[だんだん記憶が薄まってきちゃいましたが…せっかく【5】まで来たので…]
悪三郎オンステージのあとは祝宴の席に変わり、杏は喪服を脱ぎ、新王妃となって玉座の隣に座っています。
一人だけは嫌悪な空気。
何かを仰ぎ見て、咽び泣き出す杏。
悪三郎から渡された盃を振り払い泣きながら奥へ立ち去ってしまいます。
己の恥辱と罪を悔いたのでしょうか。
恐ろしい夫が手に入れた玉座の隣に、王妃として座る自分…。
もしかしたら…
赤薔薇王子(元夫)や戦死した臣下たち、無実の罪で殺された善二郎をはじめ左大臣らの影なき怨念を…祝宴の場に見てしまったのかもしれませんね(想像)。
しばし、杏の消えた方向を向いて呆然とする悪三郎。
…妙な間が流れます。
ふと我にかえり盃を太郎冠者に投げ返し険しい表情へ変わる悪三郎。
この豹変の意味するところは…?悪三郎の真意は?
…。
欲しくて手に入れた王位や妃、多数の家臣に囲まれていても、何か空虚だと…気付き始めた瞬間なのか…。
観る人によってどう感じるでしょう。
利害でしか結ばれていない関係は極めて脆く、数多の人間を集めても空虚です。
強固な絆のない悪三郎の孤独は王位を手に入れてなお、増大していったのかもしれませんね。
杏の涙は、楽しく愉快に戴冠し、絶頂の瞬間から一気に転落していく瞬間です。
王子が生きていては自分の王位もまだ安泰ではない。
久秀に暗殺を促すしますが、なかなか首を縦に振りません。
すでに廃嫡までしておきながら、王子を殺害する必要や正当性に欠くと思ったのでしょうか~。
久秀の態度に痺れを切らした悪三郎は、自らの手によって幼い王子を殺害してしまいます。
ここは原作と違うところですね。
[余談ですけれど…]
そもそも、本当の史実上でも王子(エドワード五世と弟ヨーク公)は、リチャード三世が即位したあとはもちろん、戦死したあとにもロンドン塔の窓から顔を出す幼い王子たちが目撃されている、なんて話も残っているようだし、真実リチャードが殺したかどうかは定かじゃないと言う話を聞いたことがあります。
エドワード五世が存命していて困るのはリチャードではなく、このリチャードを倒して王冠を戴いたテューダー王朝の祖、ヘンリー・テューダー(いきなり降ってわいた?リッチモンド伯)だとも…。
後年、ロンドン塔から幼い二体の遺骨が発見されたそうです。DNA鑑定や骨の大きさから、何歳で死亡したかなどは現代ならば推定できるはずですが、どうやら明らかにされてないとか←随分前にニュースで聞いたことで今はわかりませんが( ̄▽ ̄;)
しかも私が図書館で読んだ文献たちは、みぃんな古くてボロボロ。一昔前の話かも(苦笑)
真実、知りたいなぁ
…この話題は長くなるので、萬華鏡にネタがなくなったときにでも徒然に調べてみよう…(笑)
[余談終わり]
あれほど陽気で楽しかった戴冠の宴から一転。
王子殺害に向かう悪三郎の後ろ姿は恐ろしく醜い。
悪三郎の暴走に拍車がかかり、本格的な鬼へと変貌していくようです。
そして
完全に彼は孤独。
王妃(白石加代子)は悪三郎に殺された王子の死を嘆きますが、すでに弟まで殺されています。
危険を感じ、赤薔薇家臣との連れ子を右大臣(今井朋彦)の勧めによって理智門のもとへ逃します。
やがて、久秀は王位簒奪の手助けをした恩賞を貰えないまま粗雑に扱われたため、悪三郎を裏切り逆臣へと変貌します。
久秀は、どうやら戦国時代屈指の下克上代名詞、「松永久秀」から取ったようですが、私にはあんまり馴染みのない御方で陰が薄い歴史人物←無知よね(汗)
悪三郎に激しく付き倒され、「そうか…そうか…」と怨み事を発する久秀の境遇は私の場合、明智光秀の方がピンと来ちゃうんです(笑)
まぁ、こちらだとあまりにもメジャーな謀反人になっちゃいますね(≧m≦)←捻りなし
[レポートというより、あらすじ書いてるだけですけれど・苦笑]
つづく。