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カテゴリ:小児臨床薬理学的話題
それなりにうれしい、梅雨らしくない毎日ですが、6月を象徴する花、アジサイは、街のそこここで咲いています。ピンクあり、青あり、紫あり、白あり。そして花の形にもいろいろ種類があります。サクラよりも咲いている期間の長さがゆったりで、花そのものと共にその咲き方が好きで、毎年この時期を楽しみにしています。アジサイを探しながら、毎日道筋を変えての通勤です。 アジサイの花言葉は、”辛抱強い愛情” ”一家団欒” ”家族の結びつき”、なのだそうで、「小児科的だなあ」と勝手に思っています。 長谷通りにある「駿府薬園跡」にも、薬草の代わりにアジサイがつつましく咲いていました。 ![]() このアジサイ、意外と臨床薬理学とご縁があったりします。 2008年、料理の飾り用として提供されたアジサイの葉による食中毒事例(喫食後1時間以内に吐き気、嘔吐、めまい、顔面紅潮等)が相次いで発生し、厚生労働省より注意喚起の通知が出されています。 『アジサイの喫食による食中毒について』(2008/8/18) これは、アジサイ属に含まれる毒性物質によると考えられるわけですが、この毒性成分の解明は進んでいないとのこと。アジサイ属には青酸配糖体が含まれているとされてきていますが、これも定説になり切ってはいないようです。 『自然毒のリスクプロファイル:高等植物:アジサイ』(厚生労働省) 上記の通知もいったんはそれとして出されましたが、文中にあるようにすぐに訂正が入りました。 『アジサイの喫食による青酸食中毒について』(2008/7/1) なお、漢方薬としても用いられる種類のアジサイから単離されたアルカロイド、フェブリフジンも、アジサイの毒性成分である可能性が指摘されているそうですが、他方、抗マラリア薬としての研究が進められているとのこと。 『抗マラリア化合物,フェブリフジンの合成に関する研究』 まさしく何気ない日常の風景、ひとコマに、臨床薬理学が見え隠れしています。キレイだからと言って、こども達が食べちゃわないように、よく見張っておかないと。 ※2017/6/27、追記。城北公園のアジサイ。 ![]() ※2017/7/1、追記。水戸の保和苑のアジサイ。 ![]() ![]() ※2017/7/9、追記。秋田県能代市中心部の商店街のアーケードの下、植え込みのアジサイ。東北地方は少しだけ、アジサイの花が咲くのがゆっくり目の時期なのでしょうか。 ![]() お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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