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カテゴリ:政治経済
記事タイトル: 正しい「財政破綻」を知ろう
▼ブログの続きを見る http://ameblo.jp/takaakimitsuh レバノン・ベイルートの爆発事故から一年が経過しました。 もっとも、レバノンは爆発事故の五カ月前、20年3月に「財政破綻」しており、その時点で経済は大混乱。そこに、爆発事故が追い打ちをかけたのです。 レバノンの現実を知ることで、いわゆる「財政破綻」が「いかなる状況」で起きるのか。実際に財政破綻すると、どうなるのか。 財政破綻の「条件」と「結果」を知ることができます。 多くの国民が正しく「財政破綻」を知ることが、財政破綻論者を駆逐するのに繋がると考えているのです。 現時点でも、相変わらず、レバノンでは政権が発足しておらず、まさしく「破綻した国家」としか表現のできない状況になっています。 『レバノン、国家「崩壊」危機 ベイルート爆発から1年 インフレで食料・電気不足 通貨価値10分の1に レバノンの首都ベイルートで約200人が死亡した大規模爆発が起きて4日で1年を迎えた。直後に内閣が総辞職を表明して以降、政治空白が続き、経済は悪化の一途をたどる。7月末には3人目となる首相候補が指名されたが、政権樹立がおぼつかなければ、国家の崩壊が現実味を帯びる。(後略)』 レバノンというか、財政破綻に陥る国の最大の条件は、「供給能力の不足」です。 国内において、資本や人材、技術の蓄積が不十分なのです。結果的に、供給能力不足の国は「国民の需要」を自国の企業や人材では満たせないため、外国から買ってくる、になります。 すなわち、貿易赤字の拡大です。 【レバノンの貿易収支の推移(百万ドル)】http://mtdata.jp/data_76.html#Lebanese レバノンの2019年のGDPは約526億ドル。それに対し、貿易赤字は148億ドル。巨額でございましょう(相対的に)? 貿易赤字が巨額な国が変動為替相場制を採用すると、為替レートがひたすら下落していくことになります。すると、輸入物価が跳ね上がるため、国民が耐えられないインフレになります。 そこで、レバノンのような国は(大抵は)固定為替相場制を採用します。もっとも、貿易赤字の国では、固定為替相場制は「政府がドルで、自国通貨を買い戻す」オペレーションを続けなければ成立しません。 というわけで、レバノン政府は「ドル建て国債」を発行し、固定為替相場制を維持してきたわけですが、20年3月に「ドル建て国債」の返済が不可能となり、財政破綻しました。 ==================================
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Last updated
2021.08.07 07:04:28
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