2010年アメリカ
監督 クリント・イーストウッド
キャスト マット・デイモン、セシル・ド・フランス、フランキーandジョージ・マクラレン
ネタバレ
311以降、日本では公開中止となった映画。
確かに冒頭の津波のシーンは、つらい。つらすぎる。
でも。好きな映画でした。
パリでジャーナリスト(キャスターと作家)として活躍するマリー・ルレ(セシル・ド・フランス)は、バカンス先で津波に巻き込まれ、臨死体験をする。
ロンドンで薬と酒浸りのママに育てられる双子の兄弟(フランキーandジョージ・マクラレン)。交通事故で兄が死んでしまい、ママはリハビリセンターへ。生き残った弟は里子に出されるが、どうしようもない孤独に苛まされる。
サンフランシスコの工場で働くジョージ(マット・ディモン)は、かつては霊能者(=イタコ)を仕事としていたが、今はその才能を封印している。
あり得ないと思っていた死後の世界を見てしまったマリー・ルレ。
兄ジェイソンともう一度話がしたいマーカス。
そして、ジョージ。
実際、死後の世界など口にしようものなら、宗教家でもないかぎりキワモノ扱いされてしまう。美輪明宏先生ぐらいにならないとね。
チャネリングと称する怪しげなビジネスは腐るほどあるけど、
意外に多くは、ジョージのようにひっそりと暮らしているのかもしれない。
兄弟ですらそれを利用しようとするし、友人や恋人を上手く関係を継続することもむずかしい。
才能は呪い。厄介もの。
唯一の趣味はチャールズ・ディケンズの朗読を聞くこと。
ディケンズオタク。
後半にでてくるホスピスの博士は、エリザベス・キューブラー・ロスがモデルらしい。
例えば、ジェイソンの帽子の話など、現実には説明できないことを「偶然」「気のせい」と片付けてしまうことは簡単なこと、なんだけどね。
最後の場面は、ジョージの目線を未来に向けてくれる明るいもの。
ラフマニノフの音楽もよかったなぁ。
クッキング教室の目隠しアーンは、「ナインハーフ」みたい(笑)
セシル・ド・フランスは「モンテーニュ通りのカフェ」の方が好きな役だったたけど、最後はやっぱり大人かわいい笑顔。
マット・ディモンもシブめでした。