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「野球ソムリエ」 キャッチャーズ・アイ

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2008.11.06
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カテゴリ:捕手考察
今年の日本選手権は2勝2敗のタイスコアになり、7戦までもつれそうな展開。
昨日も書き込んだ事だがこの戦い、バッテリーの勝負になっていて面白い。
ここまでの4戦すべてがホームランで決まっているが、
その前後の打者に対しての配球や結果が微妙に絡まっていて
キャッチャー星人の私として目を放すヒマがない。
細川選手、鶴岡選手の配球もある意味好対照であり、
両チームの投手も大崩れしないことから締まった試合が続いている。

この日本選手権で改めて強く思う事が2点ある。
そのうちの1点は、投手の生命線はやはりコントロールだという事。
埼玉西武で言えば、涌井投手、帆足投手、岸投手。
巨人軍で言えば上原投手、内海投手、高橋尚投手だ。
上に挙げた6人の投手、涌井投手と上原投手以外は
さほどコントロールが良いという印象を私は持っていない。
だが、この6人は日本選手権という緊張感がいい集中力をもたらしたようで
見事なまでにコントロールされたピッチングをした。
多彩な変化球を駆使する涌井投手を除けば、
あとの投手はほぼ2種類の球を軸としてピッチングをする。

第1戦では涌井投手と上原投手だった。
上原投手の生命線はファーストボールとフォーク。
第2戦は帆足投手と高橋尚投手で
帆足投手はファーストボールとスライダー。
高橋尚投手はファーストボールとチェンジアップ。
第3戦は石井一投手と内海投手だったが、この2人は球種が多い。
石井一投手はMLB帰りらしく小さい変化をする球を投げ分けるし、
内海投手はファーストボールにスライダー、チェンジアップ、この3つがカギだ。
昨日の4戦目は岸投手とグライシンガー投手だったが、
岸投手はファーストボールとカーブ。
グライシンガー投手はファーストボールとチェンジアップである。
このレベルの投手がコントロール良くピッチングを展開すると
打者はほとんどがお手上げになってしまう。
どちらもコントロール良く投げてくるから、球種を絞りづらいし、
球種を絞ってもそう容易くは打てない。
分かっていても打てないのである。

2点目はインサイドを攻める、という事である。
インサイドを攻める、という事はバッテリーも勇気がいる。
絶対に必要だ、という事はわかっていてもなかなかできないものだ。
まして、埼玉西武、巨人軍、ともにホームランの多いチームである。
インサイドを突くには細心の注意が必要になってくる。
だが、1点目に挙げたとうりに今年の両チームの投手は
普段よりコントロールがいいピッチングを日本選手権で展開している。
両チームともに、だからこそインサイドを多く使って相手打者を攻めている。
攻めて行く事が出来ている。
だから連打があまり出ずにロースコアの展開になっている。
結果としてホームランになっている球のほとんどは失投ではない。
打者が上手くインサイドを打っているのだ。
だから打たれてもバッテリーに大きな後悔がない。
大きな後悔がないから大きく崩れることもない。
守っている野手もどのコースを打たれたのか、見えているから戦意を削がれる事がないのだ。
また、死球が多いように見えるが、あれもコントロールが悪いのではない。
そのうちのほとんどは打者が踏み込んで行っているがために
避けきれずに当っているものである。
アウトサイドに来る、読んで踏み込んでいった時に、
その読みが外れてインサイドに来た球を避けきれずに当っているのだ。
だからこれだけ多くの死球があっても険悪なムードにならないのである。
昨日の中島選手の死球に対するもみ合いも、
あれは中島選手が怒っているように見えても、その実はそうでない。
怒っているように仕掛けて、プライドが高く、繊細なグライシンガー投手を揺さぶったのだ。
この日本選手権はインサイドのせめぎ合いだ。
それを支えているのは両チームの投手のコントロールなのである。

キャッチャーの配球に関しては4戦まで戦い、傾向がいくつか見られる。
埼玉西武の細川選手の場合、
各投手の軸となる球のうち1つはあまり投げさせないで序盤を入る。
あれだけの選手が揃った巨人軍打線を考えた時に、
先発投手が長いイニングを投げれば最低でも3回以上打席が回る。
その都度、配球を変えるために必要以上に球種を使っていないのだ。
1つの球種で押せるところは押して、適度なところで引いて球種を変えているのだ。
なので、打者も狙いを絞りきれない事になる。
ただ押して押しているだけでない。
引いて引いているだけでもない。
その加減が上手いのだ。
これはやはりレギュラーキャッチャーとして
長いシーズンでのスタメンマスクを被っている経験から出来る事だ。
同じ相手と24試合を戦うわけだから、いつも同じ配球では持たないし、
肝心なところで痛い目に合う。
いくつかの配球パターンを残しておく事もキャッチャーは考えているものだ。
小笠原選手、ラミレス選手に打たれているホームランは
全て打った方を褒めるべきで配球ミスではないし、コントロールミスでもない。
打たれたところまでの配球で行けば、インサイドはホームランにはならないはずの所を
上手く打たれているだけだ。
埼玉西武側でコントロールミスが原因で打たれたホームランは
3戦目の石井一投手が鈴木尚選手に打たれた3ランだけだ。
コントロールミスだから石井一投手はマウンドでがっくり両手をついてしまった。
その後のラミレス選手のホームランは、
逆にあれが何故?という具合に両手を組んでいた。
失投ではないから後悔が大きくないのである。

対して鶴岡選手の配球はどうか。
投手のコントロールの良さを生かしてインサイドを突いているのは同じである。
だが、序盤からの入り方は細川選手と違い、軸になる球をフルに使っている。
リリーフ陣にある程度計算できるチーム状態もあり、
序盤から出し惜しみせずに、投手に飛ばさせている感じだ。
だが、軸になる球をフルに使っているのはそれだけが理由ではない。
細川選手と違い、長いシーズンでスタメンマスクを被った経験がないから
序盤からフルに持ち球を使ってしまうのだ。
とにかく1回、1回の積み重ねで、という配球なのである。
であるから、試合が進んでいくと配球が手詰まりになりやすい。
適度な押し引きの加減が出来なくなるのだ。
接戦の試合展開で中盤あたりに差し掛かり、
中途半端に引きたくないから、押して押して、さらに押すという配球になる時がある。
これは投手にとっては負担になる。
押して押して、さらに押すという事はよりいい球を、
いいところにコントロールを、と投手に思わせてしまう。
その微妙な気持ちの差がコントロールを甘くしていることがあるのだ。
第1戦で中島選手が上原投手から打ったホームランは甘く入った球だった。
第4戦での中村選手のホームランは2本ともコントロールミスだ。
経験の浅いキャッチャーはとかく押していきやすい傾向になってしまう。
それが出てしまっている。
かといって、引いてばかりで無難に無難にでもいけない。
その加減が経験の差だろう。

さらに鶴岡選手はここまでの4戦で、各打者、各打席で
初球を変化球で入る確立が非常に高い。
ここまでは埼玉西武も対戦が少ない投手相手に初球から打っていく場面は少なかった。
だが、これでほとんどの投手は対戦したこれからは違うだろう。
ファーストボールの球筋も変化球の球筋も一通り見たわけだから、
これからは積極的に打ってくる可能性が高い。
となると初球は変化球が多い、という傾向がある事は危険が伴う。
球種にヤマを張られて、キメ打ちされれば、
安打だけでなく長打の確立も高くなるからだ。

今日の先発は両チームともに涌井投手、上原投手が予想される。
すでに一度先発して中4日での登板だ。
配球パターンの引き出しの多い細川選手に分があるだろう。
経験の浅い鶴岡選手は試合数が重なるごとに不利になると思う。
変化球から入る事の多い傾向もあることも気になる。
その傾向は今日の第5戦以降変わるだろうか。

今後の戦いのカギはやはり鶴岡選手の配球になる。
見方としては3点。
変化球から入る傾向を変えられるか。
変えられなければ埼玉西武の打線に捕まる可能性は高い。
2点目は、ファーストボール、変化球、ファーストボール、変化球といったように
頻繁に違う球種を使い出すか。
今までが押して押して、さらに押していたから、その配球を変えるとなると
こういったパターンになりやすい。
これも埼玉西武の打線に読まれる可能性が高くなる。
適度な押し引きが欠かせないのだ。
3点目は打たれた打席、打たれた球種を再度要求できるか、である。
今後は今までに投げた投手がもう一度投げる。
その時に打たれた球種を要求出来ない、となると配球の幅は狭くなる。
投手の気持ちにも影響する。
打たれた球種でも再度要求する勇気がなければ、これも埼玉西武の打線につかまる。
埼玉西武の細川選手はこれといった傾向は見られないし、
適度な押し引きも出来ている。
打たれた球種でも要求しないといけない、という事もすでに経験済みであろう。
やはり長くなればなるほど鶴岡選手には不利だ。
昨日までの2勝2敗は埼玉西武がやや有利である。
巨人軍が日本一になるには今日から連勝するしかないだろう。
第7戦まで行ったら埼玉西武が日本一になる、と私は思う。
となると、今日の第5戦はそれを分けることになる。
今日の第5戦は大注目である。






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最終更新日  2008.11.06 12:03:07
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