カテゴリ:日本史・世界史
【楽天ブックスならいつでも送料無料】世界史入門 [ ジュ-ル・ミシュレ ] ジュール・ミシュレ「世界史入門―ヴィーコから「アナール」へ 単行本」 訳 大野 一道 藤原書店 1993年刊 ミシュレさん・・もの言いが、時代がかっていますが、とても格好いいです。 ≪世界とともに一つの戦いが始まった。 それは世界が続くかぎり終わらない戦いである。 つまり人間の自然に対する、精神の物質に対する戦いである。 歴史とは果てしないこの闘争を物語る以外の何ものでもない。≫ そして、人類の「自由」についての歴史・・ ≪ペルシアは運命の中で自由が始まるところである。 宗教は自らの神々を、より物質的でない自然の中から、とはいえやはり自然 そのものの中から選び出す。≫ ≪人間の自由は息たえることなく、インドからペルシアに向かったのと同様に エジプトからユダヤの地へと、その解放の歩みを続ける。≫ ≪だが人間の自由は、逃走してユダヤの地方の山に到達するまでは息つぐことがなかった。≫ ≪ヨーロッパは自由の地だ。 ヨーロッパに触れた奴隷は解放された。 これはアジアから逃れてきた人類にも言えることだ。 この西洋の厳しい世界の中で、自然は自発的には何も与えず、必然の法則として自由の訓練を課す。 敵に対してしっかりと身を寄せ合うことが、そして都市と呼ばれる堅い結合体を作り上げることが、 まさしく必要だった。≫ ≪ロックの感覚論はヴォルテールや、社会の発展を風土の影響下に置いたモンテスキューを介してしか ヨーロッパのものとはならなかった。 道徳的自由は感情の名においてはルソーによって、 観念の名においてはカントによって要求した。 だがフランス人の影響力は唯一ヨーロッパ的だった。≫ ミシュレは、いかにしてミシュレとなったか? 「全体としての生命の復活―『フランス史』1869年の序文」より・・ ≪私はヴィーコを師としていた。 生きた力に関する彼の原理、人類は自ら創造するというその原理が、 私の本と教育とを作った。≫ 「偉大なる天才の孤独―『ヴィーコ選集』まえがき」より・・ ≪ヴィーコは前進するにつれて自分の歩んだ道程を消し去ってしまうという誤りを、 あまりにしばしば犯してしまった。そこから彼の成果の一見したところの不可解さが生じた。 だがデカルト学派に対する、幾何学的方法の濫用に対する、 つまりあらゆる文学とか、芸術とか、あらゆる創意発明の才とかを枯渇させ破壊する 危険のある批判的精神に対する、彼の見事で巧みな論戦、この否定的側面の方も、 他方に劣らぬ独創性をもっている。≫ ヴィーコの言葉・・ 「諸国民は頽廃によって分裂し、自らを破壊していく傾向にある。 孤独の中に四散したそれらの残滓から諸国民は再生し、自らをまた新たにする。 神話の不死鳥にも似て。 -何がそうしたことを可能としたのか? おそらくは精神である。 なぜなら人々は知性によって、そうしたことをなしたからだ。 運命がなしたわけではまったくない。 なぜなら人々は選択することで、そうしたことをなしたからだ。」 <目次> 世界史入門 偉大なる天才の孤独―『ヴィーコ選集』まえがき 全体としての生命の復活―『フランス史』1869年の序文 社会主義、軍国主義、産業主義―『19世紀史』第1巻序文 ヨーロッパ精神と時代の産物―『19世紀史』第3巻序文「今世紀全体への、およびその急速な衰退への一瞥」 ジュール・ミシュレあるいは精神の自由 【楽天ブックスならいつでも送料無料】全体史の誕生 [ ジュール・ミシュレ ] 【楽天ブックスならいつでも送料無料】フランス史(1) [ ジュール・ミシュレ ] 【楽天ブックスならいつでも送料無料】フランス史(2) [ ジュール・ミシュレ ] 【楽天ブックスならいつでも送料無料】学生よ新版 [ ジュール・ミシュレ ] お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2014.11.09 08:33:16
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