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こんにちは。地域産業課です。 岐阜県には多くの地場産業があります。繊維、陶磁器、紙、金属刃物、木工、プラスチック、食品を「岐阜県の7大地場産業」と呼んでいますが、その他にも、じつにさまざまな産業があり、県経済を支えているのです。 そんな地場産業についてご紹介させていただきたいと思います。
本日ご紹介するのは、美濃市で機械漉き美濃和紙を製造している丸重製紙企業組合さんです。 辻専務さんにご案内いただきます。今日はよろしくお願いします。
辻専務「ようこそ。ではさっそく工場の方へ」
工場内には、巨大な紙漉きマシーンが・・・。 「美濃和紙」というと手漉きのイメージが強いですが、こちらでは機械漉きで、薄くて丈夫でかつ繊細な美濃和紙を製造されているのです。 具体的にどうやっているのかというと・・・。
この大きなドラムに秘密があるそうで。
実はこれ紙漉き用のドラムです。表面がブロンズ製の網目になっていて、その上に模様となる型が載っています。紙の繊維がこのドラムを通る時に複雑な模様が和紙に漉き込まれていくのです。この技術によって、伝統的な茶道の懐紙から防虫剤の包装紙まで幅広く製造しており、特に懐紙の生産シェアは日本一となっているそうです。
工場内には原料となる木の皮や、
なんと、木材パルプも積まれています。 手漉き和紙には通常、みつまた、楮(こうぞ)、雁皮(がんぴ)などの材料が用いられますが、機械漉きの場合はこの他に木材パルプも使われるのだそうです。 同じパルプといっても、広葉樹を原料としたものと針葉樹を原料としたものでは繊維の長さが異なり、和紙には繊維の長い針葉樹パルプが向いているそうです。
ちなみに、辻専務さん、機械漉き和紙づくりにとってもっとも大切な要素は何なのでしょうか?
辻専務「それは水です!(キリッ)」
まるで歌舞伎役者のような眼力ですね。・・・え、材料や機械や技術ではないんですか。
辻専務「水はものすごく重要です。美濃市の水は超軟水で、和紙づくりに最適なんです。硬水だと文字通り水がカタくて紙がゴワゴワになってしまう。水に恵まれた美濃の地だから紙づくりができるんです。それは手漉きから機械漉きに代わっても同じなんですよ。」
なるほど。
辻専務「あと、大きな川が流れていることが紙原料や製品の輸送にも役立って、それも和紙産業が発展した大きな要因となっているんじゃないかな。美濃市には有名な史跡として川湊灯台(かわみなととうだい)が今も残っていますし。」
まさに水に恵まれた美濃の地だから和紙産業が発展したのですね。
最後に、製造した和紙を使った商品の一部を見せていただきました。
温かみのある便箋などの商品の他に、
現代的なデザインのノートなども売られていました。もちろん和紙のノートです。 和紙の新しい可能性を探して、ステーショナリーなどの新しい商品開発にも取り組んでいらっしゃいます。
丸重製紙企業組合さん、ありがとうございました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
October 15, 2013 03:20:09 PM
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