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【楽天ブックスならいつでも送料無料】これからのエリック・ホッファーのために [ 荒木優太 ] 荒木優太「これからのエリック・ホッファーのために: 在野研究者の生と心得」 東京書籍 2016年刊 沖仲仕の哲学者、エリック・ホッファー・・同様、 ガクモンは、大学や研究室の外にもあることを示した 在野研究者16人の生涯と業績を紹介したもの。 ≪直感的にいえば、在野研究とは、アカデミズムに対するカウンター(対抗) ではなく、オルタナティブ(選択肢)として存在している。≫ ≪大学創立者や学部創設者には独創的な人が多い。 だが、二代目になると「先輩の鼻息を伺って地位にありつかうと思って 御殿女中式の苦労をして来た人々」なので、独創力など全く認められない。≫ ホッファー曰く、 「私は、一日六時間、週五日以上働くべきではないと考えています。 本当の生活が始まるのは、その後なのです」 ≪食うために働くときは黙って働け。 ただし、きちんと時間を決めて、課せられたその苦労のあとに本当の「仕事」、 「本当の生活」が始まるのだから。≫ 三浦つとむ・・ 三浦つとむは、いわゆる「学歴」なるものは、「学校歴」であって、「学問歴」ではない、 ということを喝破していた。。 ≪「三浦つとむの師匠といえるのは「本」だけだった。 「本」は大学の教授のように妨害したり、足を引っ張たりしない」≫ 谷川健一・・ ≪「仮に教授となったところで、社会的に評価されたからといって、 独学の精神というのは、自分自身そこで満足するような立場ではありえないのです。 それは脅威でさえあります。 たえず先へ先へ進むのが独学者の精神ですから。 社会的評価というのは、独学者にとってはある意味で邪魔でもあるわけです。 ほんとうの独学者というのは、それを無視できるわけです」≫『独学のすすめ』 高群逸枝・・ ≪学問と花 学問はさびしい 途中で一二ど世間の目にふれることもあるが すぐ雲霧のなかに入る道 この道をこつこつゆけば 路傍の花が「わたしもそうですよ」という 春はなずなの花が 秋は尾花がそういう ≫ 小室直樹・・ 小室直樹の勉強法は、 経済学を市村真一、サミュエルソンに、 心理学をスキナーに、 政治学を丸山眞男に、 文化人類学を中根千枝に、 社会学を富永健一に、師事したこと。 ≪「小室博士の特徴は、その分野の第一人者を見るや直接に教えを受けようと、 弟子か学生となり、その学問の本質をつかみ取ろうと実行に移すこと。 もしも、直接教えを受けることがかなわなければ(相手が死んでいるなど)、 その学者の書物を読み、繰り返し読み、あたかも面前で教えを受けているかのように その内容を体得しようとつとめる」≫(橋爪大三郎『小室直樹の世界』) サミュエルソン曰く、 「丸太の向こうの端に先生を坐らせ、こっちの端に私を坐らせれば、 それが最高の大学である」 <目次> 第1章 働きながら学問する 第2章 寄生しながら学問する 第3章 女性と研究 第4章 自前メディアを立ち上げる 第5章 政治と学問と 第6章 教育を拡げる 第7章 何処であっても、何があっても お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2016.05.07 20:48:57
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