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カテゴリ:国語
大人でも、感覚で覚えてきて正しい意味を理解していないという語句がたくさんあります。
例えば、次の言葉を言い換えたものとして適切なものはどれでしょうか。 大学生の正答率が50%を切る問題です。 1.「おもむろに」 ア 不意に イ あわてて ウ 急いで エ ゆっくりと 2.「姑息」 ア 卑怯な イ 一時しのぎ ウ 長期的に エ 厚かましい 3.「うがった見方」 ア 斜めからの見方 イ 本質をついた見方 ウ あやしいと決めつけた見方 答えは、1.エ …「おもむろに」は「ゆっくりと、落ち着いて」という意味です。 ちなみに「徐に」と書きます。反意語は「速やかに」です。 2.イ …クイズ番組でもよく取り上げられています。 それだけ「卑怯・ずるい」と思っている人が多いのでしょう。 3.イ …「うがった」は「雨垂れ石をうがつ」の「うがつ(穿つ)」です。 「疑っている」がまなって「うがった」ではないのですね。 文章読解力をつけていくにあたって、物語なら物語、論説文なら論説文、 それぞれ文章の種類ごとの約束事やポイントのつかみ方をトレーニングしていくことももちろん大切なのですが、正しい意味で言葉を理解する力が不足しているとなかなかうまくいきません。 『語彙力』がネックになって問題が解けない生徒さんも多いのです。 実は、国語の問題レベルはこの語彙力によるところが大きいのです。 段落構成やテーマも多少関係ありますが、設問は小4でも小6でも似たり寄ったりです。 試しに、2学年下の文章問題やらせてみてください。 すいすい解いて、正解ばかりだと思います。 知らない言葉が、読解を浅くします。 集中力が切れてしまうのも、知らない言葉がきっかけになりやすいですね。 理想を言えば、読書をして自然と文脈の中で語彙力をつけていくことが望ましいのですが、 そこまでの時間がないとか、 読書をしていて初見の語句を見ても正しい意味を調べることまではしないで、感覚で意味をつかむとか、 なかなか正確な意味で語句を増やしていくことは難しいようだと感じています。 このようなテキストが有効だと思います。
語句と正しい意味をつなぐ問題があり、その後、下の短文の( )に適切な語句を記入するという形で言葉を増やしていけます。 個人的な意見を言わせてもらうと、「10歳までに」とか「小6までに」とかいうのは表紙に書かないで欲しいなぁ。 語彙力って、本当に個人差があるので、年齢では区切れないですよね。 「ここから始めよう」「力を伸ばそう」「ハイレベルに挑戦」ぐらいのぼんやりとした目安にしてくれると、多くの生徒さんに紹介しやすくなるのになぁ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2013年05月24日 20時19分41秒
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