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テーマ:試写会で観た映画の感想(676)
カテゴリ:韓国映画
原題: THE BOAT 監督 : キム・ヨンナム 脚本 : 渡辺あや 出演 : 妻夫木聡 、 ハ・ジョンウ 、 チャ・スヨン 、 徳永えり 、 イ・デヨン 、 貫地谷しほり 試写会場 : 一ツ橋ホール 公式サイトはこちら。 <Story> 韓国から来た男は、背中を丸め必死に“何か”を抱え込んでいた。 岸辺でランプを照らし彼を出迎える日本の男にも、抱え込んでいる目に見えない“何か”がある。 幼い頃に親から捨てられた孤児のヒョング(ハ・ジョンウ)と、絶望的な状況にある家族が重荷となり自身の幸せを諦めていた亨(妻夫木聡)。 韓国と日本に生まれ、家族を持たない男と家族に縛られる男-BOYS-は、闇の仕事の下っ端同士として出会った。 あくまでも楽観的に考えようとするヒョングにとって、無口で無愛想な亨は何を考えているかわからない存在。 しかし、失踪した父を探す韓国人少女・チス(チャ・スヨン)の出現によって、互いが心の奥底で抱え込んでいた“何か”が形になりはじめる。 [ 2009年8月22日公開 ] ![]() ノーボーイズ,ノークライ - goo 映画 <感想> 先日観た『チェイサー』の犯人役・ハ・ジョンウくんと、今や日本を代表する若手俳優になっちゃった妻夫木くんの共演ということで、話題にもなっているこの作品。 先行で観てきました。 この日は19時開映ということでかなりの混雑。 ほぼ満席でした。 座席の幅が狭めなので、左に座った、ゴマ塩頭の人の肩がピッタリくっつくのが嫌だったなー。 もう少し遠慮してよ!! 自分ちのリビングじゃないんだから、どでーんと座るな!! だよねえ。。。 最初この映画のカテゴリ分けに悩んだんですが、これは明らかに韓国映画寄りかなあと。。。 まず監督がキム・ヨンナムさんだし。 渡辺さんのストーリーも、「日本での韓国人の姿」を描いた部分が大きいですし。 どちらかと言うと、妻夫木くんよりもハ・ジョンウssiの方が(やや)前面に出てたような。 妻夫木くんが韓国語のセリフを流暢に(→ と私は感じましたが、韓国語をご存じの方からしたらいかがなのでしょうか)話しているのに対し、ハ・ジョンウssiは日本語のセリフはほぼなし。 今、日韓で旬な2人の俳優の共演だけに、彼らの自然体の魅力は十分伝わるのではないだろうか。 ハ・ジョンウssiって結構ガタイがよいのね。。。 妻夫木くんのポロシャツ姿はちょっとうーん。。。 でしたが(苦笑
題材的には、これをもしも韓国バージョンで全部リメイクするならば、かなりシビアな展開になるような気がする。 裏稼業の話なんで、追って追われて。。。 の展開になると思うんだけど何故かそうではなくて、ファンタジーの領域に入っていく。 普通に考えると、携帯の番号がわからない、居場所がわからない、ということはないはずなんですが。。。 そこが渡辺さんのお話の優しさなんでしょうね。 どうしようもない運命に囚われて、そこから逃れる術もなく、自分の周りの大切なものが1つまた1つ、なくなっていくのを眺めているしかない人生。 そんな自分が嫌だった。 そこから逃れるのには、金しかない。 だが一攫千金などというものがあるわけではなく、ましてそれを裏稼業の人脈を欺いて手に入れることは一体何を意味するのか。 その恐ろしさを分かっていながらも、走り出したクルマはもう後には戻れない。 抱えたものの重たさや辛さはもう充分にわかっている。 だからこそその瞬間から逃れたい時もある。 彼らのデュエットシーンにはそんな含みを感じました。 あのシーンはただ単純に楽しめたし、彼らのカッコよさとかズッコけた感じも可愛かった(笑 まとめると、優しさに包まれた残酷さ、といったところだろうか。 ただ、そこにまとめるがあまり、都合の好さみたいなものがどうしても出てきてしまう。 そして優しくしてしまったがあまりに、掘り下げていかなければならない部分が曖昧になってしまったのは事実だし、そこをクリアに描いたら深みのあるものになったのではないだろうか。 韓国映画のギラギラした感じにしていったら、一体この作品、どうなっていったかなと考えさせる余地が出てきてしまう。
今日の評価 : ★★★
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