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私訳・源氏物語

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July 5, 2009
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 母宮・藤壷女院も

「ご立派な方が参内なさいますよ。上はお気を付けて、斎宮の女御にお逢いあそばしませ」

と申し上げます。

 冷泉帝は内心、『大人は、恥づかしうやあらむ』年上の女性は、気が置けるであろうかと気がかりでいらっしゃいます。

 斎宮の女御は、たいそう夜が更けてから参内なさいました。

「いとつゝましげに、おほどかにて、さゝやかに、あえかなるけはひのし給へれば、『いと、をかし』と思しけり」

 たいそう慎み深げでおっとりとして、小柄で華奢なご様子でいらっしゃいますので、帝は「たいそうかわいらしい」と、心惹かれました。

 ところで帝には、すでに弘徽殿女御と申し上げる御方がいらっしゃいました。この御方は、源氏の内大臣の義理の兄君・権中納言(ごんのちゅうなごん)の姫君で、源氏の大臣の姪ということにもおなりです。

「ふた所の御おぼえどもとりどりに、挑み給へり」

 弘徽殿女御と斎宮の女御のお二方が、それぞれに帝のご寵愛を競うことになりました。

「うへは、よろづの事に勝れて、絵を興あるものにおぼしたり」

 帝はすべてのことに優れておいででしたが特に絵にご興味がおありで、ご自分でお描きになるのも御上手でいらっしゃいました。

 斎宮の女御もたいそう絵を御上手にお描きになりますので、帝はますます御心が惹かれ、始終お渡りになられてはごいっしょに絵をお描きになるのでした。






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最終更新日  August 20, 2017 02:40:17 PM
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