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カテゴリ:日本語で話そう
海辺を散歩している時、バアスカに何気なく聞いた。「夏のモンゴルの太陽は暑いかしら。」 「モンゴルには太陽がないですよ」バアスカが答える。 「はあ?」 そして、こんなモンゴル民話を日本語で一生懸命説明して くれた。 昔モンゴルには7つのの太陽が有った。あまりに太陽が多いので、夜が訪れず、いつも昼。照りつける太陽で地面が熱かった。人々は眠ることもできず、草原は真っ赤に燃え、川は水が流れず、湖は干上がり、家畜も動物も皆んな死んだ。 困った人々が弓の名人エルヒー・ティンゲルに太陽を射落として欲しいと依頼した。彼は自信満々に全部落として見せると豪語した。次々と太陽を射落とし、最後の太陽を射落とそうと矢をつがえた時、太陽の前を1羽の鳥が飛んだ。彼は手元が狂い、矢は鳥の尾を2つに引き裂き、太陽を逸れて落ちた。 エルヒーは失敗したことを恥じ、茶色の毛皮を頭から被り、草原に深い穴を掘って人目に付かず暮らすようになった。 モンゴルの鳥はそれ以来、尾が2つに分かれ、残った1つの太陽が昼と夜を分けて昇ったり沈んだりしている。 人々はもはやエルヒーを見ることはなく、穴から出入りする1匹のマーモットを見かけるばかりであった。 なんだバアスカ太陽は1つ有るじゃない。 写真は2016年にスイス旅行の折ツェルマットのスネガで撮った写真。 マーモットの子供達。 マーモット posted by (C)灰色ウサギ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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