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まいかのあーだこーだ

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2021.06.23
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銀色夏生の「かなしいことり」は、
斉藤由貴の歌った名曲として知る人ぞ知る存在だったし、

銀色夏生のファンからも、
大沢誉志幸の「そして僕は途方に暮れる」に並ぶ、
彼女のつくった名作と認知されてはいましたが、

あくまでもアルバムのなかの1曲であって、
いわゆるシングルヒットではなかったので、
当時の歌番組でさかんに披露されたわけでもなく、
世間的な知名度はおのずから限られていました。



しかし、
今回、萌音がカバーしたことで、
この曲は、まさに名実ともにスタンダードになっていく。
リアルタイムの世代よりも、
むしろ若い世代に知られる曲として羽ばたくことになる。

萌音が《小鳥》にかんする曲を歌うのは、
大橋トリオの作った「Little Birds」に続いて二度目ですが、
彼女が選曲コメント動画で見せたパタパタ羽ばたくしぐさは、
この楽曲の新たな巣立ちを予言していたのかもしれません。



数十年ものあいだ偏愛していた曲が、
こんなふうに飛び立っていく瞬間を目の当たりにするのは、
個人の人生の音楽体験のなかでも稀だろうし、
すくなくとも、わたし自身にとっては初めてのこと。

由貴ちゃんや、
銀色夏生や、武部聡志は、
そして、この曲の制作にかかわった人たち(長岡・市村)は、
未来にこんな幸福な運命が来るのを想像できていただろうか。

たとえプロの音楽家でも、
これほどまで劇的に「曲が育つ」ということを、
そうそう経験できるものではないだろうと思います。



萌音の歌声についても、
清塚信也のピアノについても、
ちょっとまだ形容すべき言葉が見当たりません。

今回のカバーアルバムは、
2枚組の全21曲なのだけど、
最初に聴いてしまった「かなしいことり」があまりにも素晴らしすぎて、
なかなか先へ進めません。


先行公開された楽曲も、
軒並みクオリティが高かったので、
それが全部で21曲もあるのかと思うと、
容易に聴き流せなくて、ほとんど途方に暮れますね。

普通なら、カバーアルバムなんて、
さらっと聴いて「はい、なるほどね!」で終わるものだけど、

これほどの曲数でありながら、
こんな密度の濃いカバーアルバムになるとは想像もせず、
むしろオリジナル作品以上の重みさえ感じて驚いている。

ぜんぶ聴き終わるまでに、だいぶ時間がかかりそうです。



萌音の字は、なぜか由貴ちゃんの書く字によく似てる。


パタパタの予言。



7/2追記。

この曲の主人公が、
なぜ自分たちのことを「ことり」と呼ぶのか、
じつは、よく分かりません。

しかし、
武部聡志のオリジナルアレンジでも、
89年の『balance』の長谷川智樹のアレンジでも、
「朝の海辺」と「小鳥」の両方をサウンドで表現しています。

基本的には「朝の海辺」の映像を軸にしながら、
そこに、どこか小鳥っぽい要素を加えている感じです。
(由貴ちゃんの『poetic live』の冒頭には、小鳥たちの朝のさえずりが聞こえます)

2010年のコトリンゴのバージョンでは、
波がさざめく様子をピアノで描いていて、
今年の由貴ちゃんの『水響曲』のリアレンジでも、
ハープを使って海岸の印象を出しているので、
どちらかといえば《海》の印象のほうが強いかもしれません。


今回の萌音バージョンも、
やはり《すずしい夜明けの青い海辺》は見えてくるのですが、
同時に、清塚信也の右手のアドリブの遊びは、
実際の《小鳥のさえずり》を表現しているようです。

きらきら光る静かな海に立っているようでもあり、

じつは、すでに家に戻った主人公が、
明るい日差しの部屋で小鳥に話しかけながら、
朝の別れのシーンを寂しく回想してるようにも見える。

歌曲風に演奏してることもあって、
ちょっと室内っぽい印象が出てるのかもしれません。
そこらへんの聴き比べをすると面白い。


なお、この曲の歌詞については、
「二股の恋人の片方と別れた」と考える解釈Aと、
「親友に告コクられたけどフった」と考える解釈Bがありえますが、
由貴ちゃんは、おそらくAの解釈で歌っていました。
(だからこそ罪深い内容の歌詞として注目されてきました)

そのことは萌音自身も理解しているはずだけど、
なんとなく今回の萌音の歌声を聴くと、
Bの解釈で歌ってるようにも聞こえます。


斉藤由貴×銀色夏生「かなしいことり」について





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最終更新日  2021.07.02 12:24:14


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