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学校では、アクティブラーニングが広がりつつあります。 先生主導で、生徒は受身という一方通行をやめて、もっと多角的な学習方法で効果を上げようというものです。 しかし、安易にグループ学習を採り入れているところがある点に懸念を抱いています。 グループ学習が授業の大部分を占めていると、 ○分担して考えるということは、自力では最初から最後まで考え抜くという必要がなくなり、小学生では誰かに任せがち。集中力の持続のトレーニングが別の授業で準備されない限り、短い集中しかできなくなる。 ○語彙力がない小学生の会話では、軌道修正する大人がいないと脱線することが多く、結局のところおしゃべりパーティとなることも多々有り。 ○声を出すことで「参加している」気分にはなるが、「考えている」とは違う生徒が多くなる。 ○家庭科で「このメニューの改善ポイントは何か、またどんな一品を足すとよいか」というような、さまざまな角度からの解答が考えられ多くの正解がある問題であれば互いに肯定しやすいが、算数など答えが一つのものだと、日頃の成績の良い生徒の発言権が大きくなり、他の生徒はその生徒の答えを待つ体勢になっている。 ○生徒達の未熟な解答を授業の最後で先生が「全肯定」する傾向にある。 先生による解説で生徒の意見よりも視野の広い着眼点や、的確な説明によるコンパクトな解答などをはっきりと伝えて、「自分達はまだまだ未熟だったなー」と感じさせることも時には必要。知識が豊富であることや、視野が広いこと、的確な説明ができることに対する尊敬や憧れの気持ちを引き出すことも重要なポイントだと思うのです。 なんでもかんでも誉めりゃいいってものではない。自己肯定力をはき違えているような。 否定する必要はありませんが、生徒の意見のその先を、伸びて欲しいと期待するその先をきちんと見せてあげるのも先生の仕事の一つではないかと思うのです。 グループ学習を積極的に採り入れて、6時間のうち5時間行うというような小学校もあります。 しかしその小学校の生徒さん、集中力の切れるタイミングが、他の小学校の生徒さんよりはるかに早いのです。 また、じーっと黙って解くということが苦手。 少ししたら、すぐにまわりに話しかけてしまいます。 それが、入試問題の過去問に挑戦しているような静かなときにでもです。 知識も曖昧なまま放置していて、数人でやっと一つが完成するというような感じになっていて、とても心配しています。 もちろん生徒さん個人の能力というのもあるのですが、その傾向が強い。 グループで話し合うという手法自体はいいと思うのですが、これだけで子どもの考える力が伸びるものではないです。 じっくり人の話に集中して、整理しながら理解すること。 自分で複雑な問題を道筋を立てて取り組んで、解答まで出し切ること。 大きな漠然としたこを、分析して具体的に考えること。 知識を確実に吸収して、必要なときに取り出して説明できること。 それらが出来て、次のステップとして、人の意見を参考にする、別の意見も受け入れる、そこから発展させるということができるとだと思います。 マンネリ化したグループ学習で、先生が教え伝える時間が減って、ぐっと問題に集中する時間も減って、伸びるはずの力が伸ばし切れていないような気がしてなりません。 けじめをつけた教室空間の中で教育効果を意識して授業を組み立てているのか、トップダウンをそのままなんとなく形だけ採り入れているのか、疑問です。 もし、お子さんの学校でもグループ学習が多く採り入れられているようでしたら、お子さんにアドバイスしてあげてください。 ○人が意見しているときは、しっかり目を見てうなずいたりして「聞いているよ」って動きで伝えてあげること。 そうしてもらえると安心して話ができるからね。できるだけやさしい表情でね。 (こういう形で伝えることで、「人の話に集中する」事を促します。) ○人任せにしないで、自分でもしっかり考えてみようね。 他の可能性はないかな?もっといい方法はないかな?って考えようね。 ○自分が発表するつもりで、みんなの意見をまとめた説明を考えようね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2015年10月21日 11時41分31秒
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