カテゴリ:税金
なぜ金券屋が存在するのか、なぜ存在できるのか、なぜ儲かるのか、 そんな質問に、真面目に答えてみようと思う。 先ずは、基本の「き」から。 1、1万円の商品券を現金に換えようとして金券屋に持ちこむと、 2、金券屋はこれを、9500円で買い取り、 3、金券屋はこれを、9900円で店頭に並べる。 1万円の商品券を1万円で買う人は(贈答用意外には)いない。 1万円札をそのまま使えばいいことだからだ。 4、こう書くと、商品券だってそのまま使えばいいではないか、との意見が出る。 だが、商品券は使える店が限られているので、 華のキャバレーや愛人のお手当としては使えない。 この1~4を理解できれば、後は簡単。 A、金券屋に切手や新幹線の回数券を持ちこむのは、官公庁か大企業 予算がキッチリ決められている役所や大企業では、予算どおりの執行が最優先だから、 通信費や交通費が余れば、それで切手や新幹線の回数券を買って、費目どおりに 予算を消化し、購入した金券類は現金に換えて(上記2)飲食代等に使う。 表向き交際費のない官公庁が意識的に使う手段。 B、商品券や旅行券、観劇券を大量に持ち込むのは、脱税者 会社の金を好き勝手に使いたい(中小の)会社の経営者は、 交際費や交通費、広告宣伝費の名目で、商品券や新幹線の回数券、観劇券を購入し これを金券屋に持ち込んで現金に換える。 その理屈は、上記4のとおり。 C、年賀はがきを持ち込むのは、郵便局員がほとんど 表向きは無いことになっているが、郵便局員には色々なノルマが課せられている。 その最大が、年賀はがき。 一人当たり、500枚とか2000枚とか、手売りのノルマを課せられるのだが、 友人知人親戚に頼んでも売り切れないと分かると、売れたことにして、 金券屋に持ち込んで現金に換える。 金券屋が買い取る値段を40円として、1000枚で、12000円の損失だが、 出世と上司の機嫌取りのためだと割り切るしかない。 脱税者もこの手を使うことができるが、商品券などに比べて単価が安いので、 換金の際に目に付きやすいという理由から好まれない。 D、庶民が持ち込むのは、株主優待券などがほとんど 金券屋には、映画券、遊園地の入場券、コーヒー券、飲食券などが並んでいるが、 山のように積まれていることはほとんどない。 株主優待などで入手した金券だからだ。 映画より現金、遊園地より現金、という株主と、使い切れない大株主が持ち込む。 株主優待は(個人の場合)雑所得として所得税の課税対象になるが、 実際に使ったのか、ゴミ箱に捨てられたのかが分からないので、 ほとんど課税されていないのが実情。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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