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2008年01月13日
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カテゴリ:☆紀行の森
                 白 山 へ


                    ( 37)              

                                   母衣崎健吾             


               第5章 友よ、君の分まで僕は生きる!
            
               (10)荒島岳登頂!   



≪今回の山行も今日で最後か≫
スキー場で水をたっぷりと水筒に入れ、リフトに沿ってつけられた小道を登った。
白山への登りを思えば、たいした登りではない。それに、重たい荷物もない。テントやら炊飯道具は、デポ(山中に置いて、後で確保する)してきたから、ザックに入っているのは雨具と水筒と朝調達した食料だけだった。
 途中会ったのは一人きりで、荒島岳山頂に着いた。朝霧が懸かって何も見えなかった。
≪ここ数日天候は最悪だったからな。登れただけでも良しとするか。今日は時間がたっぷりある≫
 腰を落ち着けてパンを頬張った。頬張りながらこれまでの長い道のりを想った。
≪山にくると、いつもたくさんの出逢いがある。今回もそうだった。それに、今回は一人で登ったから、登りながら思索できた。自分の命を自ら絶った友ともじっくり向き合うことができた。これからだ!前を向いて、友の生きらなかった分までしっかりと生きていかなければ!これからだぞ!≫
涙が頬から溢れ出た。その瞬間、涙の向こうに友の顔がはっきりと脳裏に浮かんだ。
笑っていた。
≪泣き虫なんだから!私といるときはいつも笑っていたじゃない!私はあなたが想ってくれれば、いつも傍にいるわ。大丈夫!大丈夫!≫
 友の懐かしい声だった。大丈夫!が口癖だった。
 涙が止まらなくなった。

どのくらい経っただろう。
見納めと思って立ち上がり、白山の方角を見た。昨日越えてきた尾根越しに、白山が鎮座していた。
白山だ!白山だ!白山が見える!
知らず知らず、大きな声で叫んでいた。

                                    完


                     






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最終更新日  2008年01月13日 09時22分50秒
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