カテゴリ:ラテン(ロック&ポップス)
今は亡きラテンのプリンセス、デビュー作 ソラーヤ(Soraya, 本名ソラーヤ・ラケル・ラミージャ・クエバスSoraya Raquel Lamilla Cuevas)は、米国生まれのラテン女性シンガーソングライター。出生地はニュージャージー州だが、両親はコロンビア出身で、生まれて間もなくいったんコロンビアに帰り、その後、8才の時に再びニュージャージーに戻ってきたという。 子供のころから音楽好きで、両親からギターを与えられたり、ニューヨーク市の青少年交響楽団でヴァイオリンを演奏したりしていたという。大学卒業後、アメリカン航空のスチュワーデスをしていた時に音楽業界の有力者と知り合い、レコード・デビューの機会を得た。そうしてリリースされたのが、スペイン語と英語の両方で吹き込まれたデビュー作で、ここで取り上げる『エン・エスタ・ノチェ(En Esta Noche)』はそのスペイン語版の方というわけである。 このデビュー作は好評価を得て、アメリカだけでなくヨーロッパやラテンアメリカでも人気を博し、彼女自身もツアーを行った。筆者はちょうどこのデビューの時期をラテンアメリカ某国でリアルタイムで体験したのだけれど、ちょうど女性シンガーソングライターを歓迎する雰囲気があった。世界的には、例えばアラニス・モリセットのヒットなどがそうだったし、スペイン語圏ではシャキーラ(Shakira)のデビューもこの頃だった。そんな中、爽やかでありながら陰のある、情感豊かなソラーヤの歌声が受けるのは必然だったのだろう。いま思えば、シャキーラの歌い方と似ている部分もあるが、シャキーラが元気に勢いがあるのに対し、ソラーヤの方がもう少し落ち着いた大人っぽさを残していたように感じる。 本盤収録の中で特にお薦めは、シングルとしても好評だった1.「デ・レペンテ(De repente,突然に)」、この人らしい曲調の2.「ケダテ(Quédate,もうしばらくいてほしい)」、アルバム・タイトル曲の8.「エン・エスタ・ノチェ(En esta noche,この夜に)」。それから、少し変わったところでは、10.「プエブリート・ビエホ(Pueblito Viejo,古い村)」。アルバム収録曲のうち、この曲だけは自作ではなく、幼いころに叔父から教えてもらったコロンビアの伝統的ナンバーとのこと。 その後、彼女は2000年、31歳で乳がんであることがわかり、2006年に37歳で亡くなった。実は彼女の母も、ソラーヤが12才の時に乳がんが見つかってその10年後に亡くなっており、さらには、祖母も叔母も乳がんにより亡くなっているということ。若くしての残念な死で、ソラーヤの新しい曲はもはや聴けないわけだが、生前にいいアルバムを他にも残しているので、機を見てまた取り上げたいと思う。 [収録曲] 1. De Repente 2. Quédate 3. Amor En Tus Ojos 4. Avalancha 5. Calma Antes de la Tormenta 6. Las Ruinas en Mi Mente 7. Debo Saber 8. Razón Para Creer 9. En Esta Noche 10. Pueblito Viejo 1996年リリース。 *注:こちらは英語版です。 ↓ ↓ ![]() Soraya ソラヤ / On Nights Like This 輸入盤 【CD】 *ベスト盤です。 ↓ ↓ ![]() Soraya ソラヤ / 20th Century Masters: Millennium Collection 輸入盤 【CD】 下記のブログランキングに参加しています。応援くださる方は、バナーをクリックお願いします! ↓ ↓ ![]() ![]() ![]() お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2013年01月09日 06時40分33秒
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