四年に渡る
鹿児島生活も、遂に残り僅かとなった。執権殿より沙汰があり、来月より
武蔵國横濱村の居留地内への移封を命ぜられたのだ。ハハァーッ有難き幸せ!と平伏するしかなひ訳だが、多摩村へ戻るのではなく、少し手前の横濱村とは意外だった。
引越しの準備に追われたが、いよいよ鹿児島の地を離れるにあたり、まだ見ぬ風景をなるべく見ておくことにした。まず、鹿児島中央駅の
アミュラン(観覧車)に乗ってみる。
アミュランからは、
九州新幹線がよく見えた。新幹線に乗って九州各地、例えば
博多座の宝塚観劇、
門司港、
太宰府、
長崎、それなりに九州をあちこち周遊したものだなと、旅の数々の情景を思い出してみる。貴重な経験をさせていただき感謝しかない。
アミュプラザの新館にも行ってみた。カレーの匂いにつられて入った店は、
シュミレーションゴルフ・カフェバー。本業はゴルフのシュミレーターを運営する店だそうで。
鹿児島中央駅構内にある
「シアトルズベスト珈琲」も記念に入った。JR九州のコーポレートカラーもさり気なくアピールしていて御馳走様でした。
カフェ「プロイセン」も再び解体
結婚してから引っ越しは二回目なのだが、
自宅カフェ「プロイセン」も再度の解体となった。コロナ禍の混乱で、誰かお客様をお招きすると云うことも憚れ、何時かの機会に備えて雰囲気を壊さぬよう気を付けていたが、もう何もかも解体だ。
送別会の会場は「あの店」でした
薩摩藩から移封される御家人衆は、拙者以外に豊後國や畿内へ行く者もいた。今回はコロナ禍で途絶えていた送別会も実施いただけるとあって、本当に感謝しかない。場所は何と!
シュミレーションゴルフ・カフェバーでありました。
数年ぶりの送別会なので、プライベートの話をするのが今回で最初で最後の方も数多くいらっしゃった。拙者が
小説を書いていることを初めて知った方もいて、人的交流が途絶えがちだったのは、もったいないとしか云いようがない。其れでも、新たに読者になっていただいた方もいらして、本当に感謝です。
薩摩藩邸での勤務も最終日、藩邸から自宅まで荷物を持って帰るのに難儀した。私物だけでなく
お菓子を沢山頂戴しまして。自慢ではないですが、みんな女の人からです。
いやぁー暫くお菓子は買う必要が無いくらいの量であります。本当に感謝です。
アンデンケンのバウムクーヘンも
山形屋の包装紙も、遠い記憶の存在でしかなくなるでしょう。
天文館公園を横切り、タイヨーやNTTの横を通り抜け、ナポリ通りを渡って、滞在時間も僅かとなったマンションへ到着。大事ないただきものを急いで整理して、今度は山形屋へ向かった。夕食は嫁さんと二人で
山形屋大食堂であります。此処も思い出の場所として死ぬまで記憶の片隅に残り続けるだろう。今回は残念ながらゆっくりしていられない。食べ終わって急いで自宅へ戻って引越しの最終準備だ。あまりに忙しくて、感傷的になっている暇も無いのは何時ものことである。
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