開運千社札

NHK の平均視聴率が3%まで下落。これはスクランブル化による有料放送を強いられたためだった。


「観てもいないチャンネルの代金を支払えだと？ ふざけるのもいい加減にしろっ！」

東京の下町で、NHK の集金人がナイフで刺し殺されるという痛ましい事件が発生した。これを機に「NHK のスクランブル化」を要求する声が高まり、2010年11月に国民投票実施。

その結果、賛成多数で「NHK のスクランブル化」が決定した。そして、2011年7月25日から、視聴料を払った家だけが NHK の番組を観られるようになった。（ただし、地震・台風・津波などの情報は無料）


Mac OS 11 Grizzly と Windows Vienna が相次いで発売された。

これらの OS は、誰でも簡単に放送局を作れる「インターネット・ブロードキャスト・システム」を搭載した。

※Mac OS は iCas、Windows は Internet Broad Caster.（IBC）を搭載。

またたく間に、テレビ界は激変した！

▼ニャン坊・ミャー坊 天気予報

これは厚木市に住む「にゃんこさん」がはじめた天気予報テレビである。飼い猫のニャン坊とミャー坊が明日の天気を当てるのだが、これが「みゃーみゃー当たる」と大評判になり、キャットフードのスポンサーがつくほどの人気番組になった。


街の声１「あたしはニャン坊の大ファン。かわいいから当たらなくても許せちゃう。NHK？ つまらないからお金払うのやめちゃった」

街の声２「ミャー坊が元気ない日は次の日が雨ってのはホントだよ。いつも観てるけど、みゃーみゃー当たるから十分だと思う。NHK？ お金を払ってまで観ないでしょー。NHK に払う金があったら映画館で映画でも観ますよ」

▼釣りおやじビジョン

厚木市の釣りおやじが開局したチャンネルで、マダイ釣りに特化しているのがウケた。年がら年中マダイ釣りばかり放送しているが、シケの日は「X-麺」で酒を飲みながら、釣り談義を生放送している。

街の声１「テレビチャットで宴会に参加できるんですよ。だから天気が悪い日の方がかえって面白いぐらい。釣りの質問にも答えてくれるし、地上波デジタルより楽しめるね」

街の声２「ダラダラ置き竿でやってる人が大物を釣って、一生懸命コマセを振ってる釣りおやじがボウズ。ああいうのを観てると、アクセク働くのがバカらしくなって、気が楽になるんだ」

▼朝までナマズてれび

愛川町の銀影あゆさんがはじめたナマズ観察テレビ。アユ釣りが好きな銀影あゆさんだが、間違って掛かったナマズを利用したらコレが大当たり。現在、メルマガ読者35万人という人気個人放送局である。（ナマズが暴れると地震が迫っていることを自動的にメールマガジンで知らせてくれる）


非常用持ち出しセットの売り上げは月に3000万を超えることがあり、売り上げの5%が収入になる。おかげで銀影あゆさんは、アユ釣り三昧の優雅な暮らしをしているらしい。


こうなると多局化の流れは止まらない。今まで泣かされ続けた番組制作会社は、電波じゃなくネットで勝負するようになっていく。もう、テレビ会社に酷な仕事を押しつけられなくてもいいのだ。

面白い番組さえ作れば、番組制作会社単独でもスポンサーを獲得できる。もちろん著作権をテレビ会社に横取りされることもない。

テレビ会社は慌てた。チャンネルが余って余ってどうしようもない。そしてついに素人が制作した人気番組を買いあさるようになっていくのだった。

さあ、みんなもテレビ革命に備えてニュービジネスを探れ！