。店を出てきたところで、「どこから？」おじさんから声をかけられる。「生年月日は？」に答えると、分厚い本をめくって性格診断・学歴分析などをはじめる・・・印鑑の店頭セールス。こちらの格好を見れば、売れるかどうか分かりそうなものを。15:15木都賀（きつか）、今日の宿「観月旅館」に到着。玄関は開いているのに誰もいない。待つこと１時間以上、16:30やっとおじいさんが帰ってくる。旅館の切り盛りをしている奥さんが、昨日急に入院してしまったとのこと。「風呂と寝るだけなら大丈夫」と言われ、部屋に案内される。入浴・洗濯を済ませ、若鳥照焼弁当と稲荷寿司で夕食。「観月旅館」、素泊３５００円。日貫→木都賀：４０．９ｋｍ（中国一周徒歩旅行累計４１５．３ｋｍ）

  2008.05.08

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  【中国一周徒歩旅行１２日目】粕渕（島根県美郷町）→日貫（島根県邑南町）

  2008年05月07日（水）快晴 04:50起床、パンとオレンジジュースで朝食。05:45「ゴールデンユートピアおおち」を出発する。深い谷を流れる江の川（ごうのかわ）に沿って、県道４０号線を行く。世間は今日から平日だが、早朝なのでまだ車はあまり通らない。県道は吾郷（あごう）で江の川対岸に渡り、ＪＲ三江線（さんこうせん）と並行して進む。08:00竹駅でひと休み。時刻表を見ると、１日５往復しか運行されていない。駅を出てすぐ、「全面通行止」の看板が立てられていて、橋を渡り対岸を迂回するよう書かれている。多少の遠回りは仕方がなく対岸を行くが、今度は橋の架け替え工事に出くわす。上流の橋まで大きく迂回しなければならない。これが足の重くなる午後だったら、目眩がするところだ。結局、１．５ｋｍほど余計に歩かされる。やっと県道４０号線に復帰し、川本の町で飲物を調達。10:10因原の「道の駅かわもと」、連休が終わって客はいない。軒下で巣作りを始めるツバメ達が、頭をかすめるように飛び交う。ホバリングするところをカメラに収めようとするが、うまく撮れない。 因原で江の川・三江線と別れ、トラックとトンネルの多い国道２６１号線へ進む。トンネルを通らず旧道を行くと「断魚渓（だんぎょけい）」という渓谷があるようだが、回り道のせいで今日は４０ｋｍ以上歩くことになったので、寄っていく余裕はない。11:20深篠川キャンプ場の駐車場、パンとオレンジジュースで昼食休憩。皆井田で国道を離れ、邑南町の県道へ。道すがら食料調達できる店を教えてもらう。12:40ひと通り何でも揃う「いわみプラザ」、ついでにアイスクリームを買ってひと休み。県道７号線を西へ向かう。峠を越えると、空家の前に湧水を引いた３槽の古い水場。こういうのをテレビで見たことがある・・・洗い物をしたり、果物を冷やしたり。飲んだあと、手・顔を洗う。オアシスに出会ったような気分、生き返る。15:15今日の野営予定地・日貫（ひぬい）に到着。適当な場所を教えてもらいに駐在所へ行くが、「外出中」の札が下がっている。近くのおばさんに聞くと、「駐在さんは休暇中。テント張れるところ？心当たりに聞いてあげる」。電話してくれたがダメだった。「うちの裏でもよければ。ヘビとかイノシシが出るかも知れないけど」。・・・ということで、裏庭の土蔵の前に野営させてもらう。 カニコロッケカレーの夕食後、この家の主人が縁側に呼んでくれて、ビールをご馳走になりながら世間話。テントに戻って寝る態勢でいると、「うちに泊まっていきんさい」。そこまで厄介をかけてはと遠慮したが、・・・結局泊めていただくことになる。日本酒と金時豆・蕗・筍の煮物までご馳走に。座敷に敷いていただいた布団で寝る。粕渕→日貫：４０．７ｋｍ（中国一周徒歩旅行累計３７４．４ｋｍ）

  2008.05.07

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  【中国一周徒歩旅行１１日目】窪田（島根県出雲市）→粕渕（島根県美郷町）

  2008年05月06日（火）快晴 05:00起床、快晴でかなり寒い。惣菜パンとカップスープの朝食。今日は宿泊地まで商店がなさそうなので、粉末でポカリスエット１Ｌを作る。テントを撤収、防寒の雨具上着を着て、06:00窪田を出発。伊佐川に沿ってワインディングする県道２８１号線を、三瓶山へと南下する。国土地理院の地形図によると、この道も「中国自然歩道」になっているが、それを示す道標は見られない。宍道湖北山のようなモデルコースにだけ道標を設置するのだろう。予算がないから「東海自然歩道」のようには整備できないということ。07:20佐津目集落。米搗き水車のそばに、ベンチと草地のスペースがある。昨日はこの辺りまで来て野営する予定だった。１日４便だけの路線バスが回送されてくる。休日の朝では通学客もいないのでは・・・。08:10藤木谷口でひと休み。ここから先は更にローカルな道になり、車も滅多に通らない。そんな仙人が住みそうなところにも、人家があってひとが生活している。今は車があるから必要なものは手に入るのだろうが、昔は自給できない塩なんかを町まで歩いて行って調達したのだろう。三瓶山の麓「北の原」、09:30三瓶自然館に着く。県立の施設は家族連れで賑わっている。ここで水を補給。三瓶山に登る計画を立てていたけれど、体力温存のため、山腹を迂回する中国自然歩道モデルコースを行くことにする。 どこの山でもそうであったように、山頂に続く登山道にはひとがいっぱいでも、そうでない山道では誰にも出会わない。標高６００ｍ前後の静かな自然森のコースは、木々が発する濃厚な「森の香り」に満たされている。10:45パンとポカリスエットの昼食。「西の原」の草原に下る。日陰で休憩していると、山菜採りのおじさんに会う。「何が採れるんですか」聞くと、「ワラビ」という応え。どういう場所にワラビが生えるか説明してくれる。おじさんによると、こちらが座っているような日陰ではなく、日当たりの良い場所に生えるそうだ。県道４０号線を粕渕に向かう。午後の日差しの下、森の道と違ってアスファルトの道を歩くのはつらい。早水川の対岸にできた立派な新道は日陰がなさそう。車が利用しなくなった旧道を、休み休み行く。湿度が低いから、木陰で休むとすぐに汗が引く。粕渕のスーパー「サバス」で食料・飲料を調達。 14:15今日の宿・「ゴールデンユートピアおおち」に到着。チェックインは16:00とのこと、附属の温泉施設でゆっくり汗を流す。鍵を渡されたのは３人用の広々したゲストハウス。洗濯と荷物の整理で時間を過ごす。夕食は唐揚弁当と太巻寿司。「ゴールデンユートピアおおち」、素泊４７２５円。窪田→粕渕：３１．５ｋｍ（中国一周徒歩旅行累計３３３．７ｋｍ）

  2008.05.06

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  【中国一周徒歩旅行１０日目】平田（島根県出雲市）→窪田（島根県出雲市）

  2008年05月05日（月）曇一時雨 05:00起床、朝食は菓子パンとココア。05:55「ビジネスホテル幸野屋」を出発する。小雨降る平田の町を抜けてしばらくで斐伊川（ひいかわ）。土手の「出雲路自転車道」を出雲市に向かう。広々とした河川敷も天気がよくないと、何だか寒々とした感じ。５ｋｍほどで土手を降り、07:25一畑電鉄武志駅にてひと休み。雨は止んでくれる。出雲市街地への途中、「ポプラ」でパンとレモン水を調達。国道９号線を越え、08:25出雲市駅南口。この駅は北口が表玄関なので、南口は殺風景に見える。古志大橋で神戸川（かんどがわ）を渡り、ＪＲ山陰線に並行する県道１９９号線を南西へ。南風が強い。西神西（にしじんざい）で県道を離れる。10:40常楽寺集落、パンとレモン水で昼食休憩。靴を脱いで足を解放する。南へ向かう県道３９号線は常楽寺川に沿う谷間の道、人家も交通量もぐっと少なくなる。2004年開通の才谷トンネル手前から旧道に入り、峠越えの上り。地図に載っていない枝道に道標はなく、稀にしか来ない車を止めて道を教えてもらう。12:55毛津集落、再び雨が降り出す。集会所の軒先、ベンチだけのバス停で雨宿り。昨日の真夏日とは打って変わった寒さ、体が冷えてくる。どこか適当な場所があったら、予定地より前でも野営しよう。県道２８０号線を下り、14:00窪田集落。酒屋で飲物を買うついでに、野営できそうな場所を聞いてみる（本当は飲物の方がついで）。「隣に広場があるけど、そこなら大丈夫じゃない？」と店番の奥さん。行ってみると、公民館・神社・神社の寄合所がある。水道と水洗トイレもある。今日の野営地決定。 寄合所の軒下にテントを設営する。ココアで温まり、ラジオを聞きながら寝袋に。17:00近所のお寺から鐘の音、雲が晴れて青空が見えてくる。夕食はレトルト中華丼とインスタント味噌汁。今夜はかなり冷えそう。平田→窪田：３１．３ｋｍ（中国一周徒歩旅行累計３０２．２ｋｍ）

  2008.05.05

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  【中国一周徒歩旅行９日目】大平山（島根県松江市）→平田（島根県出雲市）

  2008年05月04日（日）快晴のち曇 05:00起床、フクラハギに筋肉痛が残っている。朝食は惣菜パンとカップスープ。テントを仕舞い、05:50大平山を後にする。雑木林のそこら中から野鳥のさえずり。下山しているにもかかわらず、足取りが重い。06:30上講武の人里まで下り着く。北南の山並みに挟まれて、水田が続く。今は田起し・水張りの時期。姿は見えないが、カエルの声が響き渡る。08:00七日市で県道３７号線、コンビニ「ポプラ」で「レモン水」１Ｌを調達する。昨日のコンビニもポプラだった。この辺りはポプラの勢力範囲らしい。 東長江で宍道湖北部広域農道に出る。宍道湖岸を走る国道４３１号線は交通量が多そうなので、この農道を行く。ところが歩いてみると、地図で見るよりアップダウンがずっとある。計画変更、井神から宍道湖岸へ南下する。日差しが強くて５月とは思えない暑さ、レモン水が見る見る減ってゆく。10:00一畑電鉄秋鹿町駅でひと休み。思ったとおり、４３１号線は引っ切りなしに車が通る。国道を避け、できるだけ旧道を利用する。宍道湖の水は淀んだ灰色、涼しさを運んで来てはくれない。昼時が近づいても、暑さのためお腹が減らない。ポプラで今日２Ｌ目のレモン水を購入。昼を過ぎて薄雲が広がりだし、湖岸の道が終わる。道端に座り込んで休む前を、２両編成の一畑電鉄が走り過ぎる。平田につながる湯谷川も宍道湖同様に淀んで、どちらが上流なんだか分からない。 14:20今日の終点・平田の「ビジネスホテル幸野屋」に到着。チェックインは16:00とのことで、荷物だけ置かせてもらい、食料調達などで時間を潰す。入浴・洗濯を済ませ、夕食は肉じゃが弁当と助六寿司。テレビを見ていたら、出雲市の最高気温が今年初めての３０度で、真夏日だったとのこと。暑かったわけだ。「ビジネスホテル幸野屋」、素泊４３００円。大平山→平田：２９．８ｋｍ（中国一周徒歩旅行累計２７０．９ｋｍ）

  2008.05.04

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  【中国一周徒歩旅行８日目】余子駅（鳥取県境港市）→大平山（島根県松江市）

  2008年05月03日（土）快晴 昨夜20:30浜松町バスターミナルを発車した京浜急行の高速バス「キャメル号」は、渋滞のため定刻の07:00より遅れて07:48ＪＲ山陰線米子駅前に到着する。何とか間に合った07:53発境線の電車は、通学の高校生で満員。08:31、１年振りの余子駅にて下車、今回の徒歩旅行をスタートする。国道４３１号線に出て、境水道大橋に向かう。快晴の空、Ｔシャツ１枚でちょうどいい。幅数百ｍの境水道をつなぐ橋が、鳥取・島根の県境。歩いて渡るひとがあまりいないためか、歩道が狭い。09:25島根県入り。米子駅での乗換時間がなくて買えなかった食料・飲物を、運よくあったコンビニで補給する。田舎では食料を調達できる店がなかなか見つからなくて毎度苦労する。今日はラッキー。七類トンネルを抜け、10:15七類集落の神社でコンビニおにぎり。朝食・昼食兼用。島根半島日本海側の県道３７号線を行く。片江・北浦など半農半漁の集落、海の色が日本海とは思えない。農作業のおじさんが「夏みかん、持ってくか？」、枝からデカイのを２個もいで渡してくれる。車も少なく、長閑な田舎道。 12:30千酌集落。ここが中国自然歩道「北山縦走モデルコース」の起点、宍道湖北山県立自然公園に入ってゆく。整備された山道で雑木林を登る。足元で動く黒い毛に覆われた１０ｃｍほどの生き物、毛虫かと思ってよく見ると・・・子供のモグラ。カメラを向ける前に、土の中へ逃げられてしまう。14:15華蔵寺まで登り着く。野営に備えて水を補給。ここからは標高５００ｍ前後の尾根伝いに林道を歩く。舗装道路はコンクリート舗装に変わり、やがて未舗装に。林立するパラボラアンテナの保守管理用道路である。三坂山か澄水山で野営するつもりだったが、適地を見つけられず、15:30林道終点まで来てしまう。林道の先は中国自然歩道の山道、「大平山３ｋｍ」の道標が立つ。山頂なら野営スペースがあるだろう。２ｋｍまでは緩やかなアップダウンで順調に進むが、最後の１ｋｍできつい登降。越えても越えても山頂にたどり着かない。両フクラハギが吊るのを騙し騙し、16:35ようやく大平山々頂（５０３ｍ）に到着する。山頂はテントが１０張くらい設営できる広さ。北に日本海、南に宍道湖と松江の町を望む。すぐにテントを張り、ゴロリ横になる。夕食はレトルト中華丼、もらった夏みかんはデザートに。日本海に漁火、松江の夜景。思いがけずハードになってしまった初日、ラジオを聞きながら就寝。 余子駅→大平山：２９．０ｋｍ（中国一周徒歩旅行累計２４１．１ｋｍ）

  2008.05.03

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  明日から「中国一周徒歩旅行」

  明日から「中国一周徒歩旅行」の続きを歩きつなぎます。スタートは、鳥取県境港市のＪＲ境線余子駅。島根県を縦断する６泊７日の旅、終点はＪＲ山陰線益田駅の予定です。

  2008.05.02

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  銭湯「米子湯」

  「中国一周徒歩旅行７日目」に汗と埃を流した、米子駅徒歩５分の銭湯「米子湯」。事前に読んだ「ゲゲゲの米子境港紀行」によって、番台のお爺さんの耳が不自由だということは了解している・・・つもりでした。入浴料３５０円を払おうとして、あいにく小銭の持ち合わせかなく、「はいっ！１０００円」と札を出したのですが・・・お爺さん、全く反応してくれません。大声で「お・つ・りーっ、ろっぴゃくごじゅうえんー！」と言うと、「ゲゲゲの米子境港紀行」にある通り「ぁん・・・？」という感じでようやくモゾモゾ動き出し、１０００円札を受け取ってもらいました。お釣りを待っていると・・・お爺さん、小銭箱の硬貨を１枚１枚指で確認して数えています。・・・目も不自由でした。石鹸を持っていないので、また大声で「せ・っ・け・ん、い・く・らー！」と聞くと、・・・「ぁん・・・？・・・じゅーえん」。さっきの釣銭から５０円玉を手渡して「はいっ！ごじゅーえん！よんじゅーえん、おつりちょーだい！」。弘前の銭湯では２１円だったから安いなぁと思ったら、誰かの忘れ物と思しき使いかけの石鹸でした・・・。 こんなお爺さんを騙してタダで入浴しようという人間がいるとも思えませんが、耳目が不自由でも番台の務めを果たしているお爺さんに、少なからず感動しました。できれば代わってあげたいと考えるのは自分だけではないはず・・・（代わりたい目的がちがうかな？）。「米子湯」を利用するひとは、必ず小銭を用意すること。くれぐれもお釣りがいらない様に。お風呂自体は普通の銭湯です・・・念のため。

  2007.05.17

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• 使えないユースホステル

  今回の「中国一周徒歩旅行」。２日目の氷ノ山スキー場と６日目の大山にはユースホステルがあり、当初の計画ではその両方を利用するつもりでした。まず、「若桜氷ノ山ＹＨ」。インターネットで１泊夕食付の料金を調べたところ、宿泊料（会員外）４３７０円＋暖房料（04月30日まで）３００円＋夕食１６００円＝６２７０円になります。ＹＨは基本的に相部屋。すぐ近くの「ヒュッテ白樺」を調べたら、１泊夕食付５５００円で個室。ＹＨに泊まる理由はなくなりました。次に、「大山ユースホステル」。ＨＰを見ると、「当分の間、休館」になっています。現地で前を通ったのですが、１階のガラスが割れていました。再開があるのかどうか・・・。今年03月、ＹＨがビジター料金を１０００円から６００円に値下げしたことを書きましたが、今のＹＨは数が少ないうえに、利用したくても利用できない状況にあるように思えます。

  2007.05.16

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• グリーンツーリズム　農家民泊

  「中国一周徒歩旅行４日目」の05月01日は鹿野温泉の国民宿舎「山紫苑」に泊まりましたが、ここに決まるまでに２軒の宿泊施設に予約を断られました。まず、インターネットで鹿野地区の安そうな宿を調べたところ、「ペンション太公望」しか見つかりませんでした。電話で予約しようとしたら、「申し訳ありません。今は知り合いの方しかお泊めしていないので・・・」。再度いろいろ調べ直すと、「鬼入道（きにゅうどう）グリーンツーリズム」の「農家民泊」というのが見つかりました。仕事として宿を提供している訳ではないので「お客さん」扱いはされない様ですが、「１泊２食付で５０００円」は魅力的です。結局「田植えで忙しい時期なので・・・」と断られましたが、「農家民泊」という形態があることを知りました。「グリーン・ツーリズム」のＨＰもあるので、今後の宿泊施設選びに利用できそうです。

  2007.05.15

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• ＮＨＫラジオ「新・話の泉」

  ふだんラジオを聴くことは、まずありません。ＧＷと夏休みの徒歩旅行にだけ、ラジオを携行します。天気予報を確認するのが目的。あと、テントの中で眠るまでの暇つぶし・・・。聴くのはいつも、ＮＨＫラジオ第一。04月30日の「中国一周徒歩旅行３日目」の寝袋、ニュースと天気予報のあと19:20から「新・話の泉」春の拡大スペシャルという番組が始まりました。主演者の名前を聴いて、「・・・えーっ、ホンマかいな」と思ってしまうくらいの豪華メンバー。常連の立川談志・毒蝮三太夫・嵐山光三郎・山藤章二・松尾貴史、ゲストは伊藤四郎。司会はあの、渡邊あゆみアナウンサー。この顔ぶれで面白くないはずがありません。どのくらい面白いかと言うと・・・文章では表現できません。引き込まれて、結局、最後21:30まで聴いてしまいました。でも、とっても得した気分。放送は毎月最終月曜日の20:05～21:30。次回は05月28日。

  2007.05.14

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  【中国一周徒歩旅行７日目】大山（鳥取県大山町）→余子駅（鳥取県境港市）

  2007年05月04日（金）晴 05:15起床、パンとジュースで朝食。06:00「シャローム大山」を出発する。少し遠回りになるけれど、まず中国自然歩道の鳥取３番コースを歩く。県道１５８号線脇に立つ自然歩道の道標を確認して、ブナ林にはいる。歩くひともなく荒れているだろうと思ったら、そうでもない。轍から察すると、ＭＴＢでの利用がけっこうあるのかも知れない。約１．７ｋｍで車道にでる。明間集落を経て、07:25赤松池に下る。立派な休憩施設があり、５ッ星クラスの野営地。水・トイレ・屋根・静かさ・ゴミのない環境、すべて揃っている。その先、赤松集落では水路で鯉を飼っている家が目に付く。観賞用には見えないので、食用なのだろうか。 精進川沿いに西へ緩く下る道は、中国自然歩道の連絡コース。車もほとんど通らない。尾高集落でコーラを買い、09:20野本川の土手でひと休み。目の前が米子自動車道の米子ＩＣである。ＪＲ山陰線を越え、国道９号線を３００ｍだけ通る間に「かまどや」とコンビニ。昼食と飲物を調達する。日野橋を渡って、10:30日野川河川敷でのり弁当大盛の昼食休憩。徒歩旅行中に弁当屋で買うのは、大抵「のり弁大盛」になる。日野川土手を北上、上福原で西に転じ弓ヶ浜半島を行く。地図を読むと、約８ｋｍかつての街道だったと思われる細い道が西北西方向に続いている。車は幅広な国道や県道を走るので、こういった旧道はのんびり歩けるはず・・・。予想通り、土塀・板塀や土蔵を構えた旧家が目立ち、交通量も少ない。こんな道を見つけて歩くのも、徒歩旅行の楽しみのひとつ。午後になって西風が強まり、薄雲も広がりだす。12:45両三柳の社でひと休み。弓ヶ浜駅近くで旧道は新道に合流してしまい、味気ないバス道に変わる。今回の徒歩旅行最終日の今日は、ＪＲ境線の適当な駅までの予定。プリントアウトしてきた時刻表を見ながら、どの駅まで歩こうか検討、15:00余子（あまりこ）駅で歩き止めとする。ＪＲ境線は米子と境港を結ぶ。境港と言えば「水木しげる」、境線の各駅には妖怪の愛称が付けられている。余子駅は「こなきじじい」駅。15:38発の電車に乗り込む。連休のため妖怪グッズを持った親子連れで満員、とてもローカル線とは思えない盛況振り。 16:10米子駅着。事前に調べておいた銭湯「米子湯」で汗と埃を流し、夜行バスの発車まで居酒屋で過ごす。20:15米子駅前発の日ノ丸自動車「キャメル号」に乗車、かなり飲んだため即爆睡。翌朝06:17浜松町バスターミナル着、山手線と総武線を乗り継いで、07:00自宅に帰り着く。大山→余子駅：３３．５ｋｍ（中国一周徒歩旅行累計２１２．１ｋｍ）この続きは、来年のＧＷを予定

  2007.05.04

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