カテゴリ:坂本龍馬
先週から今週にかけて、栃木県立と宇都宮市立の両図書館で山ほど本を借りてきて、しだり尾の冬の夜長の晩酌の肴として読み耽っているところである。 一円も金がかからないのが、何といってもいいよね~ 僕の場合、おのずと和歌・短歌関係の専門書が多くなってしまったが、一般書で最も気に入ったのがこの本である。 龍馬の手紙 坂本龍馬全書簡集・関係文書・詠草 坂本龍馬/宮地佐一郎著 〔講談社学術文庫〕 こいつはスゴイや。文句なし。儲けた気分だ。 つとに筆まめで知られる坂本龍馬の真筆書簡は、残っているだけでも100通以上になるというが、どれもこれも真情溢れ、非常な長文だったり、俗語交じりの(今でいう)口語体のものも多い。 その全書簡がそのまま活字になって、詳しい解説が加えられている、歴史ファン待望・垂涎の本。 特に、実姉の坂本乙女(ひいては実家)宛ての手紙は、おなじみ「・・・ぜよ」の語尾も躍りまくり、読んでいてものすごく楽しい。 まさに天馬空をゆくが如き人間像が生き生きと呼吸していて、ページを繰るたびにわくわくする。 妻お龍宛ての手紙は、お龍がある折にまとめて焼き捨ててしまい、わずか1通しか残っていないというのが、返す返すも悔やまれる。残っていれば、すべて間違いなく重要文化財クラスだったろう。残った1通の手紙には、以前にご紹介したこの歌などが含まれている。 ただ、あえて難を言えば、すべての自筆書簡に詳細な註釈と写真版が付いているのだが、逐語的な現代語全訳はないので、古典文を読みつけていない方には、多少ハードルが高い部分があるかもしれないことである。 ・・・とはいうものの、読書百遍、意自ずから通ずという。 大丈夫だ~。平安時代じゃあるまいし、たかだか百数十年前の幕末の文書だから、すでにけっこう現代語に近く、虚心に読めば意味はだいたい分かりまする。 歴史居士、なかんづく幕末フリークの皆様には、必読の書であると思う。 龍馬の手紙 ■ この本についての読者レビュー お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010年01月21日 16時12分02秒
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