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2009年05月25日
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■注目した記事(5/25 9面)

カーナビ 新興国で日産に供給
クラリオン 市販向けも拡大


■記事への素朴な疑問

日産自動車がロシア・南アフリカ・中近東などで販売する車に
カーナビを供給する契約を、日産と結びました。

09年3月期の地域別売上高は日本、米州、欧州が2ケタ減だった
クラリオンですが、アジア・豪州も不振で、新興国市場の開拓が
急務になっているようです。

本日は、カーナビを主力とする同社のこれまでの経営状況を見てみます。

以下では、08年度まで直近5年間の財務状況を基に分析します。

クラリオンの決算・財務分析はこちら


■P/Lの視点

07年までは売上が1800億円付近で増減する中、
07年は営業利益、純利益が大きく減少し、赤字転落となりました。

ただし、08年は業績が回復し、以下の通りです。

●売上高
07年 1800億円 (前期比-2%)
08年 2500億円 (前期比36%)

●営業利益
07年 31億円 (前期比-42%)
08年 55億円 (前期比78%)

●純利益
07年 -8億円 (赤字転換)
08年 14億円 (黒字回復)

有報でさっと確認すると、07年の減収減益については、
国内OEM市場での販売減、価格減が響き減収、
戦略ブランド「Clarion」に係る広告宣伝費や開発費の費用増で減益、
自社保有の土壌からのフッ素検出による環境調査・対策費用の特損、
が影響したようです。

08年は国内外OEM販売の復調により黒字回復したようです。

次に実際のキャッシュの流れを見てみましょう。


■C/Sの視点

営業CFは例年100億円前後で水位し基本的にFCFプラスでしたが、
07年は投資CFの大幅な増大(マイナス210億)でFCFマイナスに。

08年は投資CFが例年よりは大きな増加(マイナス100億)となり、
かろうじてFCFプラスとなっています。

財務CFも基本的にマイナスでしたが、07年は100億円、08年は10億円と、
FCFの不足分を補う借入を行い財務CFプラスに転じています。

07年はカーナビ技術力・市場対応へのスピード力を向上させるため、
ザナヴィ・インフォマティクスを140億円で買収したことが、
08年は生産設備・技術センター投資、ソフトウェア投資に
支出したことが投資額増大の要因です。

07年は戦略ブランド、技術力の買収など、戦略投資に集中した
一年だったようですね。

それでは、今まで見てきたP/L、C/Sでの業績・投資による変化は、
B/Sにどのように反映されているのでしょうか?


■B/S及び経営効率の視点

総資産は06年まで減少していましたが、
07年は23%増・280億が増大して1500億円、
08年は微増の1510億円となっています。

07年の増大は、運用面では買収によるのれん増大で100億、
有形固定資産が40億、売債が100億増大したこと因ります。

調達面では長期借入金が90億、仕入債務が130億増大したことに因ります。

08年は調達面で大きな変化はありませんが、
運用面では短期借入金が120億、
長期借入金が40億増大し、株主資本が減少しています。

結果、同年株主資本比率は21%となっています。

07年からの買収・新ブランドでの販売攻勢、
そして借入による調達を行った様が、
B/Sの各項目の増大から見て取れますね。


■まとめ

販売不調による減収・戦略ブランド費用による減益で07年は赤字となり、
08年は復調し黒字転換しました(P/Lの視点)。

07年は市場対応のスピード力向上のための買収へ、
08年も無形・有形固定資産へと、
FCFマイナスとなるほど積極投資し(C/Sの視点)、

それまで減少していた総資産は、07年以降の「のれん・運転資本」と
「借入による調達」の増加により、増大に転じました。(B/Sの視点)。

08年は業績が復調しましたが、
過去5年を大きく上回る程の回復にはなっておらず、
ブランド戦略・買収等の投資の効果が大きく出ている、
とはいえなさそうです。

本日の記事にあった、日産との提携による新興国市場の開拓と合わせ、
本投資の回収ができるかに注目ですね。

クラリオンの決算・財務分析はこちら


以上の分析でご不明な点等ございましたら、
是非シェアーズまでご連絡ください。
感想もお待ちしております!

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最終更新日  2009年06月29日 15時57分22秒
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