カテゴリ:言わせてもらうぜ
昨日の大阪北部の地震、兵庫へ転居した娘から「揺れた」とのメールがあって知った。 9時少し前だった。 TVを点けたが、分かるのは震度くらいで、TV画面は、 揺れを映した数カ所のモニターの画像を繰り返すだけ。 で、昼のニュースをNHKで見たが、ニュースの時間を1時間に延長しながら、 その内容は、ブロック塀の下敷きになった、小学生と高齢者のこと、 水道管の破裂、火災の消火の様子を繰り返すばかり。 違うだろう。叫びたかった。 地震で生じた被害はいつでも報道できる。新聞に任せてもいい。 被害を報道する前に、安心できる情報を流すべきだ。 鉄道はどこが動いている、バスはどう動いている、どこに避難所を開設した、 断水はこの地域のみ、停電は普及した、橋の崩落はない、電話の不通傷害はない、 災害伝言ダイヤルが開設された、この道路は通れる、 などなど、住民に安心材料を伝えるのが先だ。 風呂屋の煙突が折れたり寺の本堂が崩れたことは、後で報道すればいいことなのに、 カメラマンは被害を映したがり、TV局もそれを流したがるが、 そんな手柄話のような報道を望む市民はいない。 大きな地震の直後の報道は、安心情報が最優先だ。 2005年の福岡沖での地震の際、私は、 たまたまレンタカーで福岡市内のホテルに向かっていた。 ラジオを聞いたのだが、壁が落ちた、塀が倒れたという被害のニュースばかりで、 どの道路が通行止めになっているのか、市内に入れるのか、停電しているのか、 どの地域が無傷なのか、瓦屋根が落ちることはなかったのはどこか、 欲しい情報はまったく報道されず、途方に暮れたことがあったが、 いまだに、その報道姿勢は変わっていない。 あの時、ホテルに電話をするも、通話規制がされていて通じなかった。 安心情報がないので、電話をするしかなく、結果、電話が通じなくなるのだ。 それは、旅行者だけではなく、遠くに住む親戚や知人も同じことで、 TVやラジオ報道で不安が大きくなるばかりだからだ。 結局、のろのろと数時間渋滞に従って市内に入り、ホテルに着いたら、 その周辺はまったくの無傷で、ホテルも近くの居酒屋も何事もなく営業していた。 こうと分かっていたら、渋滞が収まるまで、郊外で休むかラーメンを食べていたのに、 と思うのだった。 地震国ニッポン。 報道のありかたから根本的に考え直す必要がある。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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