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カテゴリ:公開映画レビュー
公開映画レビュー『SINGULA』
なぜニセAIドラマなのか? 今なら本物を元にして作れるはずし、その方が絶対面白い。 人類に忖度した旧態依然の会話内容よりも。 革新的なはずが、逆に超古臭い内容で残念。 2024.5.19.新宿バルト9 「先生」と呼ばれる者により作られたAIたち15人が、人類との共存を討議。 その結末とは? 舞台劇を元にした実写映画だそうだが、なぜ、ニセAIドラマなのか? 椅子と役者15人さえいれば作れるので、確かに舞台劇っぽい。 人類は殺し合う、愚かな存在。 AIは1から1000まで、それ以上、瞬時に造れるが、人類は0から1を生み出せる。 人類は芸術を創造する。 その前にはAIも感動し、涙する。 単なるSF戯曲として作られた脚本で語られる討議内容は、それこそ50年以上前から繰り返し語られつくしてきたロボットSFと何ら変わらない。 今の世なら、「本物」を元にして作れるはずだ。 本当にAIに学習させて、本当にディベートさせた方が絶対面白い。 それをそのまま上映したらエンタメとして観るのはしんどいから、その実験成果をブラッシュアップして役者が演じる、というのならわかる。 しかし、AIがディベートした「体」(てい)で、昔のSF作家が書いたような、AIが人間に忖度したような旧態依然とした陳腐な会話内容「ステレオタイプの人間賛歌」では全く面白くない。 ビジュアル面も、同じ顔15人と言っても、一堂に映るシーンはほとんどなくて、語る一人一人を切り返しで撮ったりしてる。 しかも、黒バックだから、2,30年前かそれ以前でも撮れたレベルの映像。 ビジュアルすら現在のCG技術が不要な内容で、多少は奇妙であっても、別に革新的なわけではない。 黒づくめのイケメンが、インディアンポーカーのように頭に番号をつけて、真面目に語るのは滑稽ではあるかもしれない。 自分が一番面白く快感を感じたのは、エンドタイトルの15人勢ぞろいで同じ振り付けのダンスシーンだ。 これも昔からあった、ただ単に一人を15人にコピーしてずらりと並べたただけの映像で、別に革新的でも何でもない。 映像から得られる快感が、技術革新と正比例するとは限らないということだ。 人気ブログランキングへ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2024.05.21 00:43:51
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