行者講って何や? <貝塚名越に160年続く修行の会>
先日村の町会館で毎年1月恒例の名越の「行者講」の飲み会でした。行者講・・・なんでっか、それ?講とは民俗宗教における宗教行事等を行なう会合団体のことで、行者講は名越では「末吉講」と呼ばれ、奈良県吉野の大峰山にある大峰山寺に参拝する古来からの土着の山岳宗教を言います。江戸時代末期の文久年間から160年も名越で続いています。江戸時代や明治時代は未だ車も電車もない頃で、よく名越から大峰山(奈良県)まで歩いて行ったなぁ・・・とつくづく感心します。道も舗装されていなくて、狼も出たでしょうし・・・片道1週間くらいは掛かったでしょうから行くだけでも修行だったのです。本当に先人たちは偉かったのです。今は大峰山の麓の洞川温泉までバスで行き登るのも5年1回くらいですが(定宿に一泊)、講メンバーの高齢化や少子化で影響で年々参加が減って、今がちょうど講の曲がり角で「今後はどのように運営していくか」が課題です。まぁ50代の若手?の講仲を中心に、これからの「名越の末吉講」を存続させるための「新しい改革」を進めていくようですが、非常にイイことだと思いますし、私も出来るだけの協力をしていきたいと思います。160年前に本家分家(泉州弁で母屋隠居)15ペアの30軒からスタートしたようですが、今現役で参加しているのは半分くらいに減っています。それでもこの変化の激しかった江戸、明治、大正、昭和、平成、令和の六時代の160年で「まだ15軒も残っている」というのも奇跡に近いことだと思います。この会は男性しか参加できませんので、うちは分家で曽祖父から数えてまだ四代目ですが、私が死ねば残念ながら自動的に終わり・・・という事になります。将来的に私がまだ生きているうちに孫かひ孫が「笹谷の跡を継ぎたい」と言って復活するかも知れませんが・・・今世界が日本の伝統文化が注目されてインバウンドが押し寄せているくらい魅力的ですから、こういった伝統をカタチを変えてでも残すのがイイと思います。名越にはこの行者講の他、宮座も残っています。地元では「座」・・・と呼んでいますが。「講」とか「座」なんて、今のインターネットが当たり前のデジタルネイティブ世代の孫から見たら???としか思わないでしょう・・・(笑)。43年前に岸和田の割と都会から嫁いできた妻は、最初「長持唄」で花嫁道具を家に入れることに驚いていましたが、だんじり祭りや盆踊りがあるのは既に知っていましたが、その後「行者講」があると知って,その田舎ぶりに腰を抜かしそうでした・・・(笑)。もちろん、だんじり祭や盆踊りは健在ですが、これは名越以外からの参加もあるので継続できていますが、純粋に名越ネイティブだけで構成されている行者講や宮座の存在意義は大きいと思います。という事で、伝統を維持する・・・なんて考え方がチョッと古臭いかもしれませんが、今世界中からインバウンドが殺到している理由は円安もありますが、日本の伝統を見たいというのが理由ですから、この貝塚市名越という大阪のローカルシティに160年も続く伝統を守ることが我々「名越の残された講仲15軒」のミッションかもしれません。「トランクルーム貝塚」「スタジオ0724」「 貝塚不動産.com」「貝塚卓球センター」「テレワーク&スタディ貝塚」 大阪府貝塚市名越661 tel:072-446-0798 mail: info@sasatani.comにほんブログ村 にほんブログ村にほんブログ村 大阪府 ブログランキングへ