六六「上海、かたつむりの家」
訳 青樹 明子
プレジデント社
2012年刊
日本語版が2012年ですが、中国版は10年前、その上海の様子を描いた小説。
ドラマの原作ですが、上海地区が舞台で、あまりに赤裸々な表現だったので、
上海でのドラマ放映は1回目で打ち切りになったといいます。
AMAZONの宣伝にある、以下の疑問の一端がわかる・・かも。
≪ ──中国人は年収の100倍近い家をどうやって買うのか?
──発覚すれば厳罰なのに、なぜ公務員は汚職を繰り返すのだろう?
──中国人のホワイトカラーは日系企業をどう見ているのだろう?
──中国人のイメージする「日本人」とは?≫
読み始めたら、面白くて、あっという間に読み終えてしまいました。
≪中国じゅうを熱狂させ、突如打ち切りとなったテレビドラマ『蝸居』の原作。
中国人さえ「大事実了!(あまりにもリアルすぎる!)」と驚愕した大ベストセラー小説。
地方出身、大卒、共働き、離れて暮らす子どもひとり……。
上海で暮らす若いカップルのささやかな夢は、
“かたつむりの殻のような狭すぎる住まい”から一刻も早く抜け出すことだった。
貧富の差の拡大、拝金主義、住宅問題、官僚の汚職、ローン地獄……。
上海を舞台に、中国人男女4人の可笑しくてやがて切ない夢と希望と現実を
100%リアルに描く、かつてない問題作。≫
≪「中国の不思議」を解き明かしてくれる本書は「小説上海現代史」の側面をもつ。
小説としてはもちろん、中国に、上海に関わり関わろうとする人、
今のリアルな中国を知りたい人の参考書がわりとなる1冊。≫
ところで、
7月のサイバーセキュリティ法の影響もあるのでしょうが、
これまでのGoogle、Facebook、Twitter、FC2などに加えて、Yahooも使えなくなったことと、
VPNも使いずらくなったので、
近頃は、日本のメンバーとのやりとりもWechatばかりになっていました。
普段、中国語の勉強を兼ねて、5行ほどのコメントをWechatに投稿しています。
すると、すぐにコメントなり、「いいね」があるのですが、
この記事を投稿した際は、中国人社員からはスルー・・・。
その後、個人的にショートメールが届きました。・・この話はタブーでした(>_<)
<目次>
貯金の増える速度は物価上昇の速度に、永遠に追いつかない
処女のような新築の家が欲しいの
消費は欧米にならえ、収入は南米・アフリカにならえ
先に豊かになった人のために奉仕する
結婚なんて、つまりは金勘定よ
彼女にとって、家とはお墓なんです
残業はアジアの文化だ
愛人のいる男の生活はブルーカラーと同じである
心の傷はなんとかなっても、面子をなくしたら男は終わり