先日21日の【木楽里】さんでのコンサートは、木の温もりに囲まれた、とても素敵なコンサートでした。
【木楽里】さんは、地元西川杉などを利用した木工のお店で、その10周年記念のイベントの一つとしてのコンサートでしたが、着いたら既に駐車場は一杯で、たくさんの方々がお越しのようでした。

本番前には、なんと“マムシ”と遭遇するというおまけも付きましたが、蛇は幸運をもたらす生き物とも言われており、そのせいか、コンサートはとても楽しく笑顔と温もりに包まれました。
以前【あけぼの子供の森公園】にお出かけコンサート行った際に、“お星さまの贈りもの”の木の看板を頂戴しましたが、その時の看板がこの【木楽里】さんで作られたもので、その時と今回と共に紹介して頂いたのが、飯能市の大工さんです。
当初お話を頂いた時に、「木工のお店なので、なるべく木にまつわる内容にしたいな~」と思い、下見に行った際にもいろいろとお話をさせて頂きましたが、丁度ヒノキで作ったという可愛いカスタネットがあったので、このカスタネットを皆で作って最後に一緒に演奏しようとなりました。
童謡もなるべく木と繋がりがある歌や山に結びつくようなものを選曲し、むかしばなしは今回は止め、そのかわり杉の木を題材にした絵本の読み聞かせをしました。
楽器の紹介も、木の楽器から【木楽里】さんで作った楽器などさまざまなものを紹介しました。
また急遽作ったという木の譜面台もとても温か味があり、ステージは木でいっぱいとなりました。

当初お子さんが最大で20人程度…と聞いておりましたが、その後参加希望者が増えたそうで、急遽カスタネットの手作りキットも増やしたそうです。
大勢の子供たちはスタッフの言う通りに紙やすりで木を削り、音のなる細工をしながら最後に好きな絵を描いて出来上がりです。
幼稚園のお子さんや小学校低学年のお子さんが多かったようですが、きっといつまでも忘れることのない手作りの楽器だと思います。

さてカスタネット作りが終わってからはコンサートのスタートです。
予定ではお子さんが20人でしたが、参加がどんどん増え、用意した木の椅子60脚では足りず、後ろは立っている方もたくさんで、更に入りきれない人もいらっしゃる程でした。

おかげで会場は熱気でムンムン!子供たちは汗を拭きながら一緒に歌っていろいろ答えてくれ、また大人の方も一緒に口ずさんだりしながら楽しそうに聞いていただきましたが、中には目を瞑って真剣に聞いていらっしゃる方も!

本の読み聞かせは、いつも通りにバックに柔らかい音楽を流しながら、杉の木のお話でした。
西川杉で有名なこの地ですので、この本を選びましたが、
「もっとお話が聞きた~い!」というアンコールも出たくらい子供たちは熱心に見入って聞き入ってくれました。

また、今回は出来ませんでしたが、木の関連として紹介したのが古い紙芝居の舞台です。
戦前使われていたものですので、65年程前のものです。
箱の扉が開くと青い緞帳があり、紐を引くと幕が上がって紙芝居が始まるという仕掛けで、会場の皆さんも「へ~っ」といいながら驚いていらっしゃいましたが、これもまた木の温もりがあるモノの一つですね。

私たちのコンサートでは、「なるべく想像し、想いながら聞きましょう!」と進めておりますが、その中でも毎回子供たちからはいろんな答えが返ってくるのが、“音楽の表情コーナー”です。
ドラマのシーンで流れるような色んな音楽を、ほんの10秒程聞いてもらい、どんな気持ちがするか?どんな風に感じるか?等を聞いて答えたり、体で表現してもらいますが、今回もいろんな答えが返ってきました。
中には「歌舞伎の音楽みたい!」というお子さんもいらっしゃいましたが、きっとお母さんたちと歌舞伎に行った事があったのでしょうね!そしてその時の印象が強く残っているのでしょうね!

“楽器の紹介コーナー”では木の楽器を多く紹介しましたが、【木楽里】さんの母屋に丁度いい大きなザルがありましたので、早速お借りして、昔の海の音と今の海の音を聞いてもらいました。
これこそ歌舞伎などの擬音の原点だと思いますが、ザルに大豆を入れてゆっくり回すと海の波の音に聞こえます。
そして写真左のお魚の模様の太鼓が、波の音を綺麗に出してくれる楽器で、ドラムの中に、細かい鉄の玉が入っている【オーシャンドラム】という楽器です。
叩いても良し、ゆすっても良し、もちろんゆっくり回しても良しの不思議な楽器です。

恒例の“演奏コーナー”では、会場が狭かった事と、興味がありそうなお子さん達ばっかりだったので、お子さんではなく大人の方に出ていただき演奏をしました。
そして、楽器紹介の最後は、【木楽里】さんでも売っている、【コカリナ】というオカリナに似た木の笛を紹介し、オーナーの井上さんにちょっとだけ演奏して頂きました。
とても木の柔らか味が出る楽器で素晴らしい音色です。

予定の時間も大幅にオーバーしたところで、先程作ったカスタネットで一緒に演奏です!
驚いたのは、みんなリズム感が素晴らしく、初めてだったにも関わらず見事に合っていました!
やはり自分で作った楽器ですから、一生懸命聞いてリズムを合わせてくれたのでしょうかね!

あっという間の1時間ちょっとでしたが、とても楽しく温かみのあるコンサートでした。
当日は10周年イベントと言う事で、お店の前には屋台が出て、近隣の方々が作品を持ち寄って展示販売もしていました。
その中で気になったのが、犬の姿の椅子と、豚の姿のコンセント&収納付きの椅子です。
とても気になり、買おうかな~と思った程でしたが今でも気になります…やっぱり買っとけば良かったかな~。

さてコンサートが終わってからは、スタッフの皆さんや、地元の材木関係の皆さんと一緒にバーベキューを楽しんできましたが、カジカが鳴く川の傍でのバーベキューは最高でしたが、今度はプライベートで来て楽しみたいものです。

それにしても、“マムシ”に遭遇するとは驚きでした。
当初発声練習でもしようとした鞠村奈緒が、ふと足元をみると「何やら長い生き物らしきものが…」
と言う事で現場に行ってみたら、そこには見事なとぐろを巻いた蛇がいました。
紋様といい三角の頭といい、これは昔見た事がある“マムシ”では!
と思い、本当であれば子供たちも多いので事故があっては…とすぐさま【木楽里】のオーナーに報告しました。
「ここにはマムシは出ないので青大将では?」と言われつつも、二人でもう一度行ったら、
「おおっ!本当だ!マムシだっ!」となりました。
50cm~60cm程の長さで、お腹はかなり膨らんでいました。
どうやら獲物を食べた後、お腹がいっぱいで休憩しているところに遭遇したようですが、やはり猛毒を持っているため直ぐにその場で捕まえましたが、さすがにマムシ!
毒歯が凄かったです!!!

前述の通り、蛇は縁起の良い動物ともされていますが、コンサートを見に山から降りてきたのでしょうか?
その結果たくさんの熱心な人たちが駆けつけてきてくれて、楽しく終えることが出来たのでしょうね!
最後にもう一つ紹介しますのが、写真の家です。
なんとこの家屋は明治27年に建てられたそうです。
屋根の形が独特でなんとも言えない味のある家です。

更にこの奥には江戸時代に建てられた母屋もありました。
先日の三重の際も江戸時代の家屋を拝見しましたが、100年以上も建っている家っていいですね。
童謡も100年前からの歌がたくさんありますが、やはり後世に残して行きたい一つです。
【木楽里】の皆さん、スタッフの皆さん、林業関係の皆さん、そして大工さん!
ありがとうございました。
こうしたコンサートで良ければまたお呼び下さいね!
お星さま事務局
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