カテゴリ:純情きらりとエール
今日の冬吾のエピソードは、
このドラマの、数あるエピソードの中でも、 ものすごく特異な感じがしました。 もともと、このドラマは単線的なストーリーではないんだろうし、 それゆえに、 色んな人物の色んなエピソードが、脈絡もなく出てくるのも分かる。 まして、 すべての出来事を「桜子と達彦の物語」に集約できるとも思ってない。 なので、 べつに、この期におよんで、 桜子と冬吾が、生死の境で互いを呼び合ったとしても、 それが特別唐突なエピソードだとも思わないし、 それを見て、すぐに「男女の関係」を勘ぐる気もない。 むしろ、ドラマ的にいえば、 これまでの2人の関係に、最後の決着をつける必要があるのは、 当然なことなのかもしれない。 ・・なんだけど、 今日のエピソードは、きわだって特異な感じがする。 なんとなく、 ドラマの物語の外にある、メタ=エピソード的な感じ。 まず、 今日の冬吾は、ほんとに「太宰治」になってる感じだった。 かなりはっきりと「冬吾=太宰」に見えるような気がした。 もしかしたら、原作者も、 今日のドラマのように小説の中で父親を救ったのかな?と思ったんだけど、 実際は、津島佑子は、やっぱり小説の中でも冬吾を死なせたらしい。 ってことは、 死んだ太宰に向かって「生きなきゃダメなんだよ」と告げる桜子は、 同時に、このドラマのオリジナルのメッセージをも語ってることになる。 物語がこういう形で逸脱してくるときは、ドキッとする。 冬吾が、冬吾を超えて、 太宰的なものを象徴する存在として、 このドラマの中では救ってもらえたんだなと思いました。 桜子のこういうメッセージが、 彼女の“遺言”になってしまうのかどうか、わたしもまだ知らないけど、 どうやら、 今日の桜子が作曲してたメロディも、 このドラマのテーマソングだったらしいし、 今週は、こういうメタ=エピソードが続くのかな・・。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020.09.19 12:12:37
[純情きらりとエール] カテゴリの最新記事
|
|