カテゴリ:真空管
PX25オジサン 2024アップデート(アリエク風)
ということで、CV1040という真空管を紹介します。 ![]() 「PX25オジサンだ!」と言われそうですが... ![]() この真空管はCV1040と印字されていてPX25とは印字されていないからセーフです! 7万円台でしたので、手を出しました。 この値段でしたらPX25オジサンとは言わせません。 むしろPSVANE製やLINLAI製300Bの上位グレードはペア10円万以上します。 だからいいんです。許されます。(無理矢理感が) 箱には... ![]() 「SERVISABLE No.CV40 4.FEB.1954 DOCKYARD RADIO CENTRE BISLEY」 と書かれています。 保守用の真空管ということでしょうか。 ビズリーはロンドン南西に位置する場所ですね。 箱の横には 「VALVE ELECTRONIC CV1040 AM.REF.NO.10CV1040 Z↑」 ![]() この矢印マークはブロードアローといって「イギリス政府官給品」の印だそうです。 ミリタリーウォッチでもたまにこのマークを見かけますね。 フィラメントはコイルバネで吊られています。 ![]() 近代的な構造ですね。 ゲッターはカップ型が2箇所。 ![]() 管面下側にたっぷりとゲッターを飛ばしてあります。 電極はよく見えませんがプレートすぐ内側に4本の柱が立っています。 ![]() ここにスクリーングリッドの線が張ってあります。 それがプレートと接続されています。 ![]() ご存じの通り新型PX25は四極菅を三極管接続した物です。 これにより耐圧や高周波特性等の性能向上ができるそうです。 以前紹介したRS282という真空管も、スクリーングリッドがプレートにしっかり接続されていることが確認できます。 余談ですが、6B4Gの傍熱型は水平偏向管を三結にしたような構造で、 速攻で捨てたくなるほど直線性が悪いです。私はブログに発表する前に手放しました。載せる価値もありません。なんかこう、真空管好きの逆鱗に触れるほどの直線性の悪さです。 しかし、6B4Gは電源のレギュレーターに使われていたようなので、直線性はさほど求められませんので動作の真ん中当たりで電流値がやgmが近ければ電源回路としてはOKなわけです。 その用途としては正しいわけです。つまり、そういう真空管をオーディオ用に見立てている我々が間違っているわけです。(笑) 規格はFrankさんの資料室の「CV1040」規格表が参考になりますが、 あまり多く載ってませんね。 etracerで特性を測定しましょう。 今回は400Vで見ます。 ![]() 【1本目】 Ef=4.0V, If=2.00A ![]() Ep=400V Eg=-32.9V Ip=50.54mA rp=1221Ω gm=7157μS μ=8.7V/V Ef=3.8V, If=1.88A ![]() Ep=400V Eg=-32.9V Ip=50.27mA rp=1229Ω gm=7055μS μ=8.7V/V 【2本目】 Ef=4.0V, If=2.00A ![]() Ep=400V Eg=-31.7V Ip=50.63mA rp=1356Ω gm=6439μS μ=8.7V/V Ef=3.8V, If=1.89A ![]() Ep=400V Eg=-31.4V Ip=49.83mA rp=1400Ω gm=6311μS μ=8.8V/V 2本目はIpが少し浮いた感じですね。 これはカーブトレーサーでないとわかりにくい現象です。 真空管を使用していれば少しは落ち着いてくるのでしょうか...。 Efを少し落とすと落ち着くことは他の真空管のIpカーブでも見られますので、エミッションが落ちすぎない3.7~3.8Vあたりの点火が良いかもしれません。 いずれにせよ、カットオフ側のクセですので、実際の聴感には然程影響しないかと思われます。 このCV1040(新型PX25)は、旧型のPX25とほぼ同じ特性であることが確認できました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Mar 9, 2024 04:12:39 PM
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