八卦掌段位の研修@北京
今月、二回目の北京。今回は、「八卦掌」のために北京に来ました。今年は、八卦掌の基本功10年目ですので、そろそろ本格的な稽古に入ろうと決意をしたところです。八卦掌を学ぶには段階があります。まずは、当然ながら身体作り。そして、八卦の基礎知識とその応用。そして、実戦。私の伝承する程派八卦掌の師爺、孫志君師は、13歳から劉子揚に師事し、稽古に励みます。まずは、程派八卦掌の趟泥步(歩法)を三年。その後、ようやく八卦母掌の三掌(単換掌、双換掌、順勢掌)を学びます。夜には、八卦行椿(八卦走圏)を稽古し、1,2時辰(2~4時間)が過ぎることもあったといいます。真冬の稽古でも、汗で服を脱ぎ、短パンのみで稽古を続けるほど。その後、程有生に師事し(入室弟子)、厳しい稽古を五年。最後に、程有信に拝師します。程派八卦掌の大弟子・程家村の頂門戸という使命を以て、最期まで八卦掌の伝承に貢献しました。亡くなる直前、入院中の師爺の手を握ったときのことを思い出します。当時の厳しい稽古には及びませんが、10年の月日が過ぎたことで、そろそろ身を挺して八卦掌を稽古する時期だと感じます。「身を挺して~」は”老子”の言葉を借りると、「沕身不殆」ということでしょうか。【帛书版:至虚,极也,守情,表也。万物旁作,吾以观其复也。天物云云,各复归于其根。归根曰静,静,是谓复命。复命常也,知常明也。不知常,妄。妄作,凶。知常容,容乃公,公乃王,王乃天,天乃道,道乃久,沕身不殆。】そもそも段位には興味はありませんが、師父とともに八卦掌協会の仲間たちにも挨拶ができて、そして八卦掌の情熱に再び触れることができて、とても楽しい時間でした。敬礼!八卦掌は各流派の特徴があり、主に伝統武術に属するので、わざわざ段位のために他の套路を学ぼうとする人はいませんが、若い世代の育成、すばらしい八卦掌の伝承を推進するために、さまざまな活動を行っています。しかしながら、なかなか普及するには至りません。八卦掌の伝承者は、養成に適した人材があまりいないのが残念なところ…。そういう意味では、私の師父は大変優秀な指導者だと言えます。 八卦掌は、武術のなかでも大変高い位置に属し、難しいとされています。(修真とも関係があります) 私は十代で気功の世界から初めて八卦掌を知りましたが、武術の世界でよりその奥深さを知りました。 そして、天文と甲骨文字の世界から修真との関連性を知り、ただの武術ではないのだと確信しました。日本では八卦掌はあまり知名度はありませんが、私の師の言葉を借りれば、「八卦掌は最強であり、一発で勝負が決まる。二度目はない。」。まさに、抜刀の世界と共通するものがあります。 だからこそ、魅力を感じるのです。 八卦掌を稽古すると、人生観が変わります。心身ともに健康になります。久々に師兄たちとも会ったので、北京の「牛街」に行きました。「牛街」といえば、「北京小吃第一街」。観光客だけでなく、現地の北京人も常連客です。ここは、回族(豚を食べない)の街として有名で、「清真料理」「トルファン料理」「イスラム料理」がメインです。特に、牛肉、羊肉の品質が高く、北京で最も安くて、美味しい羊肉が食べられると太鼓判です。。北京有数の老舗しゃぶしゃぶ「聚宝源」は、行列ができる店ナンバー1です。師父、師兄たちは、牛肉、羊肉をしっかりと満喫しています。北京のしゃぶしゃぶ鍋を食べ、気の補給ができました。(私は野菜だけだけど…)そして、「牛街」といえば、「点心」「糕点」が有名なところです。色鮮やかなお菓子たち…。驢打滚,江米年糕,艾窝窝,豌豆黄,芝麻卷,麻醤焼餅,奶酪卷,杏仁豆腐…。今日は、零下7度で、突風注意報。北京の乾燥した寒さを満喫しています。