九州出身者がつくる九州情報館。

今朝9時前頃、九州新幹線熊本～新八代間を走行中の
『さくら401号』3号車で非常ブザーが鳴り
列車が緊急停止しました。

車掌が3号車に駆け付けると座席付近で煙が上がっているのを確認し、
すぐに消火活動が行われ、乗客にけが人はいませんでした。
同じ列車内に乗り合わせていたJR九州の社員によって不審な男が確保され、
予定から12分遅れで新八代駅に到着し、
新八代駅から乗り込んだ警察官が確保された男を
現住建造物等放火未遂の疑いで現行犯逮捕しました。

列車は新八代駅に約40分停車し、熊本県警によって列車内の捜査が行われた後、
運転を再開して終点の鹿児島中央へ向かいました。
この事件の影響で九州新幹線は上下計4本が運休し、
最大51分の遅れが出て約900人に影響が発生しました。

逮捕された男は「京王線での放火事件をまねた。」
と供述していました。
10月31日の夜に発生した京王線の放火事件では
特急が地下にある調布駅を出発した後に事件が発生し、
地下区間である2つ先の布田駅に列車が緊急停止しましたが、
布田駅は本来特急停車駅ではないためホームドアが作動せず、
窓を開けて乗客が逃げ出す動画がネットに上がっています。
これは京王の特急が調布を出ると次の停車駅である明大前まで
約10分間停車しないことを犯人が熟知した上での犯行でした。

一方今回の事件が発生した『さくら401号』は熊本を出ると
各駅に停車して鹿児島中央へ向かいますが、
新幹線ですので各駅でも10分以上
間隔が空いている区間があるので、危険度は高いと言えます。
さらに新幹線ですので窓が開けられない点も考慮する必要があります。

もし速達型の『みずほ』で事件が発生した場合、
熊本を出ると鹿児島中央までノンストップのため、
新八代で緊急停車してもホームドアが開かず、
さらに窓を開けて車外へ逃げることもできないため、
京王線以上の大パニックになっていた可能性があります。

他の新幹線でも新横浜～名古屋間や大宮～仙台間など
停車駅の間隔が大きく開いている区間で同じような事件が起きると大変です。
航空機みたいに乗車前にセキュリティチェックをするわけにはいきませんので、
列車内に多くの監視カメラをつけたり、巡回警備員の増員を図ったり、
緊急時には停車駅でなくてもホームドアが開くようにするなどして、
安全に旅行ができるようにしてもらいたいですね。

それでは、今日はここまで。