開運千社札

今日読んだ本「ひらめき脳」（茂木健一郎）より

ひらめきにおいて脳が新しいものを生み出すように、それまでになかったものや性質が生み出されるプロセスを、「複雑系の科学」では「創発」と呼びます。

「創発」の元になった英語は、emergence です。一方、「危機」を表す英語は、emergency です。二つの単語がよく似ているということには、深い意味があると私は考えています。もともとは、液体の中から浮力で上昇することを意味するラテン語 emergere から由来する二つの言葉ですが、まさに、ひらめきとは、そのようにして浮かび上がっていく過程を差すのかもしれません。

そう言えば・・・フライフィッシングの世界では「羽化の途中で飛べずに川面を流れていく虫」のことを「イマージャー」と呼びます。マスが好んで食べる水棲昆虫の一形態ですね。イマージャーは、ただ川の流れに乗っているだけですから、自力でマスなどの魚から逃れるすべを持ちません。

つまり、水棲昆虫にとって最も「危機的な状態」＝ emergency なのです。

うーん、なるほどなるほど。

きのうリーマン・ブラザーズが破綻しました。今まさに世界中が emergency になってるわけですが・・・これは逆にマスたちにとっては最高に幸せな時です。上流から無抵抗で柔らかい（羽化寸前の）「イマージャー」が大量に流れて来るんですよ。

そうなれば、マスはなんの苦もなく、美味しいエサをバクバク食える。そうだ！ 今こそマスになればいいんだ。これが今日の emergence（創発）ね。

リーマン・ブラザーズは主に国内向け（米国投資家向け）の証券会社・・・ということは、これからたくさんの米国投資家がヤケクソで投げ売りしてくるわけです。

そうそうそう、それがイマージャーね。

だから、今までおとなしく銀行や郵便局にお金を寝かせていた人は、お金を動かす絶好のチャンスが巡ってきたことに気づかなくちゃいけない。優良株や優良債券を安値でバクバク拾って儲けるチャンスが来るんです。

特に債券は円高の時に買った方がいいんですよ。日本は低金利をイヤでも続けるだろうから、一時的に円高になったとしても、すぐにまた1ドル105円以上になるでしょう。