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テーマ:国語・日本語(166)
カテゴリ:言葉
わたしが夕飯の支度をしている間、夫は例によって台所の極小テレビを見ていました。
そのテレビから聞こえて来た言葉、「宮里藍さんを輩出した〇〇高校の出身」。 えっ、宮里藍さんは1人なのに?輩出なんてできないでしょ!?って、背中を向けていたのに突っ込んでしまいました。 輩出って、そこから優れた人材が何人も世に出たっていう意味ですよね。 それも何十年もの間隔を置いてぽつりぽつりと1人か2人ではなくて、連続して何人もというイメージ。 もしかしたら、その高校はゴルフの名門校で本当に優秀な選手が何人も卒業しているのかもしれなくて、輩出という言葉を使うのにふさわしい学校なのかもしれません。 でも、「宮里藍さんを輩出する」という表現は違和感がありすぎて、気持ちが悪すぎて、ここに書いてその違和感を吐き出しておかないと、今夜嫌な夢を見そうでした。 しかも、間違いはもう一つあるのです。 輩出するは自動詞なので、「〇〇さんを輩出する」のように他動詞として使うのは、厳密には二重に間違いで、「優秀なゴルフ選手が輩出した高校」が正確な言い回しです。 とはいえ、最近はもう他動詞として使われることが多すぎるので、きっとそのうち、辞書の方がその使い方を追認することになるのでしょうね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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