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テーマ:食べ物あれこれ(49643)
カテゴリ:季節の味覚(秋)
ご近所に、花壇の柵にムベの蔓を絡ませているお洒落なお家があります。ちょうど今の季節、赤紫がかった美しい果実がいくつか顔をのぞかせていて、愛嬌あるアクセントになっています。
和歌でも有名なムベがアケビの仲間だということは、果実を見るまで知りませんでしたが、外側の皮が開かないムベに対して、ぱっかり割れて甘い中身が姿を現すアケビやミツバアケビは、鳥達に圧倒的な人気です。 あるとき、雑木林で私がしゃがみこんで仕事をしていると、頭上でとても小さく「チリリリ、ジュリ、ピッ、ピッ、・・・」というとてもご機嫌な声が聞こえてきました。見上げると、アケビの果実の半分ほどの丸々とした羽毛玉が二つ三つ、アケビの果実にぶらさがっているではありませんか。見ると、小さなおちょぼ口でしきりにアケビの実に突っついているエナガでした。背中の淡いピンク色とアケビの赤紫とがまたよく引き立ちます。 ひとしきり啄ばんだ後、エナガ達は声をかけあって(?)次の目的地へと移ろっていきました。 私はおもむろに手を伸ばし、彼らがつついていた中で一番低い枝にあるアケビをもいで、中身を練りきるようにちぎって一口。少しフルーティーな香りと抜群の甘さは、他の追随を許しません。 そう、唯一の難点をいえば、黒光りする固い種が結構大きく、甘い可食部が少ないこと。それでも、苦労してでも収穫する甲斐のある甘さだと思います。 蛇足ですが、アケビ料理の本命は少し苦味のある皮だ、と主張する方もいらっしゃいます。 『山渓フィールドブックス12 山菜』木原 浩著(山と渓谷社)では、この皮にひき肉を詰めた肉詰め料理の写真があります。今年はこれに挑戦したいですね。 この記事が美味しそうだったら、ここをクリック(人気blogランキング) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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