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May 27, 2010
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先日、仕事の関係で「愛岐トンネル群」を視察しました。

名のとおり、愛知県(春日井市)と岐阜県(多治見市)にまたがるトンネル群で、旧国鉄中央線の廃線路に未調査も含め14もの廃トンネルが産業資源として残り、愛知県側の4つ(3号トンネル~6号トンネル)のトンネルが、現在「NPO法人愛岐トンネル群保存再生委員会」によって整備・保存されています。

この廃線は、1900年に開通し、現在の電車が通る1966年まで使用され、委員会の方が整備される3年前まで自然の中でひっそりと眠っていました。

今回は、多治見市内の経済団体の方々の視察に同行させていただき、特別に見させていただくことができました。

見取図

場所は、愛知県春日井市定光寺駅から東に少し進んだところから旧廃線路に入ります。

入り口はもちろん、普段は公開していないので厳重な門と有刺鉄線により不法侵入を防いでいました。なんか物々しい感じですね。

でも、後ろには、玉野川(岐阜県では土岐川)のすばらしい自然と、大正10年に作られた玉野堰堤がお出迎えしてくれました。ここだけでも歴史を感じさせる風景と出会うことができます。

玉野堰堤   玉野川 

さて、いよいよ廃トンネルへと、急な階段をのぼり向かいました。

この階段もNPOの方々が整備され、廃線の枕木を利用されたそうです。100年も経過しているのに、今もなお再利用できるとは、すごいですね。

廃トンネルへの階段

最初のトンネルは3号トンネル。

単線であることは事前に聞いていたので狭いイメージをしていましたが、思ったより幅がありました。

トンネルはすべてレンガ積みで建築されています。その数なんと名古屋・多治見間で1,890万個と、とても想像できる数ではありません。

最初のトンネルということもあり、緊張した面持ちで中に入りましたが、延長が76mと短い?こともあり出口の明かりを目指しトンネル内を通過しました。

トンネル内はうっすらと暗がりが続きますが、壁・天井は汽車の煙により、全体的にレンガが黒ずんでおり、当時の面影を見ることができました。

3号入口   3号

出口につくと、なんと正面に結構立派な木たちが立ち並んでいました。

どうやら、廃線後に生えてきた樹木達です。明らかに線路敷き内に生えており、廃線後の時の経過が伺えます。委員会の方々は自然と共生を考えながら整備されており、必要最低限の伐採しかしていません。また、樹木には名前のプレートを取り付けるなど、訪れる方への配慮もされておられました。

3号出口   樹木

樹木 2

こちらは、古いレールを使った落石防止鉄柵。レールには製造会社、製造年月日など刻印があり、八幡製鉄所、ドイツ○○社など見ることができます。

鉄柵   レール

次は、4号トンネルです。

こちらも、見事なまでのレンガ積み。建築から100年以上経過しているのに、崩れている感じはまったくありませんでした。当時のレンガ積みの職人さんはすばらしいですね。

トンネル出口付近に大きなひび割れがありましたが、当時脱線したときにできたひび割れだそうです。トンネル内で脱線したため、大きな事故にはならなかったそうです。

4号   ひび割れ

いよいよ後半へ突入です。次の5号トンネルではレンガ積み職人さんの職人魂を見ることができました。トンネル出口の屋根にある雨どい。一見なんの変哲もないように見えますが、雨どいの形状がアールになっていました。この場所は、汽車乗車客・周囲から見える場所ではありませんが、職人さんの技を見ることができました。

5号   雨どい

最後のトンネル6号トンネルに入る前に、使われているレンガの説明・展示がありました。

当時のレンガすべてに、製造した会社・職人さんの刻印がされており委員会の方々の調査により、一部どこの地域で製造されたか判明していました。岐阜県で製造されたレンガもあるかもしれません。

レンガ   説明

いよいよ最後の6号トンネルです。

このトンネル付近は地質も弱かったことから、他のトンネルよりも強固に建築され、レンガ積みも7重構造と技術の高さ、苦労などが伺えました。

さらに普通は、地上部分にレンガを積むところ、地面下から積み上げるなど、職人の技満載です。

6号入口   6号 2

6号2

このトンネルの延長は333m、しかも途中でカーブしているためトンネル内部は暗闇。いよいよ懐中電灯の出番と思いきや、案内の方より消灯して入場するよう指示がありました。

入り口で長さ1mくらいの竹の棒を手渡され、トンネルの壁を手繰りながらゆっくり進み、暗がりを体験するということでした。

中央付近は、"闇"の一言、参加者の声だけが響きます。久しく真っ暗を経験していなかったので、つい子供時代の押入れの中を思い出しました。(発想が貧相ですみません。)

6号内部   6号内部2

トンネルを抜けると、そこは・・・丁度県境、現在整備されているのは、ここまでです。

この先から、岐阜県(多治見市)のエリアとなり未調査箇所もありますが、8号から14号トンネルが今もなお自然のなかで身を潜めています。

このトンネル群がすべて整備されると、全長8km内に14箇所の廃トンネル群。現在国重要文化財に指定されている碓氷峠の10のトンネルに匹敵する産業資産になるのではとのことでした。

6号出口

今回は、NPO法人愛岐トンネル群保存再生委員会の方による整備区間、片道1.5kmの道を1時間ほどかけて歩きました。

散策途中には、愛知県一大きな紅葉で、「三四五(みよい)の紅葉」や、2カ所の滝や、廃線路を偲ばせる橋脚、信号機の台座などがあり、実際、鉄道に特別興味があるわけではありませんでしたが、新緑も後押ししたのか、自然、鉄道、建築、歴史、ウォーキングとしての魅力などなど観光資源満載でした。

自然   橋脚

滝

今回は特別な機会でしたので、普段は訪れることはできませんが、一般公開を春(ゴールデンウィーク)と、秋(シルバーウィーク)の年2回開催されています。(詳しくは、NPO法人愛岐トンネル群保存再生委員会HPご覧ください。)

是非、機会があれば訪れてください。

最後に、すべてのトンネルが調査され、整備・保存の取り組みが進み日本を代表する産業資産となることを期待し、微力ながら口コミなどのPRをお手伝いさせていただきます。

また、ご案内いただいた委員会の皆様本当にありがとうございました。






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Last updated  May 27, 2010 06:03:23 PM
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