|
カテゴリ:神社仏閣巡り
さあ、佐紀盾列古墳群(Saki-tatanami-kohun-gun)の残り半分、西群を「平城宮跡(Heijyo-kyu-seki)」(世界遺産)第一次大極殿を起点にして歩こうと思います。
現在の「平城宮跡」は、この第一次大極殿の真南に「朱雀門」、東側に「東院庭園」が復元されているが、その他はだだっ広い野原が広がっている。 奈良市立佐紀幼稚園の手前に南に折れる土の道がなんとなく続いている。 この先に「隆光大僧正の墓石」があるというので、寄ってみた。ちょうど、幼稚園の裏手になる。 あったあった、この階段の右側だ。 幼稚園の敷地と同じ高さに、ひっそりと立っていた。 誰だったっけと調べてみると、142年間雨ざらしだった「東大寺」(世界遺産)大仏殿の再建を果たした人物で、第5代・徳川綱吉(Tokugawa Tunayosi)の護持僧にまで上り詰めたのだそう。晩年は、出身地であるこの地で、「超昇寺」(現在は廃寺)の住職になりそのまま亡くなった。 「超昇寺」とは、南都十五大寺に数えられる程の寺院であったそうな。 ぐるりと回り、幼稚園まで出て来てビックリ。二階建ての規模の大きな幼稚園の建物だったが、廃園になっていた。でも、ほんの一角だけ「保育園」として営業されているようで、若い女性の先生が1人、入口付近を箒で掃いていた。 その真正面にある神社が、この「佐紀神社(Saki-jinjya)」。 立て看板には、こちらの神社に安置されていた数々の宝物が箇条書きに書かれてあり、その全部が奈良帝室博物館へ寄託とある。どうやら、奈良国立博物館のことらしい。 石の鳥居を潜り、左に参道が折れる形で拝殿がある。その奥に本殿。 ご祭神:天児屋根命(Ame-no-koyane-no-mikoto)・経津主命(Hutunusi-no-mikoto)・六御県命(Mutu-no-miagata-no-mikoto)。 御県?どっかで聞いたな。調べてみたら、御県とは、古代、天皇の食事に添える野菜を栽培する菜園のことで、その霊を祀る神社が6つあり、まとめて「大和六御県神社」と呼ばれていたようだ。 そういえば、その神社の1つ・「高市御縣神社(Taketi-no-miagata-jinjya)」に行ったことがあったんだった。今井町の近くにあったよ。 先ほどの「隆光大僧正」が晩年住職を務めた「超昇寺」の鎮守社であったようだ。 狛犬。 石の鳥居の外にある境内社。軒丸瓦に「下り藤」の紋が。「春日大社(Kasuga-taisya)」(世界遺産)の神紋でもあるし、ご祭神も半分は一緒だし。 「佐紀神社」のすぐ西隣にある御前池(Omae-ike)。元釣り池だったらしく、朽ちた桟橋が無残だ。池を覗くと、あまりの鯉の数にビックリしてしまう。酸欠か??餌が欲しいのか?彼らはどうやって生命を維持しているのだろう。 実は、幼稚園の南側にも池があり、そちらは佐紀池という。 「先、行け。」「(いや、)お前、行け(よ)。」…みたいな? 今にも池の中にボロボロと音をたてて崩れそうだ。 そして、池の西側に面した場所にも神社があり、これがまたしても「佐紀神社」なのである。 こちらの方が、明るい印象だ。 手水舎。 拝殿。 ご祭神:東側と全く同じである。 拝殿前の狛犬。 拝殿の奥には本殿が。 気のせいかな?「佐紀」の「紀」の字が「」に見えますね。鳥居の扁額も同様に見える。「己」と「巳」の違い? 面白いよね、池を挟んで同じ名前を持つ神社が存在する。 そして、こちらも「下り藤」の神文。 しーんと静まり返った境内が、厳かな雰囲気を醸し出しています。 本殿前の狛犬です。ちょっとスマート。 西側の「佐紀神社」の北隣にあるのが「釣殿神社(Turidono-jinjya)」です。境内の東側が、御前池に面しています。 これは、割拝殿というのかな? ちょっとおとなしめな狛犬。 樹齢200年の元ご神木「モチノキ」。台風で倒壊したらしい。かつての大切に祀られていた雄々しい姿は、今では割拝殿の壁に掛かっている写真の中でしか確認できない。 奥には覆屋に収まったかなり古そうな本殿が見えた。 ご祭神:市杵島姫命・天児屋根命・釣殿神(六御県命と経津主命の合祀)。 平安時代、東側の「佐紀神社」より市杵島姫命を祀る神社として分祀。現在は、大和郡山市にある「柳澤神社」の末社として、そちらの神社の宮司が兼務されているとのことです。 素敵な竹林の小径を抜ける。 (2016年10月上旬現在) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[神社仏閣巡り] カテゴリの最新記事
またもや、私が以前、何度も歩いたところ、同じように巡った史跡の数々、それらを巡りながらまさに同じ様に感じた不可思議さ等について余すところなく書かれた記事、何かすごく自分と同じ様に感じられる感性というかそういうものに巡り会えたことにとてつもないご縁を感じて、本当に嬉しいです。私にはこんな素晴らしいブログを作ることは出来ませんので遠くから応援するしか出来ないのが歯がゆいですが!
この記事を読ませていただき、私がこの辺りを歩いていた時のことを思い出しました。あの辺りは本当に池の亀が一杯いて、歩いてる道端にも時々亀がのこのこ迷いでては車にひかれている光景をしばしば見かけました。そんなとき、まさに佐紀神社の前の道を私が歩いてるときに道のど真ん中を歩いてる亀を見つけ、車にひかれないように池に返したことがあったのを思い出しました。浦島太郎伝説程ではありませんが、その後、良いことがありません。浦島太郎といい、私といい、何を間違えたのか未だに分からず、時々思い出しては思い悩んでいます。 (2017.08.14 16:13:54)
らっきょさんへ
コメント、ありがとうございます。本当に嬉しいです。ただ、気まぐれな私ですので、続きがなかなか書けません。 のんびりとした気持ちで、気が向いた折にでもご訪問頂ければ幸いです。 予定としては、次回は佐紀盾列古墳群の西群を巡る内容にするつもりです。 実は、コメントに頂いています「亀」さんも出てきます。宜しくお願いします。 ありがとうございました。 (2017.08.21 21:11:42) |