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カテゴリ:その他
10月7日、地域運動会のリレーとあわせてお読み下さい。
高校3年生の体育祭のこと。 リレーのアンカーを走ることになった。 ちょっとカッコつけたい年頃である。 サッカー部では少し足が速いほうだった。 でも陸上部などに混じれば特別速いわけでもない。 なぜリレーを走ることになったのだろう。 多分、少し目立ちたかったのだ。 体育祭の当日、すごく身体が疲れていた。 準備などを手伝ったりして、連日寝不足だった。 リレーを走るという緊張感もあった。 コンディションの悪さは感じていた。 だけどいまさらリレーのアンカーをやらないというわけにもいかない。 まあ何とかなるだろう、と考えていた。 サッカーしかやっていない人間の能天気さか。 予想外だったのは、リレーの走る距離が実は長かったこと。 学校のトラック1週は約200m。 アンカーはその1週+もう少し長く走る必要があった。 サッカーにおいて全力で走るのはせいぜい50mだ。 200m強を全力で走るのは、実は経験がないことになる。 そんなことにも気がつかなかった。 そんな状態で始まったリレー。 最後の種目で盛り上がる応援。 緊張が高まる。 自分にバトンが渡ったときは何位だったのか、記憶にない。 最初のコーナーを走りぬけた。 身体が重い。足も重い。 バックストレート。 時間の経つのがすごく遅く感じた。 そして距離も。 なぜ短距離走なのにこんなに長いのだろう。 最後の直線だ。 頭の中だけは、もっと速くもっと速くという指令を出す。 速く走れる自分のイメージだけが空回りする。 足が全然ついていかなくなった。 もっと速く、もっと速くと意識だけは前へ行く。 そして気がついたら転んでいた。 あとは覚えていない。 起き上がってなんとかゴールしたような気がする。 何人に抜かれたのだろう。 軽い酸欠状態と、転んだショックで頭がぼーっとしていた。 恥ずかしくて、申し訳なくて、どこかに逃げたかった。 でも動けなかった。 ずっと横になっていたような気がする。 時間がとても長かった。 隠れる場所もなかった。 そのとき、ぼくはまだ17歳だったんだ。 妻になぜ自分と結婚したのか聞いてみた。 「え~、別に」だって(-_-;) 強いていえば「笑いのツボが一緒だから」らしい(≧∇≦) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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