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カテゴリ:魅惑の「鉄」
いよいよ大阪観光も最終日となった。去る8月29日に名古屋経由で大阪に到着して、本日は9月1日。中身濃すぎた性もあるけど、リニア館行ったネタ、タカラヅカのネタ、大阪歴史博物館のネタ、いろいろ書くのに1ヶ月半以上かかってしまった。ネットを前にして江戸時代並みのスピード感なので、リアルタイムにインスタとかフェイスブックとか拙者は絶対無理々々。
さて、最終日は東京に帰るだけなんだけど、締めに阪急百貨店で昼食。祝祭広場近くのカフェでオムライスとかパンケーキとか。嫁さんとシェアする前提で頼んだけど、店員さんは嫌な顔一つせず、「シェアするならパンケーキは4枚ぐらいがちょうどいいですがよろしいですか?」とフォローしてくださって、何だかほっこりした気持ちになった。小林一三翁が、ライスだけ頼んでソースを付けて食べる客でも嫌な顔一つせず丁寧に頭を下げたという伝説をふと思い出す。 こんな訳で、大阪の百貨店は気兼ねなく過ごせるし、結局入ったからには何か買うことになる。「はんきゅうでんしゃ」のクリアホルダー400円だけじゃない。新幹線で食べる弁当もデパ地下で買ってしまった。奈良の柿の葉寿司だ。午後1時半の昼下がりにもかかわらず、デパ地下の混雑ぶりはさすが阪急うめだ本店である。 あらかじめ新幹線で食べる夕食を買っておくということは・・・ぷらっとこだまのグリーン車で4時間の長丁場を想定しているのである。ビッフェどころか自販機すらナシ。近いうちに廃車だからやる気ナシ感漂うこだま号~そりゃ安く使える訳だ。 もう何回「のぞみ」(または「ひかり」)に追い越されたのかも分からなくなるほど追い越されまくった。ここでふと、「こだま号ばかり乗ってると無駄に年をとる?」と妙なコトを考えた。どういう趣旨の噺かというと、ちょっと相対性理論な意味合いにおいて、ということである。 「チコちゃんの番組」に出演した佐藤勝彦教授が、タイムマシンなんて既に我々の身近にあるんですよ!という説明が目から鼻に抜けるほど分かり易かった。これを拙者流に講釈するとなると、「ぷらっとこだまを愛用する貧乏人は、のぞみ(またはひかり)に乗ってるエグゼクティブ野郎より無駄に年をとっている・・・あー虚しい」、という自虐ネタとなる。 さて、こだま号が三島駅でひかり号の通過待ちをしている、とする。こだま号の車内にある「室内灯」の光線が床に到達するまでの「時間」に焦点を当ててみよう。そんなの一瞬で到達するに決まっとる訳だが、光とて一定の速度を持っている。仮にM秒で到達するとしようか。 ここで「ひかり号」が通過した。ひかり号もこだま号と同じ車体で、室内灯の光線が床に到達するのも同じM秒なのは当たり前だと思われるだろう。ひかり号のグリーン車に乗るエグゼクティブ野郎から見て、室内灯の光線が到達するのは確かにM秒である。 さて、通過待ちの「こだま号」から「ひかり号」の室内灯はどう見えるのか。通過するのも光の速度も一瞬の出来事なのだが、実は少しだけ光線が斜めに見えている。実際は気が遠くなるほど僅かな斜めだが、それでも直角三角形の斜辺になっとる訳だから、光線が床に到達するのにM秒では足りず、M+N秒かかる。つまり、通過待ちをくらってる拙者は「ひかり号のエグゼクティブ野郎」よりもN秒無駄に年をとってる=反対に「ひかり号のエグゼクティブ野郎」はM+N秒の時間をM秒しか過ごしていない→それだけ若くなっている=少しだけ未来に行ってる、ということになる。 佐藤教授によると「東京から博多までノンストップで10億分の1秒未来へ行ける」レベルだというから、こだま号とひかり号の相対論的な時間差なんて微々たるものだ。ところが、宇宙船レベルの話になると、「音速のこだま号に対する亜光速のひかり号」の時間差はとんでもない大きなものになって行く。速度が速ければ速いほど、時間が遅れて進んでしまうのだ。もっとも、時速数万キロに達する人工衛星に装着される時計は、相対性理論による時間のズレを考慮した設計になっていて、そうしないとカーナビも正確に作動しないという! こんな下らないハナシが出来るほど、こだま号の旅行はヒマなのである。 とっくに日も暮れて、ライトアップされた東京宝塚劇場が車窓から見えた。長い旅もようやく終わりである。リニア新幹線への期待、近鉄特急の優雅な旅、タカラヅカを生んだ華麗なる阪急電車、感動的だった「エリザベート~愛と死のロンド」、大大阪時代へのノスタルジー・・・まことに多くのモノを観させていただいた。留守中、仕事を肩代わりいただいた同僚の皆様には心から感謝だ。ゴンチャロフ製菓製造の宝塚のお菓子は、ハナシのネタとして重要な働きをするであろう! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2018.10.20 16:18:11
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