カテゴリ:俳句&本紹介
古稀なれば産土神を先づ詣で ★ ★ ★ 『老いのつぶやき』 ・黒井 千次 ・河出書房新社 ~「新書」である。「1995年から2011年までにわたって書かれたものが集められ」た「身辺雑記 や日常生活の中で感じたことを随筆ふうに自由に綴った」もので「その時代環境の中での感想 であり、不満であり、疑問であり、喜び」である。 1章 老いの歳月 2章 老いの住処 3章 老いの日常 4章 老いの視線 5章 老いのつぶ やき の、42篇。 ・本当の<老人>には女性の方がふさわしいのかもしれない。男性の多くは<高齢者>なの かもしれない。 ・家族とは動く関係であり、家庭とは揺れる小船なのである。 ・濁音は下級商 品を連想させ、清音は高級商品のイメージ (中略・だからといって)”掛けふとん”炬燵ふとん” などのいささかわざとらしい呼び方をしたいとは断じて思わない。(ラジオ局への業界意向とか) ・生きるということは、本来不安を生きることに他なるまい。不安とは、現在認識の方法の一つ なのである。 ・(個人情報)『爪で拾って箕でこぼす』という諺がつい頭に浮かんでしまう。 ・趣味とは本当は危険なものである。(略) ただの遊びでもなければ、まして暇つぶしでもない。 ・本当に「あきらめる」のは、「あきらめない」ことより遥かにむずかしい。 ・何が起こるかわか らないような、結果に責任のもてそうもないことに手をつけてはいけない、と子供のころから教え られて生きてきたような気がする。(原発然り!)振り返ると口唇を噛むしかない。・・・などと 1932年生まれの、先達の知恵と優しく「つぶやく」箴言に溢れている! ★本書、昨年七月読了していたものの、年末に又借りてしまった・・・ 半分以上読み進んで気づくテイタラク・・・「コキ"力"」!(老いのツブヤキ)★ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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