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カテゴリ:美術館・博物館めぐり
「本願寺」(世界遺産)の、堀川通を挟んで向かいにあるのが、仏教総合博物館「龍谷大学 龍谷ミュージアム」だ。
前面にすだれが垂れ下がっていて、和風を意識した外観をしている。 インドで始まりシルクロードを通って、やがて我が国に伝来した仏教。そのルーツを探るべく日本で初めて学術調査を行った「大谷探検隊」による膨大なコレクションが、常時入れ替わり展示している。 「大谷探検隊」とは、「本願寺」第22世・大谷光端が、1902~1914年の間に3回、中央アジアに探検隊を組織し派遣したグループだ。当時日本は戦時中、それに輪をかけて、明治初に行われた廃仏毀釈で仏教が大打撃を受けている頃だ。彼らがいなければ、日本の仏教は廃れてしまっていたのではないだろうか。 入口へは、右手エレベーター及び階段で地下1階に。地上階は左手に雑貨も販売しているカフェがある。 中庭には、イロハモミジが紅葉していた。 今回、特別展示として、龍谷大学文学部博物館実習生による「十二月展」が無料で行われていたので、入ってみた。毎年、12月に博物館学芸員課程の一環として、展示企画、広報、運営を学生だけで行なっているとの事。 今年のテーマは「巡 MTGURU ~西国三十三所の歴史と文化~」。日本で最も古い聖地巡礼として、観音霊場を巡る「西国三十三所霊場」を一堂に集めた展示会でした。 33ヵ所札所+番外札3ヵ所で、合計36ヵ所を学生たちが取材・展示物貸し出し依頼をするというので、結構大変だったらしいです。展示リストを見ると、これって、重要文化財級ではないのかと思われる貴重なものまで、借り受ける事ができたようで、これはほんとにすごい事です。 日本の仏教が、どのように庶民化して全国に広がっていったのか、よくわかる展示になっていたと思います。一番盛り上がったのは江戸時代だといい、これら聖地巡礼をすることで、農民や町人でも功徳を積める、おまけに諸国を旅し見分を広められる。これはそれだけ経済的にも余裕ができた証拠である。また、安全にかつ道も整備されたという事。今も昔も、集める事が好きな日本人ならではの娯楽ですよね。 入館者には、こんな立派な冊子も無料で配られました。 龍谷大学のマスコットキャラクター「ロンくん」。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2019.10.06 19:02:47
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