2月末からしばらく義姉が当宅に逗留していた
何らかの気持ちの切り替えになるかもしれないと、招待したのだ
2か月経ったからとて収まる気持ちではないのはわかるが
ところ変われば空気も違うし、食も進むかもしれないと
納骨式の時、義姉の老けように痛ましさを感じた
あんなにしゃっきりした義姉がまるで腰の曲がった老婆だ
83歳という年齢のためだけではないと思う
思い出す
母が父を亡くした時75歳だった
やはり急に老婆になってびっくりした経験がある
それまで母は威張っていた、というか何でも自分で決めていて
父が肉体的にも精神的にも頼っているように見えた
ところが
それが何も決められない
誰かにすがるような姿になって、娘として非常にがっかりしたものだ
もともと甘ったれだったのね、と妹と話したがなさけなかった
老婆にみえるのは姿かたちではない
精神の衰えを言うものだとはその時理解した
義姉は油絵も長くやり県展で入選するほど
俳句だって結社で活躍している
義兄を言葉は悪いがあしらっていたではないか
なのに、急にどうしちゃったんだろ
こんなこと言うのは冷たいだろうか?
もちろん離婚するとまで思いつめて言い合った挙句
自殺されてしまったショックの事情はあるだろうから割り引くとして
それでもそれまで持っていた精神の強さを失わないでほしい
義姉に強要するのではない
ただ、立ち直ってほしいだけである
あの強さが偽物だったと思われないように